The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (最後です)

2017-05-29 |  ∟ S4E2 : The Lying Detective
『シャーロック』シーズン4:「臥せる探偵」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。


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・・・・・・続きです

再び221B

見つけたメモは あの謎のフェイスが持ってきた物であった事に気が付いたシャーロックは
彼女が幻覚では無く実在の女性であった事を確信します。

そしてメモを明かりに透かし、ブラックライトを当てると”MISS ME?”文字が浮かび上がります。

(謎の女性がモリアーティーに繋がるのか? 又してもモリアーティーの影が?と思わされます)

再びジョンとセラピスト

彼女は、マイクロフトの事を聞いているのではなく”もう1人”の兄弟の事だと言います。

不審な表情でもう1人とは誰の事かと聞くジョンに、「秘密の兄弟よ」というセラピストに戸惑い
ながらそんな話はしたことがない筈だというと、「じゃあシャーロックが話してくれたのかも」。
シャーロックとは前に一度この場所で会った筈だがそんな話は無かったと言うジョンに、「その前
にも会ったの。2人で一緒に夜の街を歩いたし チップスも食べたし」。
 
そして「貴方は私が思ってたのと違うわ。もっと良い人だわ」とシャーロックを訪れた謎のフェイス
の声音でしゃべります(北部アクセントで)
それを聞いてもジョンはピンと来ませんよね。 その事を知らなかった訳だから。
そして、メガネをとり、フェイスのメモはカルバートンから貰った。 共通の友達が仲介してくれたの
だと良いながら窓の鍵をしめます。
カラーコンタクトを外しながら髪の毛をかき上げると耳にデイジーの花が。

あの女性と最初に会った時 ジョンがロージーをあやす為に耳に付け バスに乗るまで取り忘れ
ていたあのデイジーです。
 

 
驚いて立ち上がろうとするジョンに銃を向けるセラピストは、「何処にも行かないで。ここに居た本
当のセラピストはカーペットに血を付けられるのを嫌がるでしょうから。 あ、でも彼女は衣類乾燥
棚の袋の中だからいいか」(怖ろしい事を言っています。 つまり、この場に居るはずの本当のセ
ラピストを殺して隠しているって事ですよね。
カーペットと言えば、最初のセッションの時のカーペットとこの時のカーペットが違っていると指摘
されていたので見比べて見ましたら確かに違っています。前のカーペットが血で汚れたので変え
たって事でしょうか?)

↑ これが最初のシーンにあるカーペット

「誰なんだ?」と聞くジョンに、「 私はユーロス。ギリシャ語で東の風”East Wind”と云う意味。
私の両親はバカバカしい名前をつけるのが好きで・・・ユーロスとかマイクロフトとかシャーロックと
か・・・」
(※ ウィキペディアによれば、ユーロスor エウロスはギリシャ神話の風の神たち「アネモイ」の中
で不吉な東風を表す神とされる唯一の上位のアネモイである。 との事)

ユーロスは、「シャーロックに秘密の”兄弟”がいると知った時 秘密の”妹”である事には思いつ
かなかったの?」 驚愕の表情をするジョンに 「あら、面白い顔をしているわ。 そこに穴を開け
ようかしら」と言いながら銃を発砲します。




撃たれたジョンは? そしてユーロスはこれからどの様な行動にでるのか?
等々引きずってE3 ”The Final Problem”へ続きます。


~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~



S3E3 HLVでマイクロフトが酷い処遇をしたと語っていた ”the other one”(もう1人=3人目)は
てっきり”兄弟”かと、そしてそれは”シェリンフォード”なのではないかと想像していたのがまさか
の”sister”(兄妹)であったという事、これは予想外の展開でした。
そして、ジョンがバスで知り合い メールを交わしていた”E”と名乗る女性、シャーロックが幻覚か
と思い込んだ謎のフェイス、ジョンの新しいセラピスト、これらが全てユーロスの変装であったという
驚愕の事実。

尤も、シェリンフォード自体正典中で兄弟として登場した訳では無く、コナン・ドイルが”シャーロック・
ホームズ”と正式に名づける前に、Sherringford(シェリングフォード)或はSherrinford(シェリンフォード
)と仮称を設定していたという事であるし、又同時に 正典”The Adventure of the Copper Beaches”
「ぶな屋敷」でホームズの「僕の妹ならこんな状況は許さない」との発言もあり、ホームズに妹がいた
説もある事はある様です。いずれにしても3人目の”兄弟”或は”兄妹” 共に正典には実際に登場しない
オリジナルキャラクターには違いないので、妹もアリなのかも知れません。

Euros = East Wind と言えば、S4E3 “His Last Vow” 「最後の誓い」で 瀕死のシャーロックの
マインドパレス内でマイクロフトが ”The east wind is coming,、Sherlock, it's coming to get you”
「東風が来るぞシャーロック、東風が捕まえに来るぞ」と言っていた言葉、又一方「空港での別れの場面で(涙)
シャーロックがジョンに語っていた言葉 (シャーロックが子供の頃マイクロフトが読んでくれた本に書かれて
いた東風は全ての物をダメにしてしまう。つまりそれは自分の事なんだ・・・と)、そしてモリアーティーの
”MISS ME?”で戻って来たシャーロックを見て ジョンは”Here's an east wind is coming”「東風が戻って
来たぞ」そして、モリアーティーが生きているなら「厚着をした方が良いな」と言っていたのを思い出します
(この時点ではシャーロックもジョンも”East wind”はシャーロックの事であると思っていたという事)

因みに、以前も書きましたが、” East wind”自体は正典”His Last Bow”「最後の挨拶」からの引用で、
ホームズは、”There's an east wind is coming, Watson” (この時東風は全ての物をなぎ倒してしま
う不吉なものだが その後には輝く春がやって来る・・・)という感じで語られていた様に思います。

但し、ユーロスの存在と言うアイデア自体はS3E3 HLV 「最後の誓い」を撮っている時に思い付いたと
モファティスは語っていますので、HLVでのマイクロフトの言う「東風」はそのままの意味(或は比喩)
であったものを、後付けでS4のEuros 登場で又違う意味合いに取らざるを得なくなります。
↓ インタビューで語られています。
http://europe.newsweek.com/exclusive-sherlock-creators-tease-relentless-season-4-finale-542474?utm_campaign=socialflowT&utm_source=socialflowtwitter&utm_medium=articles


このエピソードにもずっと出ているメアリーの幻は、ジョンの中で「メアリーがここに居たら こう言
うだろう」と言う想像の産物であると共に、ジョンの頭の中の創造物であり、結局はジョンの自分自身
の感情を表しているのだと思いますが、シャーロックの推理方法、考え方を理解していながら、そして
事件捜査への願望も垣間見えながら素直になれないジョンが何とも歯痒い。
メアリーの死が妨げになったとは言え、もっと素直に2人で話し合えばこんな込み入った、そして
シャーロックも自分を実際にヤク中に陥らせる様な状況にはならなかったのではないか。 メアリー
の遺言の助けを借りなくても良かったのに・・・・
ここで一応2人は和解した様思えるものの、ジョンのメアリーに対する告白は自分がメアリーを裏切って
いた事に対する謝罪であり、「君がメアリーを殺したのではない」と口に出して認めたものの、シャーロック
に対して行った暴力、暴言に対しては触れていないし 謝罪もしていない。 
2年間死んだふりをして自分を騙していた事を根に持っている言葉、メアリーを守ると約束しただろうと
責め立てる言葉、シャーロックの助けだけは要らないと拒絶した態度、マグヌッセンを射殺した事を
他人事の様に話す態度、どれをとってもジョンはシャーロックに対して理解を示していないし頑なな
態度で接しているのを見ると愕然とさせられます。
メアリーの死で絶望し、混乱して誰かを責めなければ気持ちが収まらないのだとは思いつつ そして筋違
いだと理解していながらその怒りを全てシャーロックに向けているし、それを受け止めるシャーロックの
気持ちは全く考えていない様子は自分本位で悲しくさえなります。
ジョンとメアリーの幸せだけを願い 自分の身を犠牲にし罪をかぶって迄マグヌッセンを殺害したのに
ジョンは全く認識できていなかったのかと・・・・
シャーロックのジョンに対する思いは十分見えるのに、ジョンのシャーロックに対する思いは見えてこない。

元々 プロの殺し屋という過去を持つ以上 常に身の危険を感じていた筈のメアリーは誰かの復讐で
殺されるか、またはエイ・ジェイに殺されるかで死から逃れられない運命だった筈のなかシャーロック
を庇って死ぬという事でその死に価値を与え美化された様に思わされるが、そのことがシャーロックの
心に重荷と罪の意識を残し、ジョンの筋違いな憎しみも煽ってしまう。 という展開はとても納得でき
ないし、そんな過去を持つメアリーを妻とした以上 ジョンも何れ訪れるかもしれない不幸を予感して
いた筈だと思うのだけど。
一体メアリーの存在とは何だったのだろう?と又再び悩まされる事になった事は確かです。

本来のメインプロットである筈のカルバートン・スミスの罪を暴く為のシャーロックの行為も全てメアリー
の遺言というテーマに覆い隠されてしまっている様にも感じる。
一応シャーロックらしい推理が垣間見えるものの、実際の過剰な薬物摂取が必要だったのだろうか。
正典の様に偽装(振りをする)で納められなかったのだろうか?
前回の”The Abominable Bride”「忌まわしき花嫁」に引き続き 薬物摂取の設定が大きすぎる様に
感じるのですが、何か製作者の意図があるのでしょうか? マイナス要因になりこそすれ現在の時代
背景から考えると不必要な過剰な設定だった様に思えるのです。
正典でのホームズも確かに薬物使用する事がある事は確かですが、あくまでも事件が無い退屈さを
癒す為と言う大義名分もあり、決して幻想をみたり自分を失ったりするような事は無かった筈。



これまでの様にユーモアのあるセリフややコミカルなシーンも殆んど見られないダークな雰囲気
の中、唯一の慰め(?)はハドソンさんの無双振りな大活躍がスカッとさせてくれます。
カッコ良かったですね。
結局シャーロックの事を一番理解し、心配しているのはジョンでもマイクロフトでもなく、ハドソン
さんなのだと納得させられますね。

今回一応和解したと思われるシャーロックとジョンが以前の様に二人で事件に立ち向かうシーンが
みられるのか?というのもE3の注目点なのですが、どうなりますか?


余談ですが、
今回の様に ”兄弟” にするか ”兄妹” にするか書くのが難しい場合は ”Sibling”が良く
使われていますね。 これは誕生の順、男女の性別関係なく ”きょうだい” と云う意味なので
非常に便利ですし、最近はこの言葉の方が頻繁に使われるようです。


長々お付き合い頂きまして有難うございました。




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8 コメント

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Unknown (モグモグ)
2017-05-30 13:43:56
お疲れ様でした。こんなに複雑な話を解りやすく解説して頂けて、本番の視聴の助けに凄くなります。きっと一回観ただけじゃ理解できなそうですから。 確かに、シャーロック-ホームズの痛快さとか、ユーモアとは無縁ですね。シャーロックじゃないと書かれたのは、あながち間違いじゃないみたい。余り、胸がトキメク感じがありませんね。今S2が放映中ですが、あの頃は可愛かったですね。もう元には戻れませんが、大事なものが、無くなったみたいな感じです。
返信する
モグモグさん♪ (Yam Yam)
2017-05-30 18:54:23
こんばんは♪
有難うございます。 まとめが難しくてお粗末なのでお恥ずかしい次第ですが、何とか概略を分
かって頂ければ嬉しいです。
そうなんです、仰る通り一度観ただけではなかなか理解出来ないかも知れないと思います。 
私も何度か観なおしてやっと理解出来たのですが、尤も、言葉の問題もあるのかも知れないので
(汗) 日本語字幕なり吹き替えなりで見るともう少し分かりやすいのかも知れませんが・・・

私も先日来過去のシーズンを久々に観て あの頃のワクワク感とかときめき感を久し振りに感じ
本当にあの頃は可愛かったしね~。 もう別人、別物です(号泣)
感じ方は千差万別だとは思いますが、最初のシャーロックを熱愛した方には当惑感、失望感や喪
失感を持たれる方も多い様に感じます。
とは言え、モグモグさんが実際にご覧になったら別の感想を持たれるかもしれませんので、又是
非感想を聞かせて下さいね。
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お疲れ様でした! (Misty)
2017-06-01 18:41:28
こんにちは。
E2のまとめ、お疲れ様でした!
本当に、何だかダークで複雑で…まとめるの大変だっただろうと思います。S4って、一時停止しないとセリフについていけない感じが、今までよりかなり上がってたような気がするんですが…モチベーションの問題もあるんでしょうか…(涙)でも、妙に複雑な割に、結局あんまり意味なかったような部分が多いような気もします。

YamYamさんの感想、すごく色々うなずきながら読ませていただきました。S4を通してどうしても感じてしまうのは、メアリーを立てようとするあまり、全て変わってしまったというか…おっしゃるように、メアリーの死を美化して価値を与えることが最優先になって、元々のジョンやシャーロックの魅力や友情の存在感を犠牲にしてしまった気がします。 そう言えば、ジョンはメアリーを裏切ったことに対してしか謝ってませんね。Γ君はメアリーを殺していない」のセリフも、私はつい…いやちょっと待って…そもそもシャーロックのせいじゃないから!と突っ込みを入れたい気分でした。“男の友情はあっさりしたもの”と言いたいのかもしれませんが、それにしてはシャーロックが犠牲にしたものが大きすぎるし…ジョンが不器用にシャーロックを大事に思う気持ちも本当はあるのかもしれないけど、その辺が余白に追いやられ過ぎて、正直あるのかないのか分からない気がしました。その辺を、少しだけでも真っ向から描いてくれたらよかったのになぁ…とか…後の祭なんですが(涙)
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>お疲れ様でした! (Yam Yam)
2017-06-01 20:03:39
Mistyさん、こんばんは♪
有難うございます。 ホントに纏めはこれまで以上に難しいですね。 アノ内容ですもん(涙)
あ、Mistyさんでも一時停止でした? 私なんぞソレばっかでしたよ(汗)何なんでしょう? セリフ
の複雑さと言うより、言ってる意味分かんないよ!って感じかしらね。 言葉の複雑さの割には中
身が・・・(暴言)の様な気もします。

口を開けば愚痴ばかり で何度かジックリ観直せば改めて別の面も見えるかと思っていたら結局
あれだけの事でしたもんね。 メアリーばっかに集中するから肝心のシャーロックとジョンから
フォーカスが外れてしまって、仰る通り、ジョンとシャーロックの魅力や友情を犠牲にして 結局は
ジョンの大人げなさと懐の狭さ、シャーロック1人献身みたいな構造になっている様にも感じまし
た。 「シャーロック」って、謎解き、冒険、二人の友情を描いた物語だった筈。
何故シャーロックがあれ程メアリーを気遣うのか、ジョンが変わったのもメアリーの影響ではない
か、等々。 結局全てメアリーが原因だと言っても過言ではない様にも思うのですが。 シャーロッ
クはジョンの気持ちを思うばかりで、成長したという事とは違う様に思うのです。
シャーロックって、本来もっと超然としていた筈だし そこも魅力だったのに、何か弱みがあるんか
い?と言いたくなっちゃいますね。 以前から何度もひつこく繰り返していますが、シャーロックを
普通の人間にしてしまったのが本当に残念でなりません。
ジョンの「君はメアリーを殺していない」も、何当たり前の事を勿体ぶって言ってるんだろう、恩着
せがましくないかい?と、私もツッコミを入れながら・・・・

S4の中ではE2が一番良いと言われていますが(良いと言うより、マシ?)、それでもこれ程のし
こりが残ってしまうんですよね。 
E3はジョンが大分ジョンらしさを取り戻してきていますが、内容がアレなんでねぇ(涙)今書き始
めている所ですがなかなか捗りません(汗)

そう言えば、一時沈静化していた海外のブロガーさん達の嘆き節というか不満が又再燃噴出し始
めている様ですね。 もしかしたらLAXでのSherlock Conのあれやこれやが影響しているの
かも・・・
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有り難うございます! (かいと)
2017-06-03 13:40:19
すっかりご無沙汰していました。 何時も拝見してますけど読み逃げばかりで申し訳ありませんでした。 今回E2迄読ませて頂き お礼を申し上げたく久しぶりに書かせていただきます。
以前も書きましたが、個人的にはネタバレ全く気にしませんし、むしろ参考にさせて頂けると有り難く思っています。S4は事前の情報からもかなりダークな雰囲気になりそうな事は覚悟していましたが、こんな風になるとは・・・。そして、色々な意味で複雑そうなので多分一度観ただけでではちゃんと理解出来ない感じがします。なので、簡潔に解説して頂きとても参考になります。
 
E3も楽しみにお待ちしています。って書いて頂けるんですよね?(他人事だと思って勝手な事言ってスミマセン) 大変な作業だとは思いますが よろしくお願い致します。
返信する
>有り難うございます! (Yam Yam)
2017-06-03 16:20:25
かいとさん、お久しぶりでした~!
何時もご訪問頂いていた様で有難うございます。いえいえ、読み逃げ全然構いませんですよ。
お出で頂けるだけで嬉しい事ですもん。
拙い纏めお分かり頂けたかどうか心もとないです。ホント難しいです(汗)
台詞だけでなく、画面構成も入り組んでいるので書くとなるとどうして良いやら・・・・です。

S4は皆様も不安に思っていらっしゃる通りの、というかそれ以上に予想もしていなかった展開で
どう言っていいやら言葉もありません。
ただ、何度も言っているのですが 感想は千差万別だと思います。 もしかしたら両極端に分か
れるかもしれませんね。 私は愚痴ばっかになってしまいましたけど・・・
BS放送迄後一ヶ月余りですね~。
かいとさんも実際にご覧になってどの様な感想をお持ちになるのか是非聞かせて頂きたいです。
E3何とか頑張ってみますね。 今汗を書きながら(冷汗)徐々に書いていますので又お付き合い
頂ければ嬉しいです。

あ、それから今更なのですが、Ocicat改めYam Yamに統一しましたので今後ともよろしくお願い
致します。
返信する
これはとてもフォローできない・・・ (篠田真由美)
2017-06-03 16:46:07
有り難うございます。最後まで拝読させていただきました。そしてご指摘の多くの問題点に付き、「うーむ」と唸りつつ同意してしまいます。メアリはなにせ死んじゃってるし、彼女の内面は直接描写されていないので、かえって深読みしてフォローすることも可能という気がしたのですが、ジョンはねえ・・・

シリーズを通して見直してみても、シャーロックについては基本成長して人間的になることで、かえって弱点も増えるけれど、それも克服して彼はより良い人間でより優れた探偵となっていく、というラインが見える気がするのですが、ジョンに関してはシナリオライターごとにキャラがぶれるように思えてなりません。シャーロックが人間性を獲得する分、引き立て役のジョンはむしろ人格的に弱点が露わになってきてしまう。でもそれはキャラが生きているからではなく、ライターとストーリーの都合なので(つまりは制作者のご都合主義)、少しも説得力が無い。

キャラを離れてS4のドラマに目を向けても、そもそも容疑者を油断させるためにヤク中を装うというプロットはS3E3ですでに登場していて(マグヌッセン油断しないけど)、S4E2は「瀕死の探偵」だからといっても、完全に趣向がだぶっているのですよね。こっちで「瀕死の探偵」をやるなら、マグヌッセンとの対決は別のプロットであっていいはず。

とまあ、私も今の段階で文句ぶうぶうになっちゃってます。早川書房のシャーロック・カフェに行って、最初の頃のふたりを見て落涙。メアリでさえS3E1はちゃんとキュートなのに、S4の彼女はああまで老けてしまって、どうしたってプライヴェートのことを考えてしまい、気の毒なような、興ざめなような気持ちになりました。

それにしても、dicoさんが早くお元気になられるといいですね。訳の続きが早く読みたい(それかい、自分)。失礼しました~
返信する
>これはとてもフォローできない・・・ (Yam Yam)
2017-06-03 21:07:32
篠田先生拙記事お読みいただき有難うございます。
ただグダグダと書き連ねているお粗末な内容をお読みいただき穴が会ったら入りたい思いで身
が細ります(冷汗)
繰り返しになりますが、メアリーは未だに理解出来ません。 感情移入が出来ないまま結末に
持って行かれた様でしこりが残るばかりです。
そして、仰る通り何よりジョンのキャラクターの変化にはついて行けない気持ちでいたのですが
”製作者のご都合主義”と書かれていて、あ~そんな事もあるのかなぁと考えたりもしました。
モファティスはずっとシャーロックの人間性を強めると言い続けていましたが、それはそれである
程度は必要なのかも知れないと思いつつ、でも先生も述べていらした様に”普通の人間”にはし
て欲しくなかった・・・と云うのは今でも感じています。確かに成長は感じますが・・・
それに引換えジョンは、S1&S2の頃のジョンと余りにも変わり過ぎているし、眼を覆いたくなる様
な視野の狭さや自己中で情けなくなります。あ、それも製作者のご都合主義と考えるべきなんで
しょうか? でも次のE3では別人かと思う様に元のジョンに戻っている様に感じていますが・・・
S4のプロットに関しては、私の様なド素人から見ても色々祖語があったり、強引な点があったり、
ほころびがあったりと感じます。
一体どうしたかったんでしょうか、モファティスは。

S3E3 HLVのプロットに関しては、今思い出しても まぁ良くタネが尽きないモンだという程文句を
書き連ねていたのですが、やはりあの時点からおかしくなってきていたのだと思います。メアリー
のキャラにしてもマグヌッセン殺しにしても。 多分HLVの時点でのモファティスは後に「瀕死の探
偵」踏襲を考えていなかったのではないかと思います。なので、あの時ヤク中を装うネタを使って
しまったのではないかと・・・・
ユーロス登場もその場の思いつきだし、其の為に前のエピソードの解釈まで変えなければならな
いというご都合主義には混乱させられます。

あ、シャーロック・カフェに行っていらしたんですね。
S3E1 TEHの時のメアリー、う~ん、まぁキュートだったかもですね。 又噴出しますが 個人的に
はアマンダのメアリー キャスティング自体無理があったのではないかと←暴言。(これはS3の
時からひつこく云ってたのですが)。 別にアマンダに恨みがある訳では無いし、嫌いな訳では無
いのですが あのようなキャラにするならもう少し若い役者さんが良かったのではないかと考えて
いました。(アマンダ、ゴメン!) そしてS4はそれ以上に老けてしまって気の毒な様です。 パネ
ルディスカッションの時の姿は唖然としましたもの。 苦労したのかしら(余計なお世話)
これもS3の時にずっと言い続けていたのですが、ファミリービジネスは余り好ましくないです。
今回の様な事があるとやはりマイナスイメージになってしまいましたね。

dicoさんは心配ですが これを機会に十分休養なさって元気で復帰なさる様にお祈りしています。
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