日本水工コンサルタント 社員ブログ

自然との調和に配慮し、農村と都市の新たな風景を創造する

三分一湧水

2010年02月08日 | 農業土木遺産を訪ねて

 昨年12月に平山郁夫画伯が亡くなり衝撃を受けた人も多かった。
わたしもその中の一人で、急にシルクロードが観たくなり、亡くなって三日後だったが、山梨県北杜市にある「平山郁夫シルクロード美術館」を訪ねた。

その際に見学したのが、「三分一湧水(さんぶいちゆうすい)」だった。

美術館からも歩いて行ける距離で、以前よりその名前と共に気になっていたのだが、ついに見学することができた。

Pc050096 三分一湧水については、色々と書かれているのでここでは詳しく書かないが、伝説としては「戦国時代に武田信玄が整備し、下流の三村に農業用水を三等分するために三角石を置いた」と伝えられているそうだ。

しかしながら、今の形の原形は、土石流で湧水池が埋まった寛政12年(1800)以降であり、現在と同じ構造になったのは、大正13年で、正確な分水に欠かせない三角形の石が、分水池に置かれたのは、昭和22年になってからであると、全国水土里ネットのホームページに書かれていた。

それでも歴史を感じさせずにはいられない。
今でもしっかり使われている農業用水施設なのだ。

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