The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

Sherlock Holmes 『A Game of Shadows』 : (2)

2017-01-14 | A Game of Shadows
ガイ・リッチー版シャーロック・ホームズ『シャドウ・ゲーム』: (2)


・・・続きです

Stag Party会場へ自動車で向かう2人ですが、やはり当時珍しい自動車を道行く人達が
珍しそうに眺めているシーンも時代背景を映し出しています。
その自動車の中で結婚について議論を交わす2人。
ああ言えばこう言う もう丁々発止です。
結婚して家族を築くことが如何に素晴らしい事か言い募るワトソンにことごとく反論する
ホームズは結局「結婚地獄で苦しむより孤独死の方がましだ」と言い切ります。


クラブに到着するとそこには兄のマイクロフトも来ていました。
お互いに”マイキー”、”シャーリー”と呼び合います(笑) 何となく可愛い。
(BBC版ではジャニーンがシャーロックを ”シャール”と呼んでいましてけどね~⤵ )

(この作品での兄弟はあまり反目していないようですね。
そして、ここでの天才2人の唐突に始まる会話は余人の立ち入る余地はない感じで言葉が
飛び交います)←「ギリシャ語通訳」、BBC版「忌まわしき花嫁」での会話に通じますね。
マイクロフトはフランス語を話す国とドイツ語を話す国で問題が起こり、今夜の話し合い
も決裂し、結局スイスのライヘンバッハで和平首脳会談が行われるのだと告げます。

クラブでのパーティーには他の友人は誰も誘われておらず ホームズとワトソンの二人
きりである事にワトソンはガッカリしムカついている。

そんなワトソンにシャンペンで祝辞を述べながらホームズは上の空で周囲を観察しています。
(この時ワトソンのフルネーム ”John Hemish Watson”と言っていますね。 これはBBC版
の”The Sighn of Three”でも取り上げられていました)
best manを務めるホームズに指環を託したワトソンは憂さ晴らしに賭博に興じます。

その間、ホームズはホフマン医師が持っていた手紙をジプシーの占い師であるマダム・シムザ
に届け この手紙がシムザの兄のレネイからである事を告げます。


その部屋には暗殺者が潜んでいて(天井にはっついている←忍者か!)それに気づいたホームズ
との戦いになります。
(この時も『ホームズビジョン』で脳内シミュレーション。ホームズの動きは切れがあります)
クラブ内でシムザと共に暗殺者との大立ち回り。
(ジプシーのシムザも野性的で男前、なかなかカッコ良いんです)
やっとの事で暗殺者を撃退しますが、その間ワトソンは酔いつぶれ、掛け金を巡って大立ち
回りでのびてしまうのです。

翌朝、未だ酔いが残り満身創痍のワトソンを自動車で結婚式場迄送り、甲斐甲斐しく身の回り
の世話をするホームズは何時もと役割逆転です。






無事式を終えた2人を庭の隅で見守リ立ち去るホームズが寂しげで・・・(涙)


帰ろうとするホームズの自動車の傍にはモラン大佐が待ち受けており、大学のモリアーティー
を訪ねるように伝えます。

大学内でホームズはモリアーティー教授と初めて直接会う事になりますね。

ここでの表裏一体の天才2人の会話は緊迫感があります。
(正典ではモリアーティーが221B のホームズを突然訪問することになっていましたけどね)


そして、モリアーティーは、アイリーンが最後に手にしていたイニシャル入りのハンカチを
見せ、彼女が死んだこと、新婚のワトソン夫妻にも危害が及ぶ事をほのめかすのです。
ホームズはアイリーンの形見になったハンカチを手にし、「もしあなたをこの手で破滅させら
れるなら 命など惜しくない」と言い対決を宣言します。

これは正典にもある言葉ですが、グラナダ版では、
「君を確実に破滅させることが出来るならば、公共の利益の為に僕は喜んで死を受け入れよう」
と語られています。

新婚旅行へ出発するワトソン夫妻が列車の乗り込みますが、その列車にはモリアーティーの配下
が同乗しており2人を狙っています。
そんな時に女装をしたホームズが現れ 事前に色々仕掛けて置いた罠や仕掛けで彼らと猛烈な
戦いになります。

(これが え、え、え~~?? のホームズの恐ろしい女装!! )
いやいや、「酷い変装だが時間が無かった」と言うホームズはワトソン夫妻を守るため必死なん
ですよ。

↑ 化粧をしたランボーか?


途中鉄橋でメアリーを列車から突き落とたホームズは「もう安心だ。完璧なタイミング」だと
言いますがワトソンは大激怒で「殺したのか!」と詰め寄りますが「彼女は無事だ。私の兄が
付いている」となだめるホームズ。


川に落ちたメアリーの傍へボートに乗ったマイクロフトが救出に来ていたのです。
「ご結婚おめでとう、ワトソン夫人。 もう一人のホームズです」と長閑なマイクロフト。

新婚旅行中なのに何故巻き込むのかと詰め寄るワトソンに、彼らの狙いはワトソンである事。
ただ自分が守ると言うホームズはカッコいいんですけど なんせあの扮装ですから・・・(悩)
そして敵と戦うために再び探偵と助手の関係を復活する事になります。

列車内の敵をやっつけた2人ですが、ホームズはシムザの兄がこの事件の鍵である事を語り、パリ
の郊外にジプシーの集落があるので そこに居るであろうシムザの荷物を返す事を口実に彼女に
会う為まずパリに向かう事になります。


パリに向かう船上で ワトソンはホームズのバッグの中にアイリーンのイニシャル入りのハンカチ
を見つけますが、ホームズは何とも言えない表情でそのハンカチを海に捨てます。その様子を複雑
な表情で無言で見つめるワトソン(なんか切ない)。



・・・・・to be continued です


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2 コメント

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大好きです! (dico)
2017-01-14 23:43:24
こんばんは。
こっそりとシャドウゲームを楽しませていただいておりましたが(なぜ?)
今回は私の大好きな場面がてんこ盛りなので顔を出してしまいました。

私のベスト1、2を争うのがこの結婚式に間に合わせる場面です。
とにかく無言のふたりが最高なんですよね。この信頼感!
もちろん、マイキー、シャーリーと呼び合う兄弟も見逃せません。
なぜBBC版で呼び合ってくれないのか(涙)
でもジョンは一度だけシャールと呼んでる場面がありましたよね。
え?ジャニーン?誰でしたっけ?(笑)
ホームズ兄弟の連携も良かったですね。スティーヴン・フライも良い味出してます。
メアリーのさじ加減もよろしいではありませんか。
ところで、言おうと思ってずっと忘れていましたが、
Mr.ホームズをやっと見たんです。
孤独死を選んだ、のくだりで思い出しました(笑)
これについては、いろいろと書きたいのでいつか感想を書こうと思っていますが
とにかく感動しましたし、サー・イアンは最高でした。

それでは続きも楽しみにしております。
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大好きです! (Ocicat)
2017-01-15 14:55:40
dicoさん、こんにちは♪
大変な作業中お立ち寄り頂き有難うございます。
コメントまで頂き嬉しいです♪ Than you very good much ! ← 懐かしい!

私も結婚式のシーン大好きなんです。 2人の雰囲気が何とも言えないですよね。
この作品でのマイキーとシャーリーは緊張感のない穏やかな間柄で好ましいし、メアリーのさじ加減(いい
表現です)も良いです。 この位の表現なら某作品の様に恨まれたり憎まれたリしないですもんね。

>え? ジャニーン? 誰でしたっけ?
もう最高! 一人でニヤニヤ喜びましたよ。 大好きです、これ!

久し振りにこの作品を観直して 改めて感じたのは正典を知っている人と全く知らない人との感じ方が全く
違うと言う点なんですが(当然ですけどね)、ツボが違うんですね。
ただ、流石にハリウッド的だと思うのは何れの観客も納得させ 楽しませるコツと見どころを含んでいる事
に気付き、やってくれるのう ガイ・リッチー!と見直しました。

S4で色々悩み込んでいるので 少し気分転換と肩の力を抜いて・・・と思い取り上げてみました。
dicoさんもこの作品お好きだったのは良く覚えてていますよ。
相変わらず拙い文章ですがこれからもお付き合い頂ければ嬉しいです。

それから、Mr.Holmesご覧になったんですね。
私も随分前の事とて既に忘却の彼方ですが、サー・イアンのホームズは感動しましたね。
感想書いて頂けるなら楽しみにお待ちしています♪ (その前にもう一度見直さなければ・・・)

私も翻訳密かに読ませて頂いています。 本当に大変な作業だと何時もながら感心していますよ。
遂に今晩ですね。
明日には山ほどの感想が出回る事でしょうけど、見るのが怖いです。
しっかりDVD見てから参戦させて頂きますね。
又昔の様に止めどなく溢れでそうですけど・・・(汗)
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