「私達の声を聞いてください」…朝鮮学校の生徒たちの200回目の叫び
2013年から7年間、金曜日にデモ
昨年、朝鮮幼稚園も無償化から排除
「どんなに叫べばいいのだろう」
彼女はしばらく口を開くことができなかった。21日午後、東京都千代田区の文部科学省前では朝鮮学校無償化排除に反対する「金曜行動」200回のデモが開かれた。地下鉄虎ノ門駅の出口に沿って朝鮮高校の生徒と朝鮮大学校の学生1000人あまりが並んだ。しばらくして、「幼保(幼稚園と保育園)無償化を求める朝鮮幼稚園保護者連絡会」のソン・ヘスク代表は生徒たちを見つめながら少し涙声で話した。「中学・高校の学生時代は本当に貴重な時間だ。貴重な時間に皆さんがこのような闘いに出ていることが親として本当に悲しい」
朝鮮学校無償化排除に反対するデモは、7年前の2013年から2週間に1回の割合で、朝鮮学校の生徒らを中心に金曜日に文科省前で開かれている。2013年は安倍晋三政府が行政規則を見直し、高校無償化対象から朝鮮学校の除外を確定させた年だった。日本は民主党政権時の2010年に高校無償化政策を開始したが、「北朝鮮問題」を理由に朝鮮学校は対象から保留した。
デモは7年間続いているが、日本政府の朝鮮学校無償化排除措置はむしろさらに強化された。朝鮮学校の卒業生などは、朝鮮高校無償化排除措置が違法だとし、東京、大阪、名古屋、広島、福岡で損害賠償訴訟を起こしたが、一審と二審ですべて敗訴した状態だ。特に、東京と大阪の判決については最高裁が原告敗訴判決を確定した。朝鮮学校が在日朝鮮人総連合会の影響力下にあるため、政府の支援金が授業料に使われない可能性があるという日本政府の判断に、裁量の逸脱がないということだ。朝鮮学校は、文科省に財政状況を報告しているのだから疑わしい場合は調査してみれば良いではないかと反論する。これだけではない。安倍政権は昨年、幼児教育の無償化政策を始めたが、朝鮮学校を含む国際学校はその対象から除外した。幼児教育無償化の財源は、在日コリアンや外国人も納める消費税率の引き上げ分から出たにもかかわらずだ。
ソン代表は、朝鮮学校に通う小学校6年生と幼稚園児をもつ保護者だ。「高校無償化対象から朝鮮学校を除外したので幼稚園もそうなる可能性があると以前から心配していた」とし、「日本政府は幼児教育無償化対象の拡大の声が出ると、地方自治体に(拡大対象の)決定を押し付けようとしている。卑怯だ」と言った。
21歳の大学生の在日コリアンのキム・ヒジュさんは、高校時代からデモに参加していると話した。ヒジュさんは「日本政府は民族教育を否定しようとしている」と声を上げた。デモに参加した立憲民主党の水岡俊一議員は「朝鮮学校の高校および幼児教育の無償化排除という差別は、日本人として、国会議員として恥ずかしく思う」と述べた。水岡議員だけでなく、数十人の日本の市民が金曜行動に参加した。自分を朝鮮高級学校(高校)1年生だと明らかにした女子生徒は「高校生になって(高校教育無償化の排除の)当事者になった。デモをして衝撃を受けた。私たちがこのように叫ぶのに、道行く人たちはまったく迷いもなく通り過ぎる」と述べた。
生徒たちは朝鮮語と日本語が入り混じった歌を繰り返し歌った。「どれだけ叫べばいいのだろう/奪われ続けた声がある/聞こえるかい、聞いているかい/怒りが今また声となる」(『声よ集まれ歌となれ』)
デモ隊の生徒のうち一人は「私達の声を聞いてください」と書かれた手書きのカードを持っていた。その前を通行人が通り過ぎた。