徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

「京町台から見た金峰山」と晩夏

2024-08-19 20:22:11 | 熊本
 今日、日が暮れかかってから、先日の「夏目漱石『草枕』の風景」の記事で話題にした甲斐青萍が描いた「京町台から見た金峰山」の絵を検証すべく、京町台のかつて金峰山町と呼ばれた辺りからの眺めを確かめに行った。青萍が描いてから既に100年以上が経ち、ビルが立ち並ぶ風景には青萍が見た田園風景はどこにもない。しかし、金峰山を始めとする西山の山並みはおおまかには青萍の絵と一致する。写真の左端に見える鉄塔の右側辺りが件の石神山と思われる。
 薄暮が迫る西の空と山々をじっと眺めているとさすがに「晩夏」を感じる。


今日の「京町台から見た金峰山」


甲斐青萍が描いた「京町台から見た金峰山」

 早く過ぎ去ってほしいと願った猛暑が衰え夏の終わりが近づく。一年のうちで最もメランコリックな季節である「晩夏」。四季に恵まれ、その移ろいの中で育まれた日本人特有の無常観がそこにある。
 ユーミンが荒井由実の時代、1976年にリリースした名曲「晩夏」。2005年には平原綾香がカバーしている。カバー盤をリリースする時、ユーミンのラジオ番組「Sweet Discovery」にゲスト出演した平原綾香に、「なんでこの歌をカバーする気になったの?」とユーミンが不思議がっていたのが印象に残っているが、とにかく詩が素晴らしい。今日は平原綾香バージョンで聴いてみた。