徒然なか話

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花を愛でる ~ 肥後六花撰に思う ~

2012-06-29 21:00:04 | 熊本
 熊本には「肥後六花」と呼ばれる花がある。肥後椿、肥後芍薬(しゃくやく)、肥後花菖蒲(はなしょうぶ)、肥後朝顔、肥後菊、肥後山茶花(さざんか)の六つをいう。江戸時代もしくは明治時代からそれぞれ独自の歴史をもっており、「肥後六花」とひとくくりで呼ばれるようになったのは戦後のことである。中でも肥後菊は宝暦年間(1751-1763)に8代藩主細川重賢公が藩士の精神修養として奨励したと伝えられるように、日本人にとって花の育成は精神的な意味を持つ。花を「愛(め)でる」という言葉がある。あらためて国語辞書を引いてみると、「美しさを味わい感動する」「いつくしみ、愛する」「かわいがる」「感心する」「ほめる」などと書いてあるが、「愛でる」という言葉のニュアンスは、これらの意味がないまぜになっていると思う。この「愛でる」を和英辞書で引いてみると、「love、admire、appreciate、enjoy」などが出てくるが、正直どれも違和感がある。おそらく「花を愛でる」ということ自体が日本人独特の精神世界なのだろう。


肥後六花撰の一つ肥後花菖蒲



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2 コメント

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菖蒲の美しさを再確認 ((r)佐藤)
2012-06-30 10:50:23
ご無沙汰しています。
5月31日に腹部大動脈瘤の施術、その後ヘルペスを患い目下体力回復に励んでいます。
大阪中之島の紫陽花は雨が少なかったせいでしょうか心なしか精彩がありません。
花菖蒲は熊本城の近くと推察されますが力強さを感じさせる肥後の花ですね。
高1の時の国語の教師がよく言ってました「辞書を引いたか?」と。
貴君のブログの記録の確かさに驚くと共に丁寧に調べる姿勢に感嘆します。
Re:菖蒲の美しさを再確認 (FUSA)
2012-06-30 12:46:19
大丈夫ですか!?大変でしたね~。私もあちこちガタが来ていますが、お互いからだだけは大切にしましょう!
一之瀬恭巳先生のことですか?私は今日でも最も影響を受けた先生の一人です。1年生の終り頃、先生から「お前は水球で大学へ行くか、学問で大学へ行くか、今決断しろ!」と迫られました。私が「水球で…」と即答すると、「ヨシ!わかった。それなら俺はそれを応援する!」と言われて、よく練習ものぞきに来られました。忘れられない想い出です。今となっては、もっと長く先生の授業を受けたかったなぁと思います。
それはさておき、くれぐれもお大事に!

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