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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

依存者の家族(2)

2009-06-08 17:48:13 | 依存症
五月の終わりに義母の三回忌に
出席したのがきっかけで
このところ気持ちの落ち込み方が
ひどくなっている。

NHKで細川貂々(てんてん)さんのコミックエッセイ
「ツレがうつになりまして」が始まったので1回目を見た。
うつはすでに国民病みたいになっていて
いまさら鬱病でなどと言うのも気が引けるほどだ。
だがギャンブル依存症の患者と暮らす家族は
常に様々な不安と向き合っているので
当然心に大きな負荷がかかり欝になる可能性が高い。

まず第一はギャンブル依存症の最大の特徴である「嘘と借金」
否認の病気といわれる依存症患者は
決して本当のことを言わない。
パチンコに行ったことも借金をしていることも
借金の額も自分に都合の悪いことは全て否定する。
これを繰り返すので家族は次第に
何が本当で何が嘘なのか分からなくなり
際限のない疑心暗鬼に陥ることになる。

次にギャンブル依存症はしばしば女性問題を併発する。
依存症の人の脳の状態を簡単に言えば
音や光で演出された派手な「大当たり」の経験によって
脳は快楽物質であるドーパミンを分泌させ
興奮状態を引き起こす。
この時、同時に脳の興奮を沈静するために
コルチゾールが分泌されるが
パチンコで強い刺激を与え続けると脳は極度に興奮
大量のコルチゾールによって一気に沈静化した体には
快感を得たいという欲求が生まれ
これを繰り返すことで衝動が抑えられなくなる。
この状態を繰り返すと、どんどんドーパミンの放出量が増え
ドーパミン放出スパイラル状態になってしまう。

前に快楽の質が同じと書いたが
どうやらこのように脳内物質のバランスが崩れた脳が
大量のドーパミンを欲するようになっているので
同質の快感を得られるセックスに走るということのようだ。

だがギャンブル依存症に関しては
こうした脳のメカニズムの解明すらまだ十分ではない。
病気の実態や治療法が分からないことに加えて
家族がどれほど怒りや不安不満を患者に訴えても
それが問題の解決に結びつかないために
家族は自らの思いを一人で抱え込むことになる。
加えて依存と共依存などを持ち出されたら
結局全ては自分が悪いのではないかと
これはもう鬱病まっしぐらなのである。
そうなると自分が精神的に持たないから
私はこの共依存という問題については棚上げにすることにした。

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