夕方、BS2でミュージカル映画「バンド・ワゴン」をやっていた。あまりの懐かしさに最後まで見続けてしまった。かつての映画スターが、古巣のブロードウェイへのカムバックの舞台で失敗し、多くの仲間に助けられながら再起を図るまでのシンプルな話なのだが、歌と踊り、それに見事な色づかいに引き込まれてしまう。もともとミュージカル映画は好きなのだが、今から56年前、僕がまだ小学校2年生の頃に、こんな素敵な映画があったんだと、あらためて当時のハリウッドの凄さを感じた。主演のフレッド・アステアの映画は昔、よく見たものだ。特にジンジャー・ロジャースとのコンビのものが多かった。この映画で共演しているシド・チャリシーは、ジーン・ケリーの「雨に唄えば」で初めて見たが、この「バンド・ワゴン」が代表作だろう。伸びやかな肢体とエレガントな雰囲気が魅力的だ。特にフレッド・アステアと踊る「Dancing in the Dark」は印象的だった。
フレッド・アステアはオードリー・ヘプバーン も出た“パリの恋人”で知りましたが、オードリーばかりに目がいっていました。“雨に唄えば”も好きですが、この映画はジーン・ケリーを見ていました(笑)。どうも特にハリウッド映画は一人の有名人に目が行ってしまいます。
フレッド・アステアとジーン・ケリー、全くタイプの違う踊りなんですが、今見ても見事ですね。フレッド・アステアはしなやかでエレガントですし、ジーン・ケリーは力強くて、身体能力が抜群ですね。体を使った表現というのは映画の原点だなぁと、いつも思います。