どこ吹く風

旅のことを主に書く。

エルブロンネ

2009年08月07日 14時28分51秒 | チロル~シャモニ
 エルブロンネ(Helbronner)展望台は見逃したので今回はあのキャビンに乗って絶対渡るつもりだ。
3年前エギュー・ド・ミディでチケットを買おうとしたら持ち合わせの無いユーロしか使えず、その上カードも使えなかったので諦めた経緯がある。翌日乗ることにして町の銀行でユーロに両替したものの、天候不順でロープウェイが運休し結局乗れなかった。

 今年こそはと朝食後ロープウェイの駅に向かった。通りの様子が変わっている、街の改造をしたように思える。ゴチャゴチャしたところがスッキリしている。ロープウェイ乗り場周辺も整備され駅舎も広場も新しくなっていた。

 チケット売り場には行列ができていた、私たちはホテルでシャモニパスを購入してあったのでチケット売り場の列に並ばずロープウェイ乗り場の列に並んでいた。ところが其処に並んでいる皆さんは整理券を持っている。身振り手部振りで尋ねるとチケット売り場でキップ購入と同時にもらったようだ。そこでチケット売り場に並びなおす。
シャモニパスは2日券一人はシニア料金で160ユーロ也。

 結局9時にホテルを出たもののロープウェイに乗ったのは10時15分になっていた。観光客が多い所為もあるけど判断ミスが大きかった。もっと早めに行動を起こすべきだった。それに時間とともに雲も出てきたようだ。中間駅で乗り換えてエギュー・ド・ミディ展望台に着いたのは10時38分、すぐエルブロンネ行きのキャビン乗場へ向かう。

 そこも大勢の観光客が並んでいる。キャビンは4人乗りの小さなゴンドラで、3台一組で運行している。駅で客が乗降する時は一時ストップする、当然途中のゴンドラも停まることになり氷河の上でひと休みすることになる。途中何回か停まり、周囲の景色を眺める時間がとれる。
 
 20分ほど揺られてイタリア側のエルブロンネンに着いた。ゴンドラから見えた氷河に岩峰は奇態を裏切らなかった。白い雪に濃い紫の岩山青い空の色がそれぞれが自己主張している。太陽が温めた所為かガスが湧いてきたような感じがする。山はやはり空気が温められる前の時間が美しいようだ。

 エルブロンネに着くと帰りの時間を指定したものを渡された。つまり整理券を配っていた、1枚だけ次の便の券になっているので3枚同じ時間のが欲しいと言うと、そのままの券で問題無いといわれた、けっこうアバウトである。45分間のお楽しみ時間となっている。
外へ出ると一面の銀世界、エギュー・ド・ミディは岩峰の上に展望台があるので、クライマー以外の観光客が雪に接するのはむつかしい。しかしエルブロンネは雪・ユキ・ゆきの世界である。麓のほうを見ると青々とした牧草が広がっている、自分がいるところとのギャップが大きい、寒いのでそのように感じるのだろう。

せっかくだからと雪の原まで降りることにした、建物にはツララが下がり道は雪掻きがなされているもののすれ違いができない箇所もある。滑らないように注意しながら一面雪に覆われている場所まで行った。
エルブロンネの場所自体面白い所ではない、ゴンドラからの氷河・山々の眺めがいいのだ。氷上トレッキングを楽しんでいる人の行列が見える。
帰りのゴンドラに氷河トレッキングを終えた英国人と一緒になった。モンブランのピラミッドと呼ばれている岩山の説明をしてくれた。ヒマラヤへも行きたいという気持ちの良い若者だった。

 戻って岩の上の展望台に上がろうとしたらエレベーターは運行休止だという、理由は分からない。歩いて上る気もしないので降りることにした。中間駅では山菜おこわと生ハムやチーズで簡単なランチを済ませた。14時にシャモニ着いてオミヤゲ品屋を見て歩きながらホテルへ。
少し休憩を取り、15時40分ブレヴァンへ行く。20分ほど息を切らせながら坂道を登る。ようやくリフト乗場まで来ると施設が新しくなっている、支柱の鉄塔も新設したようだ。到着駅も同じく新築されていた。アルプスはリニューアルに力を入れているようだ。

 山頂息の大きなロープウェイに乗り換える。時間が時間なので最終便まで30分しか遊べない。エギュードミディが正面に見えるはずだが雲が低く垂れ込めて見えない。ドリュも同じく見えない。周囲が見えない展望台はつまらない。

 帰りに広場へ行くとミニ列車がある街を一周するというので乗ることにする。出発まで時間があったのでヒールを飲む、道行く人を眺めながら泡を舐める気分はサイコウ。ミニ列車は一人5ユーロで40分ほどかけてひと回りした。ニッポン人ツアー客も乗り込んだ。見どころの説明が流れるが日本語もあった、ツアー客へのサービスなのだろう。ニッポンの旅行社の力を見た気がした。

 時間がある方は乗ってみては如何、若干気恥ずかしさもあるけど楽しいものですよ。


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