徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

「熊本能三昧」と狩野了一さん

2014-08-13 12:26:32 | 音楽芸能
 能をよく見るようになってから、家で能の話をすると、母が必ず話題にするのが喜多流能楽師・狩野了一さんのこと。狩野了一さんは東京を拠点に活躍する40代半ばの気鋭の能楽師だが出身は熊本である。ご先祖は京都から肥後細川藩に仕えた9代続くお抱え絵師だったのだが、 祖父が能楽師に転じ、彼はその3代目。
 なぜ僕の母が彼を話題にするかと言うと、彼が熊大附属幼稚園に通園していた頃、母もこの幼稚園に勤務していた。母が附属幼稚園に勤務していた36年間に6千名を超える園児を送り出しているが、その中でなぜ彼のことを憶えているかというと、卒園後、東京へ能楽の修行に出されるという話があり、幼稚園の先生方がみんな「可哀想だ、可哀想だ」と嘆いていたという忘れられない想い出があるからだそうだ。実際には彼はその後、熊大附属小学校に進み、卒業と同時に上京したようだ。
 その狩野了一さんも出演する今回の「熊本能三昧」。劇場へは行けない母の分も合わせて観に行きたいと思っている。

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