虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

ターミナル (2004/米)

2004年12月22日 | 映画感想た行
THE TERMINAL
監督: スティーヴン・スピルバーグ
出演: トム・ハンクス キャサリン・ゼタ=ジョーンズ スタンリー・トゥッチ チー・マクブライド

 ニューヨーク、JFK国際空港。東ヨーロッパのクラコウジアという小国から来たビクター・ナボルスキーは、飛行機に乗っている間に祖国でクーデターが起こり、パスポートもビザも無効になってしまう。アメリカへの入国を拒否され、しかも帰国もできず、空港内に完全に足止めされてしまう。英語も分からず金も持たず、彼は、ターミナルの中で暮らすことになる…

 トム・ハンクスの演技はさすが。もうセリフ聴いてるだけでもお勉強してるみたい。あの母音の発音まで外国人風になまるなんて、さすがトム・ハンクスとしか言いようがない。キャサリン・ゼタ=ジョーンズはかわいらしい。迫力だったり、妖艶だったり、こちらにも感心。

 映画としては、なんかライトな感じでした。ほのぼのさせて、涙も滂沱と流れるのではなくて、ほんのりじんわり、みたいな… 悪人が出てこなくて、カタキ役もただ官僚的で人情が薄くてガキみたいに癇癪持ちというふうなので、ドラマとしては大波起こらないのも致し方ないです。少しばかり「笑ってください」というシーンの多さが鼻につく感じはするけれど、でもあの寄席の立て物曲芸のようなグプタのエンターテナーぶり好きです!大作ばっかりでも疲れるから、こういうライトな映画もいいです。
 "do it anyway"(何とかしてやり遂げるぞ!とでも言いましょうか)な主人公で、おまけに手が動く人職人さんでもあるしで、自分のおかれた状況への適応早い。すごい。おまけに何事もあくまで正面を行くというスタイルを維持。応援したくなる人物像です。

 これ見ていて、スピルバーグはキャプラの味を作りたかったのかな?と思った。でもフランク・キャプラの粋には勝てないみたい。噴水のシーンなんか、もっともっとキレイに撮れたんじゃないかなあ、ちょっと惜しいなあと思った。

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