徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

観客のマナーのはなし。

2024-06-05 21:02:17 | 音楽芸能
 先日、熊本市民会館での日本舞踊公演をビデオ撮影していて一番困ったのは、上演中に平気で前を横切って行くオバちゃんたち。上演中は「動かない・しゃべらない」くらいは常識だと思っていたが、この日の客はそんなことは全くお構いなし。1階のいい席を取っていただいていたのだが、これじゃ満足に撮れないなと思い、2階席に移動した。2階は空席も多かったのでここなら大丈夫かなと思っていたら、何のことはない、2部の歌謡ショーが目的と思われるオバちゃんの団体がやって来て、上演中というのに大声で会話はするわ、カメラの前を平気で行き来するわでやりたい放題。こんなにマナーの悪い客と遭遇したことは今までにない。
 マナーといえばいつも困るのが能。拍手をしていいもんだかどうかわからない。能楽通に言わせれば、もともと神事として始まった能に拍手はいらない、祝詞を奏上した神主さんに拍手をするようなもんだという。白洲正子の随筆「老木の花」には、白洲と「最後の名人」と謳われた喜多流能楽師・友枝喜久夫の対談が収録されているが、その中で友枝は「能の余韻が残っているのに拍手をされるとブチ壊しですよ。せめてシテが幕に入るまでは我慢していただかないと」と語っている。
 今週末には「くまもと全国邦楽コンクール」が熊本市民会館で行われるが、コンクールというのが普通の公演以上にマナーに気を付けなければならない。演奏中は「動かない・しゃべらない」は当然のこと、演奏後の拍手も審査に影響しはしないかと気になるものだ。


いい場面になって来たので・・・


ズームアップしようとすると黒い影が横切る


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