The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

遅まきながら『パディントン』観ました

2018-01-20 | 映画
“Paddington”

2014年公開

本当に今更ですが、映画『パディントン』を観ました。
実はこの映画の制作発表時の情報は見ていたし、映画公開を記念して開催された ”Paddington
Trail”
に関しても拙記事にご紹介したものの、 その後”子供向けの映画だ” と あまり
興味も持たず何となくスルーしていたのですが、先日偶然TVで放送していたのを何気なく観
始めました。
『パディントン 2』の公開記念ってことだったんでしょうね。

追記です。
迷っていたのですがdicoさんにリマインドして頂きましたので 懐かしいこの画像も追加して
おきましょうね。
上記”Paddington Trail”用にベネディクトがデザインしたシャーロックベアーとのツーショットです。



で、観始めた所 色々な点で驚いたり感動したりして・・・。
なので、本当に遅まきながら少しばかりネタバレを含む感想を書いて置きます。


この作品”Paddington”はマイケル・ボンドの児童文学作品『くまのパディントン』を元に製作された
ものです。
(この原作本は読んでいません)

内容を書く前に、
何がビックリしたかって事ですが、配役が何とも贅沢なんですよ!
●パディントンの声がベン・ウィショーですよ!(007の”Q”、ホロウ・クラウン、パフューム等)
当初パディントンの声はコリン・ファース様が務める予定だったとか。 これはどうなんでしょう。格
調ありすぎですもん。 ウィーショー君がとても良かったですわ。 パディントンにウィショー君を重
ね合わせながら見ちゃいました。

キャストは、
●パディントンを世話する事になるブラウン家のお父さんが、ヒュー・ボネヴィル (”ダウントン・アビー”
の伯爵さまです)
●パディントンを狙う謎の美女ミリセント・クラウドに、ニコール・キッドマン(美しいけど怖ろしいです)
そして、
●ブラウン家の隣人でチョット変人のカーリー氏に、ピーター・カパルディ―(”Dr.Who” 12代目のドクター)
その他、
●ブラウン家のお母さんに、サリー・ホーキンス
●ブラウン家に同居する叔母さんに、ジュリー・ウォルターズ
そして、
●パディントンの叔父パストゥ―ゾの声に、マイケル・ガンボン(ハリー・ポッター、メグレ、その他多数)
●原作者のマイケル・ボンドもカメオ出演しています。(気付きませんでしたけど・・・汗)

これらの出演者を見るだけでもその贅沢さに驚きます。

で、内容少しだけですが、

「暗黒の地」ペルーに叔父さん、叔母さんと三匹で暮らしていた英語を喋れるベアー。
以前そこを訪れたイギリスの探検家クラウド氏が記録映像を残していた。
ある日その地を大地震が襲い、住んでいた家は崩壊し叔父さんは逃げ遅れてしまう。 叔母さんはその後
「老くまホーム」に入居することに。
ベアーは探検家が言い残した「ロンドンに来たら歓迎する。家をあげる」という言葉を頼りにし、記念に
残していった帽子を持って1人(一匹?)ロンドンにやって来ます。
駅で行く当てもなく当惑しているベア-の周囲を行き交う人々は 礼儀正しくご挨拶をするベアーを見て
見ぬ振り、クマをみても知らん顔で通り過ぎていきます。
そこに通りかかったブラウン家の4人。
お父さんは面倒を避けようと 係る事を嫌がるも、気の毒に思ったお母さんが一晩だけの約束で家に来るよ
うに誘ってくれます。

その時名前を聞かれるが、クマ語で(グワーッって感じ)通じない為、丁度出合った場所であるパディン
トン駅から「パディントン」と名付けられれます。

居候させてもらう事になったブラウン家では パディントンにとっては初めての経験となる歯磨き、お風
呂、トイレ等が原因で引き起こす騒動でメチャメチャの大騒ぎに。

「石頭」のお父さんは苦々しく思い 一刻も早く移民局(?)に引き渡すようにと。
探検家の居場所も分からず、クラウド氏を探す為に調査を開始しますが、帽子を頼りにお母さんと骨董店
に行った時偶然ひったくりを捕まえる事になったパディントンは一躍有名人(有名クマ?)になり、距離
を置いて見ていた子供達からも認められるようになります。

「ペルーに行った探検家」という記録を調べにお父さんと記録保管書に行くパディントン。
クラウド氏の記録はなかったが、諦められないパディントンはお父さんと共に再び侵入する。
(この時、お父さんはお掃除のオバサンに変装! ”伯爵さま”のオバサン姿、見ものです)

一方、ロンドンの自然史博物館で剥製部長を務めるミリセント・クラウドはパディントンがロンドンに居
る事を知り、剥製にしようと執拗に追い回しています。
ブラウン家の隣人カーリー氏を巻き込みスパイ擬きの作戦を立てパディントン捕獲計画を立てています。
そしてブラウン家に侵入するが、あと一歩で失敗するミリセント。(”ミッション・インポシブル” して
ます)

ミリセントに襲われた事も信じてもらえず、なかなかクラウド氏の行方も分からず、ブラウン家も困り果
てている中、お父さんはやはりパディントンを当局に引き渡そうと話している声を聞いてしまったパディ
ントンは、荷物をまとめ1人寂しく雨の中ブラウン家を出てクラウド氏探しにさ迷い歩きます。
何件もの”クラウド”邸を訪れるも目的のクラウド氏が見つからない。 雨の中さまようパディントンが
哀れで・・・・。
だが、遂に最後の一軒が当のクラウド氏の屋敷である事を見つけたパディントン。 しかし、クラウド氏
本人は既に亡くなり、代わりにその娘が現れる。と、それは、あのミリセントでした。
「飛んで火に居る夏の虫」とばかりに大喜びでパディントンをさらい 自然史博物館に運び込もうとして
いた所をカーリー氏に見つかります。
流石に、カーリー氏はこの状態が危機的状況だと気付きブラウン氏に電話を入れます。(匿名だ・・・と
云ってますがとっくにカーリー氏からだとバレてる(笑)

それを聞いたブラウン一家は全員でパディントン救出のために急行します。 
それから、ブラウン氏の大活劇も含めテンヤワンヤの大騒ぎの末パディントンを救出する事ができました。

大活躍のお父さんも気持ちを入れ替え、パディントンを家族の一員と認め、家族の大切さを知ることとな
る訳ですね。 
で、メデタシメデタシ・・・・。

なのですが、
この作品は、単なる子供向けとは言えない社会派的な面も持っている内容で、パディントンを人間に置き
換えて考えると 姿かたちの違うもの、同じ国民では無いものに対する市民の感情、そしてそういった他
者がその国の人々に受け入れられるかどうか・・・といった現代社会の問題も含んでいる様にも思えます。
と、そこまで小難しく考え込むテーマでも無いのかも知れませんが・・・。

もふもふで愛嬌溢れる無類の礼儀正しさを持つパディントンが周囲に受け入れられ、又パディントンと出
会うまでは家族間が何となくギクシャクしていたブラウン家もパディントンとの騒動を通して家族の絆、
思いやり、優しさなどを改めて考え直すきっかけになったり・・・と子供向けとしても 大人にとっても
色々な問題に気付かされるきっかけになる内容になっているとも思えます。

そして、多少ドタバタ”感はあるものの コメディーとしてもとても良く出来ている作品だと感じました。
なによりも、もふもふの可愛いパディントン。 目がキュートで感情豊かです。

(余りにリアルで気持ちが悪いとの意見もあった様ですが、個人的には凄く可愛くて好きです)

ブラウン家をドールハウスの様に映像化した見せ方、ロンドン観光とも云えるように各所を美しく描き
出した映像、音楽の使い方もとても良くて効果的。

可愛くて、笑える、そしてホロっとさせられる 子供だけでは無く大人も楽しめる作品だと感じました。
大分出遅れましたが観て良かったですわ。


と、丁度これを書いている時、Huluでも配信開始になっている事に気付きました(遅)

そして、いよいよ 『パディントン 2』が1月19日から公開になっています。




今度の作品には、前作のメンバーに加え ヒュー・グラントが ”元有名俳優”(微妙)役で出演しています。
↓ こちらは英国公開時

色々な変装で楽しませてくれそうです。

日本語版予告編
https://youtu.be/BqgvgEgKN3Q

公式サイト
http://paddington-movie.jp/

↓ こちらは1月16日開催されたジャパンプレミアでのボネヴィルさんとグラントさん



又映画館に行く時間はないかも知れませんが、何れ観たいと思っているところ。