徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

電子図書のお粗末

2020-03-12 15:07:22 | 文芸
 新型コロナウイルス騒動で何が困ったかというと一番は図書館が臨時休館になってしまったことだ。貸し出しを申し込んでいた図書も「貸出準備中」のまま凍結されている。市立図書館のホームページに「休館中も電子図書館は使用可」というお知らせがあったのでさっそくアクセスしてみた。
 興味のあるジャンル「民俗学」を選んで折口信夫の「死者の書」を開いた。この作品は青空文庫で読んだことがあるが、先日、人間国宝の邦楽演奏家・今藤政太郎さん作曲の長唄「死者の書」をNHKの「にっぽんの芸能」で見たのでもう一度読んでみたいと思っていた。せっかくだから「音声読み上げ」を使ってみた。これがヒドイ!音声合成だから抑揚や間がおかしかったりするのは我慢するとして、漢字の読み間違いが続くのにはまいった。登場人物の一人、耳面刀自(みみものとじ)を最初だけはそのとおり読んだが、次からは「みみめんとじ」と読み続けた。いったいどんなプログラムが組まれているのだろうか。その他の漢字も読み間違いが次々と出て来てとうとう読む気が失せた。まだまだ実用に供するレベルには達していない。
※右の写真は川本喜八郎さん制作の人形アニメーション映画「死者の書」の一場面