紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

ムラサキ種 発芽検証 4

2015-02-13 16:06:23 | 植物
紫草(日本ムラサキ)発芽のコツ(再)

ムラサキの発芽について過去のページを再掲載

19

厳寒の冬を(2014)ムラサキの発芽検証で過ごした。
 
播種前の準備として冷温(1~2℃)3週間の保管が、まず問題であった。冷蔵庫の温度は6~7℃で条件とは合わない。日毎に氷を替えての管理は3週間の期間、無理があった。都合の良い事に70cmを越える雪が来た。雪中保管に切り替える事が出来た。3月下旬残雪が消えるとエアークッションで梱包された包みが出てきた。置き忘れていたような贈り物である。



Photo



温室内(設定温度20℃)で1週間ほど保管をしていると、パック内で幾つかの種が発根し始めている。これから種を播く事にする。既に発根しているので発芽することは間違いないのだが。


2_2




問題は種を播く用土である。赤玉土と鹿沼土を発泡スチロールの容器に10cmほど敷き(少しずつ敷いて水を吸わせる)軽く掘り起こして、フカフカな状態にして表面を平らにしてから種を播く列を3cmほどの深さに溝を作る。

その溝に川砂を流し込む(乾いていると上手く溝に入る)。霧吹きスプレーで砂に水分を含ませる。種を置き並べて行くが、あらかじめ種はテッシュペーパーの上に包んで水分を取っておいた方は扱い易い。

種が並び終えたら、スプレーで水分で包み、乾いた砂を浅くかけて種が隠れる程度にして、乾いた砂にスプレーで水分を含ませて、種播きを終える。小石を含む重い砂は良くない。種はあくまで深くならないように砂をかける。5~10mm以内が望ましい。




193


種蒔き後4~5日するとドンドンと発芽してくる。温室内気温は20℃設定で最低16~7℃、日中日差しのある時は30℃を越える日もあった。蓋付き発泡スチロールは保温効果抜群で、これは発芽に大変役立ったと思われる。

発根していない種も10日もすれば発芽する。発根種は別畝にすれば良いかも知れない


3

発芽に至る最大のコツは、固い殻を如何に割って根を出すかにかかっている。
川砂を使うのは、発根後、殻を帽子のようにして芽を出す際、障害にならない為である。また砂だと根も良く伸びる。
移植の際、苗をいためる事なく作業が出来るなど利点が多い。

2013年は発芽の条件が解らず手探りで、たまたま畑のビニールを掛けた苗床から1列が続々と発芽し、移植も上手くいって100株程を栽培する事が出来た。そこからたくさんの種の収穫となった。

3月下旬2年物の新芽もたくさん確認できた。芽が出ない株も土を取り除いてやると、白い芽が見える。その土は掘るにつれ、ひんやりと冷たかった。

紫草(日本ムラサキ)絶滅危惧植物の自然界での発芽はさておき、小さな温室ではムラサキの苗で一杯である。

         


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ムラサキの種、発芽実験 | トップ | 厳寒の2月ムラサキの発芽 »
最新の画像もっと見る

植物」カテゴリの最新記事