日本水工コンサルタント 社員ブログ

自然との調和に配慮し、農村と都市の新たな風景を創造する

農業農村振興整備部会技術小委員会

2010年02月26日 | 食料・農業・農村政策審議会

 昨日の2月25日に「食料・農業・農村政策審議会 農業農村振興整備部会 技術小委員会」が開催され、その配布資料が今日26日に公開されていました。

この技術小委員会の検討事項は次のようになっています。

1.土地改良事業計画設計基準・計画「農業用水(水田)」の改定について
2.農業水利施設の機能保全の手引き「開水路」「頭首工」の策定について
3.農村環境の広域的な保全に向けた構想づくりガイドブックの策定について

配布資料は次のURLからダウンロードできます。
http://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/nousin/gizyutu/h21_1/index.html

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南側用水路

2010年02月18日 | 農業土木遺産を訪ねて

 葛西用水路は、埼玉県鷲宮町から幸手市・杉戸町にわたりジョギングコースになっている。
用水路の下流は大落古利根川に至るが、その杉戸町で、「南側用水路水路記念板」と「ポンプ」が青空の下に鎮座している。

その記念板には次のように書かれていた。

Ca370322  南側用水路は、江戸時代初期の万治3年(1660年)、利根川筋・本川俣村に葛西用水の取水口が作られた際に、その支流として当時の幸手領南側一帯(幸手市から杉戸町を経て春日部市まで)に農業用水を供給するためにもうけられました。
杉戸町を9.5kmに渡り流れる南側用水路は、大切な農業用水路としての役割を果たすとともに、清らかな水に魚が泳ぎ、沿線の人々の生活に深く係りながら、身近な水辺として親しまれてきました。
しかしながら、農業用水のパイプライン化により、昭和63年3月に300年あまりに渡る用水路としての役割を終えました。
Ca370320 南側用水路の跡地は杉戸町の貴重な都市空間であり、町民共通の財産でもあります。
この貴重な南側用水路の跡地を町民の皆さんにより親しんで頂けるように、散策道として整備したものですが、この場所には、大落し古利根川からの水を用水として取水し、南側の用水を管理するための水門がありましたが、散策道工事によりやむ得ず取り壊すことになったことから、ここに記念として残すものです。

Ca370321 ポンプ形式は、立軸軸流ポンプで、ポンプ口径D1000、全揚程3m、揚水量140m3/min)、回転数485rpm、原動機容量110kw、製作年月日は昭和25年3月となっていました。

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三分一湧水

2010年02月08日 | 農業土木遺産を訪ねて

 昨年12月に平山郁夫画伯が亡くなり衝撃を受けた人も多かった。
わたしもその中の一人で、急にシルクロードが観たくなり、亡くなって三日後だったが、山梨県北杜市にある「平山郁夫シルクロード美術館」を訪ねた。

その際に見学したのが、「三分一湧水(さんぶいちゆうすい)」だった。

美術館からも歩いて行ける距離で、以前よりその名前と共に気になっていたのだが、ついに見学することができた。

Pc050096 三分一湧水については、色々と書かれているのでここでは詳しく書かないが、伝説としては「戦国時代に武田信玄が整備し、下流の三村に農業用水を三等分するために三角石を置いた」と伝えられているそうだ。

しかしながら、今の形の原形は、土石流で湧水池が埋まった寛政12年(1800)以降であり、現在と同じ構造になったのは、大正13年で、正確な分水に欠かせない三角形の石が、分水池に置かれたのは、昭和22年になってからであると、全国水土里ネットのホームページに書かれていた。

それでも歴史を感じさせずにはいられない。
今でもしっかり使われている農業用水施設なのだ。

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建設事業におけるICT導入の試み

2010年02月01日 | 建設ICT

2010/1/28(木)に熊本大学工学部にて開催された以下の講演を受講してきました。

  講師:増 竜郎 殿 (中部地方整備局企画部施工企画課長)
  演題:建設事業におけるICT導入の試み
  主催:熊本大学工学部 空間情報デザイン研究室

 講師の増課長は、建設ICT導入研究会の事務局代表を兼任されている方です。
現在の行われている情報化施工について、実施状況と効果などについてお話を伺うことができました。

ちょうど1年程前に、建設ICT導入研究会についての記事を書きしましたが、
http://blog.goo.ne.jp/nissuiko/d/20090122
工事へのICT導入が、現実的に進行、拡大していることを実感できました。

ICT導入は遅かれ早かれやってきます。
受講に際しては、弊社(または私)が5年後または10年後にどうあるべきかを考えながら聞いておりました。
公共工事の予算が減少する中で、我々がどう生きてゆくべきなのかと。
ICT利用が促進すれば、コンサルタントも多少差別化されてゆくことになるのは間違いないでしょう。
顧客の進化を先取りして、我が社も進化せねばなりません!

ICT(3Dcad等)の利活用が進むと、弊社が生業としている机上での検討段階において、
今まで以上の労力が必要となることも場合によってはあるでしょう。
しかし、私はこれは歓迎すべきものだと考えております。
一般土木にしても、農業土木にしても、利用者に喜ばれる設計を行うことが重要です。
効率的に短期間で計画を行うことも必要でしょうが、計画に多少の時間がかかったとしても、
利用者に計画を納得して頂いた上で実施することに公共工事の意義があります。
ここで我々に求められるのは、ICTリテラシの向上だけでなく、"真のコンサルタント"への進化ではないでしょうか。

講演を受講させて頂き、シビルエンジニア、コンサルタントとして将来あるべき姿を、
あらためて見つめなおす必要があるのではないかと感じました。
常に進化続けるためには重要な事でしょう。

とても有意義な講演でした。
あらためて、増課長様、主催して頂いた小林教授へ感謝です。

なお、講演については熊本大学 空間情報デザイン研究室のブログにも記載されてます。
http://gdp1.civil.kumamoto-u.ac.jp/hp/blog/index.php?id=713

by Small Y.I

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