◇ 泰西の名画を前にして
clester F6
先週の水彩画教室では本年度の新しい試みとして泰西の名画を臨画することにしました。
各自数十枚の名画の中から選んで描きました。臨画というのは単なる複写とか複製画とは
違っていったん巨匠が対象に臨んだ眼力と受けた印象などを捉えたうえで自分なりに咀嚼
して技法などを想像しながら描きます。
浅井忠は明治時代に西洋画を学ぶためにフランスに留学、夏目漱石や正岡子規らとも親
交がありました。多くの優れた水彩画の作品を残しています。この作品は帰国後1907年に
京都府左京区鹿ケ谷(若王子)の農村風景を描いたものです。人物・動物などのいない、
自然の風物だけの静謐な風景画です。
屋根のハイライトは原画では多分ナイフでかき落としたと思います。私は塗り残しました。
雰囲気だけは捉え得ても、とても原画に迫ることはできませんでした。
浅井忠の鹿ケ谷(若王子)風景 原画
(以上この項終わり)