虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

死滅の谷 (1921/独)

2004年12月25日 | 映画感想さ行
DER MUDE TOD
監督: フリッツ・ラング
脚本: テア・フォン・ハルボウ
出演: ベルンハルト・ゲッケ リル・ダゴファー ワルター・ヤンセン ルドルフ・クライン=ロッゲ ゲオルク・ヨーン

 恋人を突然失った娘が、死神に命乞いをする。死神は3回のチャンスを与え、1回でも死神を出し抜いて死んでいく青年の命を助けることが出来れば、望みを叶えてもよいと言う。そして彼女はいにしえのバクダッド、17世紀のベネチア、古代の中国でなんとかそれぞれの青年の命を助けようとするが…

 フリッツ・ラング監督ということで楽しみにしていました。おまけにハルボウ脚本ですし、期待にたがわぬものでしたが、映像的には少し残念。BS2の放送でテレビ画面ではあるし、やはり古い映画のせいでしょうか、相当傷んだところもあったし、色調が赤みがかったり、緑っぽかったりチョコチョコ変わったのです。今までラングの映画は、割りときれいなモノクロ画面で見ていたので、これもくっきりしたモノクロの映像で見たかった。「M」のあの光と濃い影が落ちた画面は強烈に目に焼きついたし。こんな夢のようなシーンがきれいな画面で見られていたら、美しいシーンがもっともっと脳みそに焼きついたんではないか…欲張りな不満ですけどね。ちょっと過剰感のある異国風シーンと、舞台のような背景の省略を感じるシーンの対比も素敵。
 三つ目のストーリーで一番顕著な映画的に「物理的制約を超える」楽しさまでたっぷりで、本当に心ときめく映画なのだ。

 導入部の墓地と金、高い塀で、不思議で怪しげで恐ろしげな雰囲気ががかっちりと出来てゆく。死神役の俳優の怖くて、しかし悲しげなイメージもストーリーにぴったり。ヒロインはどこかで見たと思ったら「カリガリ博士」のヒロインでした。
 
 ハッピーエンドとは言えないのだけれど、効しがたい運命の中で尚も闘う、みたいな人間像はここでも健在。それが見た後のすがすがしさに繋がるのだと思う。

 「命のろうそく」といえば、グリムの「死神の名付け親」「落語・死神」も傑作だけど、この揺れる炎と若い、しかしはかなく消える命のイメージは鮮烈。

 きれいな画面で見たいよお!

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「冬ソナ」を見る

2004年12月25日 | エンタテインメント
 BSで「冬のソナタ・完全版」を毎晩2話ずつ放送しているので、チラッとしか見てこなかった私ども家族がテレビの前に集まって、日本を泣かせたドラマを鑑賞しています。
 結論から言いますと、うちの家族は高校生に至るまですれっからしみたいで、面白がってるのはいても、ジ~ンとはしてない。すいません。みんなきれいで眼福な役者さんたちばかりですが…
 ドラマも佳境に差し掛かったようで、主演のお二人が目を潤ませて見つめあうシーンが多くなり、もうそうなるたびに何か気恥ずかしくて、視線をそらしてあらぬ方を見てしまいます。それに、韓国映画はアクションとか威勢のいい映画ばかり見てきたせいでしょうか、ヒロインのセリフ(字幕版です)聞いていると、なんでもないシーンで時々喧嘩売ってるようにも聞こえたりします。これは韓国語の響きに慣れてないからですね。
 ヨン様より、パク・ヨンハのほうが人気あります。
 しかし、デートシーンは気恥ずかしいけど、背景はきれいでロマンチック。観光産業促進のためには最高ですね。
 何とか最終話まで完全制覇したいと思います。

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