◇果物と花瓶
忘れもしない3月11日午後2時50分ころ(正確には46分だった)。
その日は某近隣センターで水彩画勉強会。3時から開始なので、2階の会場を使っている「書道会」が終わるの
を待っていた。そろそろ3時だから交代だなと思っていたら、「ぐらぐらっ」と来た。あわてて表に飛び出した。コンクリ
ート造なので、まさか倒れることはないだろうと思ったが、何しろちょっと経験したことのない揺れなので、街路樹の
傍らで落ち着くのを待っていたが、電柱がゆらゆらしているのを見て、震源地はこの間あった仙台沖か、もしかして
関東直下型か、東海大地震かと、最悪の事態が頭をよぎった。
ロビーにある大型テレビが震源地を三陸沖と伝えて、大津波に注意をと呼び掛けていた。東京の九段会館で屋根
が落ちたらしいと誰かが言っていた。
我が家がどうなっているか少々心配になったが、メンバーの大多数は今度の写生会(3月17日)のスケジュール、
先週描いた静物画(果物)の仕上げをしようなどと至って冷静である。関東大震災の経験があるとは思えないが、戦
中派に属するしたたかな人が多いので、多少のことでは動じないのだ。とはいうものの、みんな少し浮き足立ってい
るので、結局予定を1時間繰り上げて解散となった。(写生会は電車が動かなくなって中止となった。次の回も近隣
センターが閉館となり、やはり中止となった。)
さて、この日の静物画。吾輩は前回は旅行で休んだので、仕上げどころか引き続く余震の最中、1時間余りの間
に、係の人が前回の通りにレイアウトしてくれた果物と花瓶を大急ぎでスケッチし、肝心なところだけを彩色した。
そのあと地震の余りの大きさで、なにやかやとあわただしい日が続いたため、仕上げに取り掛かったのはつい最
近のこと。
そんな事情で大半が想像の中。迫真性に欠けるかもしれない。
CLESTER6号
さて、この絵は2月の作品。アボカドなど果物は食べるというより絵のモチーフ優先で買ってきたもの。
ウィスキーのボトルに入っているのは自家製の梅酒である。
CLESTER6号
(以上この項終わり)