どこ吹く風

旅のことを主に書く。

大雁塔の噴水

2007年10月15日 10時46分07秒 | 西安留遊
 西安は周辺には兵馬俑をはじめ唐時代の陵がありその他にも見るべき地が数多くある。もちろん千年以上も都があった西安なので市内にも名所旧跡が散在している。その中で特筆すべきは大雁塔でしょう、三蔵法師がインドから持ち帰った教典を納めたのが大雁塔です。
 その大雁塔の前にアジア最大規模の噴水ができて毎夜市民を楽しませていると聞いた。初めて見に行った時は全体が見渡せるように大雁塔側のベランダになっているところで見た。空にはレーザー光線が青白い光跡をのこしながらゆっくり動いている。噴水となるであろう場所は巾が60~80mに長さが200mの範囲はあるだろう、浅い池かプールのように区画されていてその周りに大勢の市民が群がっている。区画の中にも人影が見える。
 ベランダの前に水が溜まり始めた、少しずつ水面が上がりやがて深さ2~30cmの仕切りを越えて流れ落ちていく。正面から見ると水のカーテン、滝となっているのだろう。スピーカーから音楽が流れ噴水から水が吹き出てくる、曲に合わせて水の高さが変化する様が面白い。

 ノズルは幾つあるのだろうか、大きなうねりのように見えたり階段状になったり、遙かかなたの入口側では水が前後左右に揺らいる。見ていて楽しかった。ただ私たちが見たベランダからは全体は見渡せるが臨場感に欠ける、もう少し近づき少々水しぶきを浴びた方が面白いだろう。
それで次に行った時は中央部に割り込んで入った。側面から割り込んで最前列に出たけれど、その場より中央部の方が面白そうなので噴水に間、区画が分けられているところまで行った。そこには若者を中心に物見高い皆さんが大勢いる。次の曲が始まり前のほうから放水が始まり押し迫ってくる様に独りで興奮していた。周囲の水が最大の高さまで吹き上がる中に居ると現実を忘れて幻想の世界に入り込む、映画”十戒”の紅海が割れる場面を想い出した。高く吹き上がる水のカーテンは青くなったりピンクに染まったりしながら遠く水越しに大雁塔が浮かび上がらせている。
 毎晩9時から噴水が始まるので西安を旅行する人は予定に入れておくべきでしょう。そして噴水周辺の人ごみを掻き分けて中央部まで行くことをお勧めします。濡れるようなことは殆んど無かったので気持ち好く見ることができました。

 真ん中に入る味をしめてその次に希望者を募って行った時は中のほうで見ました。こういうことはニッポンではなかなか許されない、きっと係員に追い出されるでしょう。でもあそこは中国なので楽しい思いができますよ!