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Michael君 こぼれ話 記録が破られる時 - Breaking Record

2005-11-19 14:01:11 | Michael Cats/キャッツ
来年(2006)の1月9日に、「The Phantom of the Opera オペラ座の怪人」が「Cats キャッツ」のロングラン記録を塗り替えるように、ある作品が持っていた記録が別の作品に破られる時、今までの記録を持っていた作品の出演者は、どう感じるものなのでしょうか?
皆さんもすでにご存知の通り、Michael君(マイケル・グルーバー)は、「A Chorus Line コーラス・ライン」のファイナル・カンパニーのメンバーでした。そして、「Cats」がその記録を塗り替えた晩にも、レコート・ブレイキング・カンパニーの一人として、ステージに立っていたのです。Broadwayの歴史に残る両方のショーに出演していた俳優として、当時インタビューを受けたMichael君は、その中で、ロングラン記録が破られることについて語っていますので、今回は、それをご紹介致しましょう。(写真は、そのインタビューの記事に掲載されたMichael君のMunkustrapです。)

「いいかい? これは、競争じゃないんだよ。『コーラス・ライン』のロングラン記録を『キャッツ』が破ったからといって、『キャッツ』の方が優れた作品だとか、見る価値があるとか、そういうことじゃないんだ。ただ単に、いまだに観客が、『キャッツ』を見に来てくれるってだけのことなんだよ。
いつかは、『キャッツ』が終わる日が来るだろうし、やがては、『ファントム』がその記録を破る日が来るだろうね。いまや、ショーのロングランは、社会現象になってしまったからね。」

また、同じインタビューの中で、「Cats」という絶大な人気を誇る作品に主要キャラクターとして出演していることについても、次のように語っています。

「ときどき、他の人に、自分が何をしているかを話すのを躊躇してしまうんだ。話す前に、いろいろ考えてしまうんだよ。(当時は、あまりの人気に、ショーをネガティブに風刺したり、皮肉ったりする人も多かったようです。)
俳優という仕事をしていれば、誰だって、常に何か斬新で刺激的な作品に出演したいと思うものだし、仕事をする時に、つい『この作品は、自分のキャリアにプラスになるか』なんてことを考えてしまいがちになるんだよ。このショーが、15年も続いてるんだってことの意味を、みんな忘れてしまうのさ。
僕は、まず一息ついて、そして、自分に言い聞かせるんだ。僕は、本当に素晴らしい仕事をしているんだってね。『キャッツ』に出演したことで、アーティストとして、すごく成長できたからね。それが、僕にとっては、何よりも大切なことなんだよ。」


Michael君の場合は、自分が出演していた作品の記録を、自分が出演している作品が破ったのだから、かなり特殊なケースと言えるかも知れませんが、彼の言う通り、ロングラン記録は、ショーの優劣を決めるものではありません。新記録が生まれたことを素直に喜んでお祝いするのはいいのですが、あまり記録にとらわれ過ぎず、ショーとしての質の高さ、脚本や音楽のよさ、役に適した優れた俳優さんをキャスティングして、リハーサルを十分に行うといったことを重視してほしいですよね。

また当時、Michael君は、この新記録達成に加えて、「Cats」のビデオ/DVDへの出演もあって一気に認知度が増し、ファンも急増して、彼を取り巻く環境が一変してしまったようです。(今では、だいぶ落ち着いたようですけれど)
周囲の反応に惑わされずに、よい作品、よい共演者との出会いを大切にしながら、地道に活動してきたMichael君、これからも、いいお仕事がたくさんできるといいですね~!



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