今回は、イエスが地上生涯で行った奇跡を取り上げて、理工系出身の私が聖書に記述されている「奇跡」について日頃考えていることを書きます。
ヨハネの福音書のイエスは多くの奇跡を行いました。水をぶどう酒に変え(2章)、王室の役人の息子の病気を遠隔地から治し(4章)、ベテスダの池にいた病人を癒し(5章)、5つの大麦のパンと2匹の魚で5千人を満腹にし(6章)、湖の上を歩き(6章)、盲人の目を開き(9章)、死んだラザロを生き返らせました(11章)。これらの奇跡を愛弟子は間近で見ていたことでしょう。
これらの奇跡の記述を初めて読んだ読者は、にわかには信じがたく思うことでしょう。しかし、「そういうこともあるかもしれない」と少しでも思うなら、聖霊が働いて、やがては信じることができるようになるでしょう。そうしてイエスとの距離を縮めて行くことができます。一方、「そんなことは有り得ない。だから聖書は信じるに値しない」と、全面的に否定するなら、イエスとの距離を縮めることは絶望的になります。
奇跡を信じることは【非科学的】であり、現代人としては受け入れがたいと多くの人は思うかもしれません。しかし、理工系の元研究者として言わせてもらうなら、この世は不思議なことに満ちています。太陽は、毎日私たちの頭上を東から西へ移動しています。でも実は移動しているのは太陽ではなく、地球が自転しているのでそのように見えるだけなのだそうです。では、なぜ私たちは猛スピードで回転している地球から振り落とされないのでしょうか?なぜ球状の地球の上で皆が地面に垂直に立っていられるのでしょうか?地球の裏側にいる人はどうして落ちてしまわないのでしょうか?なぜ地球の裏側の海水はこぼれ落ちないのでしょうか?また、月に面した海水は月に引っ張られていて、それで満潮になるのだそうです。どうして離れた所にある月が地球の海水を引っ張ることができるのでしょうか?現代の私たちは「重力」のことを知っていますから、これらのことを特に不思議とは感じませんが、重力のことを知らない人々にとっては、動いているのは太陽ではなくて自分たちのほうであると考えること自体が狂気の沙汰でしょう。
物理だけでなく生物も不思議に満ちています。私が前に住んでいた所では、目の前でキジバトが巣を作って子育てをしていました。ウズラの卵ぐらいの大きさの卵から生まれたキジバトの子は、わずか2週間ほどで親のハトと同じぐらいの大きさに成長します。驚異的な成長スピードです。筋肉が増えるだけでなく羽根も生えて来ます。ピジョンミルクを飲むだけで羽根のような複雑な構造を持つものが生えて来るのも不思議です。そうして立派な羽根が生えそろうと、その後はピタリと成長が止まります。相変わらず親がたくさんのピジョンミルクを飲ませますが、それ以上は成長しません。いったいどのようなメカニズムが働いているのでしょうか?
このように、この世は不思議なことに満ちています。聖書に書かれている不思議な奇跡だけを【非科学的】と一蹴するのは早計ではないでしょうか。科学は重力のような不思議なことを受け入れることで前進して来ました。信仰もまた不思議なことを受け入れることで聖霊が働き、前進します。ですから福音書に記されているイエスが行った奇跡を【非科学的】として切り捨てることなく、「そのようなこともあるかもしれない」と考えていただきたいと思います。そこから愛弟子への道が始まり、イエスの証人への道を歩み始めることができるからです。(つづく)
ヨハネの福音書のイエスは多くの奇跡を行いました。水をぶどう酒に変え(2章)、王室の役人の息子の病気を遠隔地から治し(4章)、ベテスダの池にいた病人を癒し(5章)、5つの大麦のパンと2匹の魚で5千人を満腹にし(6章)、湖の上を歩き(6章)、盲人の目を開き(9章)、死んだラザロを生き返らせました(11章)。これらの奇跡を愛弟子は間近で見ていたことでしょう。
これらの奇跡の記述を初めて読んだ読者は、にわかには信じがたく思うことでしょう。しかし、「そういうこともあるかもしれない」と少しでも思うなら、聖霊が働いて、やがては信じることができるようになるでしょう。そうしてイエスとの距離を縮めて行くことができます。一方、「そんなことは有り得ない。だから聖書は信じるに値しない」と、全面的に否定するなら、イエスとの距離を縮めることは絶望的になります。
奇跡を信じることは【非科学的】であり、現代人としては受け入れがたいと多くの人は思うかもしれません。しかし、理工系の元研究者として言わせてもらうなら、この世は不思議なことに満ちています。太陽は、毎日私たちの頭上を東から西へ移動しています。でも実は移動しているのは太陽ではなく、地球が自転しているのでそのように見えるだけなのだそうです。では、なぜ私たちは猛スピードで回転している地球から振り落とされないのでしょうか?なぜ球状の地球の上で皆が地面に垂直に立っていられるのでしょうか?地球の裏側にいる人はどうして落ちてしまわないのでしょうか?なぜ地球の裏側の海水はこぼれ落ちないのでしょうか?また、月に面した海水は月に引っ張られていて、それで満潮になるのだそうです。どうして離れた所にある月が地球の海水を引っ張ることができるのでしょうか?現代の私たちは「重力」のことを知っていますから、これらのことを特に不思議とは感じませんが、重力のことを知らない人々にとっては、動いているのは太陽ではなくて自分たちのほうであると考えること自体が狂気の沙汰でしょう。
物理だけでなく生物も不思議に満ちています。私が前に住んでいた所では、目の前でキジバトが巣を作って子育てをしていました。ウズラの卵ぐらいの大きさの卵から生まれたキジバトの子は、わずか2週間ほどで親のハトと同じぐらいの大きさに成長します。驚異的な成長スピードです。筋肉が増えるだけでなく羽根も生えて来ます。ピジョンミルクを飲むだけで羽根のような複雑な構造を持つものが生えて来るのも不思議です。そうして立派な羽根が生えそろうと、その後はピタリと成長が止まります。相変わらず親がたくさんのピジョンミルクを飲ませますが、それ以上は成長しません。いったいどのようなメカニズムが働いているのでしょうか?
このように、この世は不思議なことに満ちています。聖書に書かれている不思議な奇跡だけを【非科学的】と一蹴するのは早計ではないでしょうか。科学は重力のような不思議なことを受け入れることで前進して来ました。信仰もまた不思議なことを受け入れることで聖霊が働き、前進します。ですから福音書に記されているイエスが行った奇跡を【非科学的】として切り捨てることなく、「そのようなこともあるかもしれない」と考えていただきたいと思います。そこから愛弟子への道が始まり、イエスの証人への道を歩み始めることができるからです。(つづく)