ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド2(ネタバレあり)

2019-09-26 21:10:00 | 日記
甲斐さんは、ご幼少のみぎりから、よく映画をご覧になっていたそうですが
アメリカン・ニューシネマが台頭し始めた頃から、本格的に熱中度が上がられたみたいで
先日のラジオ番組でも、ピーター・フォンダの訃報の話題から
「イージー・ライダー」に触れておられましたよね?

当時のハリウッドのメジャースタジオが、軒並み低迷していたのは
全ての作品が、スタジオに組まれたセット内で撮影され
自主倫理規制コードにより、暴力や権力に批判的な描写、裸や性、不倫はもちろん禁止
血糊なども使用しなかったことで「リアル感」がなかったり
スタッフの平均年齢が60歳以上とあって
斬新なアイデアが生まれて来なかったためと言われてます

そんな中、カメラを持ってロケに出かけるような独立系映像作家や監督が出現し
ハリウッドも自主倫理規制コードを撤廃
「明日に向かって撃て!」では、ハリウッド初の血しぶきシーンが登場
その後、コッポラやジョージ・ルーカス、スピルバーグといった
テレビ、学生映画、自主映画の監督たちを導入することに…

まあ、甲斐さんは「ロバート・レッドフォードのひた向きさ」に一目置かれながらも
やはり「金がないなら知恵を出せ」の精神に、よりひた向きさをお感じになったようで(笑)
低予算のロードムービーである「イージー・ライダー」の方がお気に召したみたいだけど…

…が、この「ハリウッド」が主役の映画で、そのハリウッドに身を置く俳優にとって
「イージー・ライダー」は当然気に入らない訳で(笑)
リックは自宅に潜り込んだヒッピーに「出てけ!デニス・ホッパー!」と怒鳴るシーンが…(笑)

もっとも、就職せず、結婚せず、自由を求め
「ラブ&ピース」をスローガンに平和のムーブメントを行っていたヒッピーたちも
この頃には、かなり弱体化していたようですが
クリフは、以前に街で見かけたことのあるヒッピーの少女が
ヒッチハイクしているところに通りかかり
彼女が生活しているスパーン映画牧場まで送って行くことに…

この少女は、チャールズ・マンソンが、アルマゲドン思想に取りつかれたために
シャロン・テート事件を引き起こすことになったマンソン・ファミリーの一員なんだけど
元々は、その牧場を棲み家とする代わりに、牧場主の身の回りの世話をしたり
人々に乗馬を教えて収入を得たりする、いわば無害なヒッピーたちだったみたいだし

マンソン自身も、最初はミュージシャンを目指す若者だったのが
ビーチボーイズのデニス・ウィルソンと知り合い
音楽プロデューサーのテリー・メルチャーに紹介されて、プロデビューを夢みたのも束の間
その後、メルチャーと連絡が取れなくなり、彼を逆恨み(汗)

やがて、ヒッピー集団は、カルト教団へと変貌を遂げ
マンソンの言葉に盲目的に従うファミリーたちに
メルチャー当人は引っ越しているにも関わらず
その後に屋敷の主となったポランスキー監督の妻シャロン・テートと
監督の留守中に招かれたゲストたちを皆殺しにすることを命じた

…といった事件のあらましが頭の隅にあったので
クリフが、かつて撮影で訪れたことがあるという設定のもと、この牧場の建物の中に入る際
甲斐さんが驚かれていた「赤毛のキツイ女」…ダコタ・ファニング…とのやり取りや
当初、バート・レイノルズが務めるはずだった牧場主との対面シーンで
背筋がゾクゾクッとしてしまいました(汗)

もっとも、ブラピ自身は、レイノルズの代わりに、この盲目の牧場主役を務めた
ブルース・ダーンが、すぐそばにいるということに感激したみたいですが…(笑)

ちなみに、タラちゃんには「乗馬しに連れて行って貰った」記憶があるそうで
「6歳の時にスパーン牧場へ行ったはずなんだ(笑)」とか(笑)
「俺はスパーン牧場に行ったと思うことにしている
記憶を作り変えていたとしてもね(笑)」とコメントしてます(笑)

そうそう!ボクはボーっと見てたんだけど(笑)
この牧場へ向かう車中、少女がブラピを誘惑するシーンで
「年はいくつだ?」と訊ね「未成年に手を出して捕まりたくない」と断る件は
その手の事件を起こしたポランスキー監督をイジったんじゃないか?というのが定説なんだとか…(苦笑)

一方、若手俳優が主演するテレビ西部劇の悪役に起用されたリックは
テープレコーダーを使って、セリフも完璧に覚え、準備万端で撮影当日を迎えるはずが
前夜に酒を飲み過ぎて、撮影は無惨な結果に…(汗)
自己嫌悪の塊となって、セットの片隅に行くと
共演者である子役の少女が座っていて
彼女の年齢に似合わないプロ意識の高さを示す言葉を聴く内に
堪えきれず涙が溢れてしまうリック…

ボクは「顔は可愛いんだけど、こんな子供は可愛くないなあ
博多に行ったら、誰からも話しかけて貰えないぞ!(笑)」と思って見ていたんですが(笑)

レオ様は「小さなメリル・ストリープ」と舌を巻き
タラちゃんは、テレビのコメディドラマに出演していた彼女に一目惚れ
オーディションで会った時に「彼女は本能的に女優なんだ」と感激し
1ページもセリフを足したらしい(笑)

実際、このシーンの撮影でも、レオ様に「キャラクターについて、私に話さないで
だって、私のキャラクターは、リックについて何も知らないはずだからよ」と言ったそうで
彼女が演じたキャラクターを地で行くみたいなプロ意識の高さを見せたんだとか…(苦笑)

まあ、その「小さなメリル・ストリープ」のおかげなのか?
リックは、その後の撮影で素晴らしい演技を見せ、監督から絶賛されます(笑)

ただ、この映画のパンフレットには…
「出稼ぎ俳優」だった「イーストウッドが『ダーティハリー』で
レイノルズが『脱出』で、本格的にハリウッドスターの仲間入りを果たすまでには、あと数年…
リックの不安も理解できる」と記されているものの 

「同じ頃、チャールズ・ブロンソンは、ヨーロッパの才能ある監督たちと組んで
『ウエスタン』や『さらば友よ』などに主演し
国外でスターの座を確立して行ったが
メンタルの弱いリックに、そんな積極性は期待できない」とも書かれていて
ホントに「トホホ」な役なんだなあと…(苦笑)

でも、甲斐さんが「Eテレ初のアウトローキャラ(笑)」として
「スコップさん」の声を務められる際に
「イメージは『さらば友よ』の頃のチャールズ・ブロンソン」と設定なさったことに
改めてナットクしてしまいました(笑)

しかも、先日、甲斐さんが「僕、ディカプリオ嫌いなんで…(笑)」とおっしゃっていたトコへ
前々から「ホントに嫌いなんだけど(笑)」と公言なさっている(笑)
メリル・ストリープを引き合いに出すレオ様とは、全く相容れないんじゃないかと…(苦笑)

そうそう!この作品で、チャールズ・マンソンを演じたデイモン・ヘリマンは
甲斐さんが、どハマリなさっているという
「マインドハンター」シーズン2でも、同じマンソン役を務めるそうですが
『2017年に獄中で死亡するまで、アメリカで最も有名な犯罪者であり続けた』人物が
「はまり役」になるってどうなんでしょ?(苦笑)
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