どこ吹く風

旅のことを主に書く。

楊家嶺

2007年10月26日 15時09分21秒 | 西安留遊
 朝食はホテルで簡単に済ませーーカンタンとはいえ中華なので野菜炒めと湯に饅頭、タマゴと皿数は多いーー7時半にはバスは出た。また身動きできない狭いシートに1時間揺られて延安に入る。楊家嶺(yang2 jia1 ling3  ヤンチャーリン)は延安でもハズレの方らしく山側にルートをとり進んでいく、雁塔が見えたのでガイドが何やら説明を始めた。チラシに雁塔のことも書いてあったが、日本風に言えば車窓観光というところでしょう、下車はしなかった。

 革命の聖地の付近は観光客に車、オミヤゲ売りその他で混雑している。その中を入園する、場所が場所革命の聖地は解放軍の管理下にあるのか軍人が案内役となって説明している。その関係の団体なので特別だったのだろうか。軍人とはいえ若い女性兵士なので私もそちらに付いて行きたかった。
党大会が開かれた中央大礼堂が入口から正面に見える、質素なレンガ建てで元々は何だったのか、教会にも見える。集会所として建てたのだろうか。当時のまま保存されていて壁には旗が飾られている、しかしその旗は五星紅旗でなくソビエトのハンマーと鎌に似ていた。
厳かな雰囲気というより何処かの学校の講堂で演壇で記念撮影をする人が列を成している、舞台の前には”毛沢東の旗の下勝利に向かって前進しよう”というスローガンがある、後日飾られたのか、当時のスローガンなのか。共産党第七次全国代表者大会では既に個人崇拝的な面も出てきていたのか。革命に情熱を燃やした闘士が厳しい状況の中白熱した議論を戦わし決意も新たにしたであろう場所に来て懐古趣味だがある種の感慨に耽った。ここでも「中国の赤い星」に書いてあったことを思い出そうとしたが記憶は薄れている。
 党中央本部事務所はガランドウで壁に「東方紅」の歌詞と楽譜が額に入って飾られている、その前で若者のグループが合唱していた、共産党青年部の皆さんかな。入口で党員証らしきものを提示して無料入場している若い女性がいた。軍人もフリーパスと書いてあった。

 周恩来や小平もちろん毛沢東の居宅も見学した、屋敷囲いもある一戸建てで門を入ると小さな広場となり玄関と窓が見える。しかし屋根の奥行きは1~2mで裏山となっている。その山を掘った洞窟住宅なのだ。天井はドーム状になって窓には木枠も窓も填まっている。寝室と事務室のふた間しかない。粗末なベッドに椅子テーブルが置かれて往時を偲ばせている。

 見学している人中国の観光客もなんやら物見遊山的で革命も遠くになりにけりで、私のほうが感慨深げである。(笑)