徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

ラインの仮橋

2024-06-07 23:34:44 | 映画
 昨日、ゲール・フォン(Gaël Fons)さんのフェイスブックに、6月6日は「D-Day」で、フランス人にとってとても重要な日であることが書かれていた。
 これを読みながら、僕は「史上最大の作戦」と共にもう1本、別の映画のことを思い浮かべていた。それはフランスの社会派監督アンドレ・カイヤットの「ラインの仮橋(1960)」である。僕が高校生の頃で「史上最大の作戦」とほとんど同じ頃に見た覚えがあり、今でも心に残る名作だと思っている。

▼あらすじ
 第二次大戦、ドイツ軍の捕虜となったフランス人のパン職人ロジェと新聞記者のジャン。二人はライン河にかかった軍用仮橋の上で出会い、一緒に労役に服するため、あるドイツの村へと送られる。ここから二人の男の人生観と生き様が、際立った対照を見せながら、物語は進行する。村長の娘ヘルガを誘惑し、利用して脱走を図ったジャン。フランスへ逃げのび、レジスタンス運動に走る。一方、従順に労役をこなし、ドイツ人の信頼を得たロジェはやがて、男たちが兵役に駆り出された村で、村長代理を務めるほどの存在となる。そして、終戦、解放されてフランスへ帰還したロジェはどうしても、片思いのヘルガのことが忘れられない。ジャンに見送られながら、二人が出会ったあのラインの仮橋を渡り、再びドイツへと戻って行く。


パン職人ロジェを演じたシャルル・アズナブール