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偉大なシンガー ビング・クロスビー - Bing Crosby

2005-03-26 14:14:20 | Musical 往年の名優
ミュージカルの黄金期を代表する偉大なダンサー、フレッド・アステアとジーン・ケリーをご紹介しましたが、今回は、その甘い歌声で人々を魅了した偉大なシンガー、ビング・クロスビーをご紹介いたします。

ビングの本名は、Harry Lillis Crosby といい、1903年5月3日に、アメリカのワシントン州タコマに、7人兄弟の4番目として生まれました。本名とはぜんぜん関係のない「Bing」という芸名は、もともとは彼の子供時代のニック・ネームでした。子供の頃、彼は、「The Bingville Bungle」というマンガ雑誌がお気に入りで、その中に登場するメイン・キャラクターの名前である「Bingo」が彼のニック・ネームになったのですが、いつしか最後の「O」の文字がなくなって、「Bing ビング」と呼ばれるようになったのだそうです。

1920年、ビングは、法律を学ぶために、スポーケン(Spokane)にあるゴンザガ大学(Gonzaga University)に入学しました。通販でドラムセットを購入した彼は、地元の「The Musicaladers」というバンドに入り、学業そっちのけでドラマー兼ボーカリストとして活動していました。 このバンドが1925年に解散した後、ビングは、バンド仲間のAl Rinkerと一緒にロスアンジェルスに行き、ボードビルの一座に加わりました。翌1926年、パール・ホワイトマン(Paul Whiteman)の率いる楽団に雇われ、1927年、ビングとアルにもう一人の仲間、Harry Barrisを加えた3人で「The Rhythm Boys」を結成、ホワイトマン楽団の呼び物となりました。1930年には、楽団の一員として「キング・オブ・ジャズ The King of Jazz」に出演、映画デビューを飾りました。

1931年に、ビングは、彼の初のソロヒットとなった「I Surrender Dear」を録音しました。この曲のヒットで、1932年には、彼のNYでのライヴパフォーマンスが、ラジオネットワークで連続20週も放送され、この大成功がきっかけとなり、彼の人気がブレイクしました。

1940年には、ボブ・ホープ、ドロシー・ラムーアとの共演で大ヒットとなった「珍道中」シリーズの第1作目に出演、1944年の「我が道を往く Going My Way」でのオマリー神父役では、見事、アカデミー主演男優賞を獲得。1942年にフレッド・アステアと共演した「スイング・ホテル Holiday Inn」の中で披露した名曲「ホワイト・クリスマス White Christmas」がヒットしたため、1954年には、この不朽のクリスマス・ソングをタイトルソングに、映画「ホワイト・クリスマス White Christmas」が製作されました。(実は、この「ホワイト・クリスマス」の中でダニー・ケイが演じている役は、本来は、「雨に唄えば」のコズモ役でおなじみのドナルド・オコーナーが演じるはずでした。しかし、折悪しくオコーナーが病気で入院してしまい、ダニー・ケイが演じることとなったのです。)
その他、1946年には再度アステアと共演した「ブルー・スカイ Blue Skies」、1955年にグレース・ケリー、フランク・シナトラと共演した「上流社会 High Society」をはじめ、多くの映画に出演しています。
また歌手としてのビングは、何と1,700曲以上もの歌をレコーディングしています。膨大な彼の歌の大部分は、1934年から1955年まで彼が契約を結んでいた Decca label から発売されています。

1960年代の終わりから1970年代初めにかけて、ビングは、体調を悪くして、音楽活動や映画への出演を休止していました。1973年に、彼は、肺にできた良性の腫瘍の摘出手術を受けました。その後、キャリアを再開した彼は、1977年に亡くなるまでの間に、10枚のアルバムをレコーディングしました。

自他共に認める大のゴルフ好きだったビングは、1977年10月14日に、スペインのマドリード郊外のゴルフ場で、74歳で亡くなりました。18番ホールでのプレイを終えた直後に、心臓発作を起こしたのです。英国でのツアーを終えたばかりで、果たせないままに終わってしまった待望の来日公演を控えての突然の死でした。

彼独特の甘く穏やかな低音の歌声は、いまだに多くのファンを魅了し続けています。世界中でたくさんの歌手がカバーしており、誰もが一度は耳にしたことがある「ホワイト・クリスマス」も、やはり、本家であるビングのバージョンが一番ではないでしょうか。
時代が移り変わっても決して色褪せることのない彼の素晴らしい歌声・・・。まさしく、ミュージカルの黄金期を代表する偉大な歌い手ですね♪




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