日本水工コンサルタント 社員ブログ

自然との調和に配慮し、農村と都市の新たな風景を創造する

平成23年度農業農村工学会大会講演会(九州大学)

2011年09月09日 | 農業農村工学会

9月6日(火)~8日(木)にかけて、福岡の九州大学箱崎キャンパスにて開かれた「平成23年度農業農村工学会大会講演会」に参加してきました。

 
九州大学箱崎キャンパスは、福岡空港より地下鉄に乗り30分ほどで到着します。
生態環境・水理・材料施工・農村計画等、全部で337件の発表が行われました。

本大会では弊社から3名発表を行いました。(口頭発表1、ポスターセッション2)
発表題目は次の通りです。

 
・ 「圧縮破壊過程のAE計測によるコンクリート材料の損傷度評価に関する研究」[5-40]
・ 「DeCATシステムによるコンクリートの損傷度評価」[5-43(P)]
・ 「刈谷田川右岸地区における農業水利施設の機能診断調査」[5-44(P)]

 
研究発表に当たっては新潟大学 鈴木哲也先生にご指導を頂きました。

発表は、機能診断に関わるもので、新技術の紹介と適用事例、従来調査法実施例の報告です。
[5-40]の発表は、アコースティック・エミッション法(Acoustic Emission;AE 法)を用いてコンクリート材料の評価を行う新技術についての紹介です。通常、コンクリート材料の試験では、圧縮強度・中性化深さ・みかけ密度等を計測することが多いですが、AE法を用いて弾性係数を求めることにより、より詳細な評価を行う事が可能である事を報告しました。

 
[5-43]の発表では、上記[5-40]で紹介している新技術(DeCAT)を機能診断業務に用いた、事例を報告しています。

 
[5-44]の発表では、現在行われているストックマネジメント調査の実施例を報告しています。実施した機能診断業務を基に調査時の注意点や、機能診断調査での考え方などを報告しました。

 

Chiyoポスター発表では2日目の昼過ぎに、コアタイムが設けられ、ポスター著者が閲覧者の質問に回答を行い、意見交換を行います。著者としてポスターの前へ立つのはこれで2度目となりますが、今回の発表は前回と違い、興味を示してくださった方からの質問が多く寄せられました。以前の発表では、内容理解が不十分であったため、要領を得ない回答を多くしてしまったと反省をしましたが、今回は相手が納得・関心してもらえる回答ができたと思います。会場の様子は盛況であったようで、解説を行っているポスターの前に人だかりが出来ていたような場面も見かけました。

 


Hon_3口頭発表では、各自15分の時間を与えられ、目安として12分間の発表、3分間の質疑応答・意見交換の時間が与えられます。
多岐にわたる分野を大きく分けてセッションを区切っての発表でしたが、セッションごとの雰囲気は多様でした。生態環境のセッションでは国や県の職員の方が多くみられ、比較的穏やかな意見交換が行われていたように感じます。材料・施工のセッションでは、民間企業に所属する方が多く、質疑応答では、自身の得意とする分野での発表に対し、研究の問題点・課題についての意見があり発表者の方が回答に窮する時や、未知の内容に対し深い興味を持ち、自身の理解を深めるため積極的な質問を行う方がいたりとさまざまでした。
農村計画のセッションでは学生の姿が多くみうけられ、発表に対しては、「ここをこうしたらよくなるよ」といった助言に似た意見が多く発せられていたと感じました。

 

今回の経験を、今後の学会発表にも生かしていきたいと思います。

 

by T.H

 

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