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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

心の病について考える

2010-03-24 18:08:43 | 依存症
今はギャンブル依存症についての書籍は
ずいぶん豊富になった。

しかしそれらを読んでいるとだんだん袋小路に迷い込んだような
どうしようもない気分になってくる。

依存症から回復する道筋としては
自分のやってきたことを振り返る(棚卸し)
自分が迷惑をかけたり傷つけたりした回りの人たちに償う
などと書かれているが
そもそも自分の行動を客観的に分析できて
そんな宗教の修行みたいなことができるような人間が依存症になるのか
とつい思ってしまう。

そういう世界と対極の、勝っても金負けても金
社会の汚泥の底を這い回ることを
惨めだとも辛いとも思わない
(美しさとか崇高さとかいう精神的な価値観がもともとない)
からギャンブルにはまるのではないか。

それはさておき
先日「ネトゲ廃人」という言葉を耳にした。
ネットゲームにはまりこみ
仕事も辞めて家に引きこもってゲームをするうちに
正常な社会生活が営めなくなってしまう
そういう状態を言うらしい。

社会の急激な変化に伴って
こころの病が飛躍的に多様化している。
精神衛生の現場はその現実に追いついていない。
ギャンブル依存症の相談に行ったら
医師に「バカにつける薬はない」と言われたという話も見かけた。
こいう状況の中で
私のようなド素人が依存症について理解するために
悪戦苦闘しているというのは
あまりにも理不尽な話だ。

凶悪な犯罪を犯した犯人に
あまり馴染みのない病名がついて減刑される。
要は誰にでも病名をつけようと思えばつけられる
正常というものの基準が限りなくあいまいな
そんな世の中になっているのではないか。