徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

漱石先生ゆかりの道

2018-11-14 22:06:23 | 歴史
 今朝突然の来訪者。訪れたのはK小学校の先生で、来意は26日に校外学習で生徒10名ほどを連れて来るので、わが家の庭から市内を展望させてもらえないかとのこと。夏目漱石が熊本へ初めてやって来た時、新坂から眼下に広がる熊本市内を眺めて「森の都」と言ったといわれる風景を見せたいという。たしかにわが家の前を通る通称「新坂」は明治29年4月、五高教師として熊本へ赴任した漱石が人力車で通った道である。しかし、漱石が「森の都」と言ったとかいうポイントは明らかに、わが家の地点から50㍍ほど坂を下った辺り。現在、新坂の由緒を記したプレートが立てられているが、その辺りは歩道がなく安全に景色を見ることができないのでやむなくわが家の庭でという話になったのだろう。見える風景が全く異なるのに生徒たちははたして漱石の視点を感じることができるだろうか。時々、個人で漱石の足跡を辿って新坂にやって来る旅行者もおられるので、3年ほど前、漱石記念年を前に見学コースを整備したらどうかと、記念年の関係者に具申したことがあるが、結局それっきりである。 


2016.4.13 お帰りなさい漱石祭


夏目漱石内坪井旧居パンフレットより