●ヨハネ5:10-16 ユダヤ人たちから迫害されていたクリスチャン
使徒の働きにはパウロがユダヤ人たちから迫害を受けた様子が多く記されている。エルサレムの神殿が焼失して以降も、ユダヤ人たちのクリスチャンに対する迫害はなお続いていたであろうから、この箇所は「使徒の時代」の迫害と重ねられていると考えて良いだろう。
ただしイエスへの迫害があったことはマタイ・マルコ・ルカの福音書にも書かれているので、敢えて「人間イエスの時代」以外の時代と重ねる必要もないのかもしれない。この5章は「旧約の時代」との重なりを見出すことも難しく、ヨハネの福音書の中では解釈が最も困難な章である。
10 そこでユダヤ人たちは、そのいやされた人に言った。「きょうは安息日だ。床を取り上げてはいけない。」11 しかし、その人は彼らに答えた。「私を直してくださった方が、『床を取り上げて歩け』と言われたのです。」12 彼らは尋ねた。「『取り上げて歩け』と言った人はだれだ。」13 しかし、いやされた人は、それがだれであるか知らなかった。人が大ぜいそこにいる間に、イエスは立ち去られたからである。14 その後、イエスは宮の中で彼を見つけて言われた。「見なさい。あなたはよくなった。もう罪を犯してはなりません。そうでないともっと悪い事があなたの身に起こるから。」15 その人は行って、ユダヤ人たちに、自分を直してくれた方はイエスだと告げた。16 このためユダヤ人たちは、イエスを迫害した。イエスが安息日にこのようなことをしておられたからである。(ヨハネ5:10-16)
使徒の働きにはパウロがユダヤ人たちから迫害を受けた様子が多く記されている。エルサレムの神殿が焼失して以降も、ユダヤ人たちのクリスチャンに対する迫害はなお続いていたであろうから、この箇所は「使徒の時代」の迫害と重ねられていると考えて良いだろう。
ただしイエスへの迫害があったことはマタイ・マルコ・ルカの福音書にも書かれているので、敢えて「人間イエスの時代」以外の時代と重ねる必要もないのかもしれない。この5章は「旧約の時代」との重なりを見出すことも難しく、ヨハネの福音書の中では解釈が最も困難な章である。