徒然なか話

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山鹿灯籠おどり異聞

2019-08-12 20:45:59 | 歴史
 台風10号が襲来しそうで今週15・16日の山鹿灯籠まつりへの影響が心配だ。
 4年ほど前、山鹿の文化振興に永年携わって来られた木村理郎先生に、先生のお父上・木村祐章先生の書かれたNHKラジオドラマ「ぬれわらじ」の脚本原稿を見せていただいたことがあった。以来、理郎先生の著書を読んだり、お話を伺ったりしたが、山鹿灯籠おどりについてとても興味深い話をされている。
 その一つは、山鹿灯籠おどりで主に踊られるのは「よへほ節」だが、今日では野口雨情作詞となっているが、実は野口雨情が作詞したものも含まれると表現した方が正しいそうだ。たしかに昭和9年に雨情を招聘して作詞を依頼したそうなのだが、それ以前に山鹿協友会という地元の町興しグループが作った「山鹿温泉小唄」というのがあり、それに雨情が作詞した「山鹿小唄」を合わせて今日の「よへほ節」が出来あがったという。また、明治初期頃からお座敷唄として芸者さんたちが唄っていた古調の「よへほ節」も当初は「ようへほ節」と呼んでいたらしく、その由来はよく言われる「酔え、ホー」と酒を勧める言葉ではなく、酒造りの時の囃子言葉から来ているという説もあるそうだ。近代史でもよくわからないことが多いものだ。

▼よへほ節


   ▼山鹿盆踊唄(作詞:木村祐章)