アメリカの作家ノーマン・メイラーが亡くなってもう8年になる。僕は学生時代にいろんな本を読んだが、最大の愛読書はメイラーのエッセイ「一分間に一万語」である。代表作「裸者と死者」で知られるメイラーだが、僕らの学生時代はベトナム反戦、反体制の象徴のような存在だった。しかし、そんなイデオロギーは別にして、この「一分間に一万語」というのはフロイド・パターソンとソニー・リストンのヘビー級タイトルマッチを題材にしたボクシング・エッセイであり、当時、ヘビー級のボクシングにハマっていた僕はこの本の発売と同時に飛びついた。わずか1ラウンド2分6秒で決着がついた試合をモチーフに、2万数千語で独特の世界観を展開する。繰り返し繰り返し読んだものだが、通学時にも手離さなかったことを憶えている。
メイラーは、太平洋戦争に従軍後、進駐軍の一員として主に千葉県の銚子に駐留した。「裸者と死者」の着想を得たのも銚子にいた頃といわれ、「日本は私が見た国のうちでもっとも美しい国」という言葉を残している。また、彼はマリリン・モンローやモハメド・アリをこよなく愛し、彼らについての著書も物した。
▼フロイド・パターソンとソニー・リストンのヘビー級タイトルマッチ
メイラーは、太平洋戦争に従軍後、進駐軍の一員として主に千葉県の銚子に駐留した。「裸者と死者」の着想を得たのも銚子にいた頃といわれ、「日本は私が見た国のうちでもっとも美しい国」という言葉を残している。また、彼はマリリン・モンローやモハメド・アリをこよなく愛し、彼らについての著書も物した。
▼フロイド・パターソンとソニー・リストンのヘビー級タイトルマッチ