虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

「討て!ヤンキー私掠船」 ケネス・ロバーツ著

2004年12月13日 | 
 ジャック・オーブリーの時代のお話。「マスター・アンド・コマンダー」が思いのほかぐっと来たので、古本屋めぐりなんかでも海洋冒険小説が目に付くようになってる。やはりメジャーどころで、ホーンブロワー、ボライソーはよく目につくが、この間見つけたのが

「討て!ヤンキー私掠船」ケネス・ロバーツ著

という本。主人公がヤンキーで討たれるのがイギリス船。タイトルで思ったのと逆だった。
 三崎書房の航シリーズというのの一冊だが、これも不思議なシリーズみたい。この本も連作のひとつらしいのに、このシリーズの中にはこれだけしか入ってない。全部で5~6冊あるらしいが、それぞれ作者も違うし、中には「戦艦バウンティ号の反乱」の後日談なんてのも入っているらしい。新刊では入手できないようだし、シリーズ全部探すとなったらすごく大変そう。
 この本のストーリーが始まるのは1812年のイギリス・アメリカ開戦直後から。「マスター・アンド・コマンダー」でそうだったように、どこの国の海軍も別の国の船と闘っては分捕ってたありさまが克明に描かれ、それにまたイギリス海軍がアメリカの船乗りを徴用したり、いや大変な世界だったんですね。絵に描いたように好青年でマッチョな主人公は分捕られたり、奴隷状態になったりを次々に乗り越え、船と恋人を手に入れます。主人公の素直じゃない恋人も、捕虜になるわ、女船長になるわの大活躍。その彼女が、ラストの主人公の「俺が間違ってた」の一言で誇り高い美女が瞬時に従順な娘になってしまう。この豹変状態がよく理解できない。1930年代に書かれた本だが、男が女を見くびってるのは実によくわかる。
 この間アメリカ史をずっと読んでいて、レディ・ファーストの国というけど、アメリカ女性の地位ってむちゃくちゃ低いなと思ったが、今の感覚だと、「俺が間違ってた」の一言くらいで、「いいえ間違ってたのは私、あなたは全部正しかった」なんて絶対口に出来ない。とんでもない話だ。

土日のテレビの映画

2004年12月13日 | 映画の話題
 土曜日 ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔
 日曜日 戦場のピアニスト
 テレビで連日こんなすごい映画をやっていたので、CMで水を差されることがわかっていても見ずにはいられませんでした。

 「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」途中までは吹き替えで見ていたんだけど、Treebeared(木の鬚)が出てきたところで副音声の原語へ。字幕ないからきつかった。ゴラムは長島雄一さんだったかな?悪くはないけど、声優さんがどうこうより、"My precious..."のところなどの、魔力に囚われたものの一種独特な感じは、日本語に変わっちゃうと出にくいように思った。
 映画館に行く回数へっても、絶対にSEEのセットは買うぞ!

 「戦場のピアニスト」家族の反応もこの映画ならではだった。全員もう2回くらいはこの映画を見ているので、何がどうなるかは全部知っている。
 一人なんか、完全に画面に背を向けて、自分が見られる場面だけ振り返って見てる。やたらとにぎやかにしゃべりまくるのとか(黙ってるといたたまれないらしい)、見てられない場面になると本を読み出すヤツ…でもみんな見に来ちゃって、最後までテレビの前にいる。
 かなりカットされたシーンも多かったですね。
 原作を読んでからだと、名前を告げるシーンは大尉に聞かれて答える映画よりは、何かのときの為にと、自ら名乗る原作のほうがシュピルマンの意思が感じられてそちらのほうがよいと思う。

 やはりCMは邪魔だった。

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