のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
質問があれば
gmailのnaosukikan
まで連絡ください

新しい子猫たち No.1046

2017-02-08 00:00:37 | 新しい子猫たち 

チャタロウグループの中ではリトルキャット九州がもっとも厳しい会社と云われていたが、リトルキャット九州とリトルチャグループの会社と比べると、有休とか社員の自由度については雲泥の差があった。もっとも報酬はリトルチャグループは、完全に技能比例、利益比例が徹底している会社で報酬の差は歴然としていたが、なにしろ会社としてそこそこの利益があれば、報酬は絶対上がる事はあっても下がる事がないし、自由度の高い チャタロウグループの会社からリトルチャの会社に移動する ような奴はいなかった。最初は少し移動する人がいたが、直ぐに舞い戻っていた。コンサートに行くから有休を取っても理由も聞かないで認めるのがチャタロウグループ、ナンだカンダと聞かれるのがリトルチャのグループ。チャタロウグループの会社では理由を書く欄さえ元々存在しなかった、電話でも簡単に済んだ。


 


リトルチャグループも人材確保の意味で厚生面では、少しは見習っていたので、報酬としては安い、チャタロウグループへの移籍もほとんどなかった。


 


指揮命令系統もよく似ているようで、かなり違っていた。チャタロウは和を大事にする姿勢を貫いていて、経営情報もある程度の幹部になれば、全て公開して、チャタロウは示唆したり、助言はするが命令するような事は滅多にしない。上から下への命令はあまりなくて、下から上への提案を重んじていた。


 


リトルチャグループはリトルチャの専制から始まったので、リトルチャの大方針があれば、それで事業は進んでいた。やるかやらないかはリトルチャが決める、やり方は任せるが、兎も角 ヤレと云うのがリトルチャの会社、やるかやらないかも含めて、下が検討するのがチャタロウの会社だった。


 


結論が出るのが遅いチャタロウグループであったが、リトルチャグループの会社が、リトルチャの命令で実施する事について、それを逆手にとって、実際にビジネスに作り上げる事が出来る人材はむしろ、チャタロウグループにいたりする事がよくあった。もっともリトルチャグループの奴は、目先の金に拘りすぎる傾向が強く、実際の運営には難点もあって、この共同は結果としては上手くいっていた。リトルチャグループとチャタロウグループは末端まで行くと、かなり融合していたのが事実だった。


 


ジブトラストの中国における ビジネスは、出資から始まっていて、中国政府のダミー会社との合弁会社がそもそもの始まりだったが、やがてジブ単独の会社も認めて貰っていた。ただこの会社はいわば ファンドみたいなもので、実際のビジネスになると、チャタロウグループの会社に任せる事が多くなっていた。


 


香奈オフィスチャイナでさえ、レアメタルを始めとするエネルギー関係は、香奈オフィスチャイナがするが関連事業は、このチャタロウグループの子会社がする事が多くなっていた。


 


香奈オフィスは世界的に奨学金を利益比例で出す事が基本で、香奈オフィスチャイナも例外ではなかった。ただ中国としては一部地方、つまり香奈オフィスチャイナがある地域だけ高いのには、難色を示して、全てを奨学金とはせず、一般的な社会福祉事業に振り分けていた。これらの全体的な社会福祉事業でさえ、実際にしているのは実はチャタロウグループのこの子会社の連中だった。事細かく、地域の事を考えて行っていた。


 


結局、香奈オフィスチャイナの関連施設、支店のある場所は、全般的に栄えてくるのは止むをえなかった。