犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

【日々是好日なり】江戸期260年は豊かだった

2023年01月19日 | 日々是好日なり
 江戸期が下るにしたがって侍の生活は苦しくなったが、逆に庶民は豊かになった。
 全国的にお伊勢参りが盛んになり、
 3千万の人口だった時代に、参拝者が4百万人の年もあった(1830年⦅文政13年 / 天保元年⦆)
 
 その陰に伊勢神宮へ参拝することをPRするツアーコンダクター(御師:おし、あるいはおんし)がいた。
 全国津々浦々にでかけた。
 加藤吉彦もその御師から松阪の本居宣長大人ことを聞き向学の意欲を掻き立てられ、松阪(お伊勢さんの地元)へ旅することになった。

 追いはぎの心配もあので暗くなってからは旅することはなかったが、昼間は安全だった。 
 一方、英国では、19世紀になっても国内を旅することが困難で女性の一人旅などとても無理だったという。
 当時、日本を訪れた英国人は驚いたに違いない。

 さらに、現金を持ち歩かなくても旅ができる、為替のしくみもあった。
 現金の代わりに、両替屋が本人しか使用できない証書を発行してくれるというもの。
 取り扱う両替屋が限られ、手数料や本人確認などの煩わしさからあまり人気がなかったともいうが。
 いずれにしても、江戸期には為替(手形など)による取引が発達して当時の世界ではもっとも優れた送金システムを築き上げたといわれている。

 「人」びとが多数、頻繁な移動は、「もの」、「カネ」、「情報」の活発な流通をともなう。
 経済発展した豊かな社会だった。
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