9日は、チェンマイから約100Km 西南西に位置するドイインタノン山を巡り、その周辺を 散策、そして観光した。周辺はドイ・インタノン国立公園として保護、管理されている。 交通の便が悪いため、予め個人ツアーを頼んであり、チェンマイのホテルからワゴン車で 7:00に出発した。10時前には現地に着いたが、植物観察を一番目的として、予定コースを 変更し、最初にインタノン山、アンカトレイルをゆっくり巡ることとした。 タイ国最高峰のインタノン山(2565m)はどのくらい登るのだろうかと心配したが、それは アンカトレイルの散策路の中にあり、なだらかな稜線の起伏の中にあった。そうです。アンカ トレイルを進むと直ぐに目の前に現れて、拍子抜けしてしまった。この山塊はヒマラヤ山脈の 一番南の端に当たるそうで、ヒマラヤで見ることができる植物が沢山あるようです。
森はジャングルで湿気が多いため、雲霧林とよばれる森となっており、大木には蔦や苔や シダや宿り木(ランなど)がまとわりつき、鬱蒼とした森になっていた。ただし、当日はよく晴れて おり、湿気に見舞われることはなかった。巨木には「タロー」の木があり、森を覆っていた。 シャクナゲも白と赤のシャクナゲが咲いていたが、10mから15mはあろうかという大きな木で、 日本では見たことがない。 途中の休憩所では、温度計が16度(11時頃)を表示していた。散策路には湿地もあり、ピン川 の源流になっているようだ。ピン川はナコーンサワンで合流しチャオプラヤー川となって、アユタヤ そしてバンコクを通って、南シナ海に流れ込んでいる。
次いで、王様と女王様のパゴダへ出かけた。王様関連の施設にはどこも花壇が整備され、 明るい良い環境となっている。美しい二つのパゴダとお花畑などを見学した。このパゴダは 前国王(ラーマ9世)と前王妃(シリキット妃)が60歳を迎えた時に記念として建てられたそうだ。 この王様とお后様は国のために貢献されて、国民の信頼が厚かったようだ。チェンマイの植物 園は「シリキット王妃植物園」と言い、シリキット王妃の名前がつけられている。
駐車場でツアー会社が用意してくれたお弁当をいただき、その後、少数民族モン族の市場へ 立ち寄り、木の実などの土産を買った。ガイドが桑の実を買ってくれたので、60年ぶりに食べて みたが、意外に美味しかった。そこから少し下がって、王様のプロジェクト施設を見学した。タイ国の王様は少数民族の支援に熱心なようで、王様がお金を出して少数民族のために農産物研究や 施設整備の支援をしており、このプロジェクトでは花や野菜のハウス栽培を進めているそうだ。
最後に、「ワシラの滝」を見学した。現地語では「ワチラターン」と言うようだが、ターンは急流とか 滝の意味だそうで、ワチラはワシラと聞こえる。というわけで、「ワシラの滝」が覚えやすい。ガイドに これから日本人には、「これはワシラの滝といって、あなた方の滝です。」と説明するようにと言った ところ大いに受けた。
15時半頃に観光を終え、帰途についた。チェンマイに近づくと一面の畑が果樹で覆われていた。 ガイドに聞くと「龍眼」という果樹で、最近は中国への輸出が増え、タイの外貨獲得に一役買って いるそうだ。ホテルには17時半頃に到着し、長い一日観光を無事終了した。
親切な現地ツアー会社、そして勉強熱心なガイドさんに巡り会えて、楽しく、勉強になる旅が できて良かった。