◇ 山菜の珍味
一昨日魚沼に住む舎弟から山菜が届いた。今年2回目。
前回はまだ出始めの山菜、こしゃぶら、山ウド、こごみ、わらび、しおで、姫竹等少しずつ
送ってくれたわけであるが、今回は姫竹とわらびをもらった。
弟は小出インターの近くに家があるが、須原スキー場近くにスキーロッジを持っている。
かつては連休明け辺りにロッジに泊めてもらって、そこを足場にして主としてわらびと山ウド
をしこたま採って、持ち帰って友人らにお分けしたこともあった。ところが山菜ブームとやら
で、山菜王国などと喧伝されたために町場の連中がどっと押しかけて、それこそ根こそぎ採っ
てしまうことで、すっかり魅力がなくなって足も遠のいてしまっている。
地元の人は自分なりの穴場を知っていて、そのおすそ分けが届く。こちらでは3月ころに出
るふきのとうが、あちらでは5月に入り雪解けのころに顔を出す。そしてアケビの芽、しおで、
うるい、わらび、山ウドなどと続くわけである。
姫竹(または根曲り竹)は熊笹(チシマ笹)の芽で、いわゆる筍とは似て非なるものかもし
れない。地を這って採るので地元の人でも方向感覚を失い、遭難騒ぎも起きるらしい。
ひめたけは筍のようなえぐみがなく、あく抜きの必要はない。生でも食べられるが数本は皮
をつけたまま焼いて食べた。皮をむいて味噌かマヨネーズで食べるとあるが、小生はポン酢醤
油をちょっと付けてたべる。焼きひめたけで上品な香味を味わえる。残りは翌日のみそ汁の具
に。高雅な味ももとより食感もよい。
わらびは食べるのもいいが、実は採るのが楽しい。藪の中などに太くて紫がかった丈の長い
のを見つけると、それこそ「やったー」という気分になる。そんな上物のわらびは柔らかく、
おひたしや味噌汁の実にもってこいである。小生は油で炒め、砂糖、醤油、酒、みりん各少々
を加え頂くのが好きである。
(以上この項終わり)