The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

『テンペスト教授の犯罪分析ノート』S1 Review

2022-01-16 | 海外ドラマ
”Professor T”


初放送情報としてコチラでご紹介して以来、連日コンスタントに多くの方にご訪問頂いており
興味を持たれた方が予想以上に多い事に気付きます。

初放送以来感想を書こうと思いつつ、手が回らずなかなか取っかかれなかったのですが、個人
的に最近初放送されたドラマの中では特に気に入った作品でもあり(ひつこく何度も観る)、
又何人かの方達からも同様の感想を聞かせて頂く機会もあり、シーズン2の放送を待つ前に一応
おさらいをしておこうと思いました。
なるべくネタバレをしない様に気を付けるつもりではありますが・・・・・。

最初の記事にも書きました様に、この作品は 2015年から2018年迄39エピソード放送された人
気シリーズのリメイク版で、舞台を英国ケンブリッジに設定製作されたものです。

全6エピソード構成の一話完結形式をとっています。
E1 : The Anatomy of a Memory
E2 : A Fish Called Walter
E3 : Tiger Tiger
E4 : Mother Love
E5 : Sophie Knows
E6 : The Dutiful Child



以前ご紹介した内容と重複しますが、念のためドラマの概略は、
ケンブリッジ大学法科学犯罪学部のジャスパー・テンペスト教授は、常にゴム手袋をつけている
上に、アルコール消毒は当たり前、一切の埃も許さない潔癖症で、人を寄せ付けない独特の雰囲
気を持つが、犯人の心理を見抜く鋭い洞察力を持っている天才的な犯罪のスペシャリスト。そん
な彼も実は幼い頃に受けたトラウマが原因で強迫神経症を患っていた。
ある日、テンペスト教授は、元教え子であり、現在は現役刑事であるリサの強引な依頼を受けて、
捜査協力をすることになる・・・
(AXNミステリー公式ページより)

キャスト:

ジャスパー・テンペスト教授:ベン・ミラー
以前も書きましたが、ベン・ミラーは『ミステリーinパラダイス』で大人気、一番気に入っていた
俳優さんです。 テンペスト教授は正に適役だと感じました。
因みに、ベン・ミラー自身もケンブリッジ大学出身(優秀!)
天才的な犯罪学者であり、周りの空気も読まず、潔癖症、(この辺り”モンク”を思い起こさせられ
ます)。幼い頃父親から受けた虐待(?)がどんなものであったのか。 又時々現れる妄想が彼の
心の中の思いを表していて面白いシーンが多々あります。

アデレイド・テンペスト(教授の母親):フランセス・デ・ラ・トゥール
教授を悩ませる強烈な母親で、芸術家(?)。教授に嫌がられながらも押しかけ同居することに。
幼いジャスパーが父親から受けた仕打ち、トラウマを抱える原因を理解していたのか?

なかなか印象深い女優さんですが、過去英国アカデミー賞に3回ノミネートされた経験を持つ超ベ
テラン女優。
多くの出演作がありますが、個人的にはドラマ版ポアロ『ナイルに死す』でのサロメ・オッタボー
ン夫人が印象深かったですね。


リサ・ドンカーズ:エマ・ナオミ
テンペスト教授の元教え子。現在は刑事であるが、生徒たちをニワトリ扱いして物議を醸し出す
教授をして尤も優秀な教え子であったと認めている。 同僚のダンと微妙な関係となっているが、
認知症の父親を世話している為もあり、なかなか進展しない。

クリスティーナ・ブランド(リサの上司):ジュリエット・オーブリー
テンペスト教授とはファースト・ネームで呼び合う仲。2人には過去特別な関係があった様で
結婚していた(?)、結婚直前で別れた(?)微妙な間合いを感じさせられる。


ダン・ウィンターズ(リサの同僚):バーニー・ホワイト
熱血刑事で、リサにお熱であるが、リサの微妙な態度に困惑している。

ポール・ラビット(リサの上司):アンディー・ギャザーグッド
元々優秀な刑事であったと言われているが、娘を亡くし仕事中も隠れてお酒を飲むように。
テンペスト教授の介入に反発している


イングリッド・スナレス(テンペスト教授の秘書):ジュリエット・オウブリー
色々難しい教授の習性を把握し、しっかり手玉に取っている(?)様にも思える。
個人的にとても気になる、面白いキャラクターです。

学部長:ダグラス・レイス
教授の両親も良く知る(らしい)学部長は、教授に対する気遣いを見せる。
どうやら父親に関する過去も知っているらしい。

ミステリですから勿論事件解決の行程が描かれている訳ですが、このドラマはそれにも増し
て人間の心、心理状態に重きをおかれている様に感じます。

単なる謎解きだけではなく、それぞれの登場人物の個人的な内面、犯人たちの犯行動機を掘
り下げていく点に重きを置かれている様に感じます。

又、
トラウマを抱えるテンペスト教授が大好きだというフラットの屋上でケンブリッジの街を眺
める姿は哀愁が漂います。

妄想シーンはそんな教授の心の内面が覗け、いきなりカンカン踊りが視えたり、殺害された被
害者が現れ会話する、金魚と会話する等、思わずニヤリとさせられる様なユーモラスとも思え
るシーンが描かれますし、 又、クリスティーナへの思いはフラットの屋上で2人でタンゴを
踊る姿や、一本のパスタを2人で両側から食べる(笑)シーン、又クリスティーナが夫と別居
すると聞いた時には”あんな男と一緒になるからだ”と激しく叱咤する等々。脳内ではそんな事
考えてるの?と心の中での正直な思いが表現されていてとても面白い描き方になっていると感
じます。
クリスティーナが教授に ”私は貴方を許すから、貴方も貴方自身を許して”(sounds like that)
と言うセリフがあります。 
この2人過去に何があったのか、これからどうなるのか・・・。

一番気になる点は、やはりトラウマの原因となった父親との関係でしょう。
この点が明らかにされるのか。

リサとダンの関係は?

エピソード中、5話で 母親を殺害され、心を閉ざした自閉症の少女と教授の触れ合いが一番
心に残って居ます。

シーズン2でどの様な展開になるのか非常に気になるところです。

以前も書きました様に、シーズン2も6エピソード構成で製作予定となっています。
放送予定は多分2022年秋頃(?)と言われていますが(先が長い)、楽しみに待つ事に致しま
しょう。





2 コメント

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えーーーーっ! (Abi)
2022-01-16 11:48:12
シーズン2はそんなに先なの?えーーーーっだわ、なんて言っていてもこの歳になると月日なんて束になって飛んで行くからすぐかも!初めて観た時急に妄想画面が出てきてびっくりしましたが、好きです。2月、3月は楽しみなのがあるし、ここのところモースにほぼ毎日会えるし贅沢言ってはバチが当たる?
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>えーーーーっ! (Yam Yam)
2022-01-16 15:15:40
Abiさん、
そうなんです、S2現段階での予告ですが 先は長い。とは言え、本当に齢をとるとに加えコロナ以降いや
増しに月日の経つ速さを実感させられますから、あれッ?と気が付いたらもうこんな時期?って事になる
のでは。 何れにしても楽しみがあるのは嬉しいことです。 仰る通り、この所新作に加えモース再放送も
あるので以前より楽しみが出来て少し気分が癒されますね。
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