犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

【日々是好日なり】江戸期の侍の家計は時代が下るにつれて窮迫した

2023年01月16日 | 日々是好日なり
 侍は殿様から所領の一部を知行地として与えられる「地方知行(じかたちぎょう)」が、江戸時代に入り、蔵米が俸禄として支給される「蔵米知行」に移行していった。

 公務員給与みたいなものか。
 毎年、人事院が給与勧告をするが、
 幕府も毎年、俸禄の米の公定価格(「幕府張紙値段」)を公表した。
 俸禄の米を現金化するときの値段。 
 変動はあるが、江戸期を通じて、おおよそ
 「一石=一両」
 だった。

 一両の価値が下がらなければ良いが、江戸期が下るにつれて一両の価値も下がっていった。
 小判一両の含有金量に反映されている。
      慶長小判   元禄小判 元文小判  安政小判
目方       18g   18g   13g     9g
含有金目方 15.2g(4匁) 10.0g(2.6匁) 8.5g   5.1g

 侍の給与は、「俸禄の米」と「役料(役職の手当)」であるが、役料の少ない侍(下級武士)は、「俸禄の米」の価値が一両の価値の低下とともに家計が窮迫することになった。
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