それでも僕はテレビを見る

社会‐人間‐テレビ‐間主観的構造

スヌーカーを観戦

2010-12-12 23:44:25 | イギリス生活事件簿
今日の夜はボブとクリスと、バッドマン・ダークナイトを見る予定だったが、「スヌーカ」というものの決勝戦があるので、先にそれを見よう、ということになった。

「スヌーカ」というものを僕は全く知らなかったが、見たところ、ビリヤードだった。

ただこれはビリヤードよりも盤面が広く、玉の数も多い。ふたりからルールを色々教わってみると、これが良く出来ている。

詳細を書くと複雑なのでやめるが、9ボールに赤の玉を沢山加えたような感じで、色玉と赤玉を交互に打って、得点が多い方の勝ち。

盤面が広い分、ひとつの玉を入れるのがかなり大変そう。

玉も多いので、1ゲームの内にかなり逆転の可能性がある。

調べたところ、日本語では「スヌーカー」と記載され、いわゆる日本人がイメージするビリヤード(これは「プール」と言うのだそうだ)はこの「スヌーカー」から派生したものなのだという。

つまり、スヌーカーの方が先にあるのであって、プールの方が後なのだ。

これは例によってクリケットと野球の関係と似ている(笑)

クリケットの方が先で、イギリス&コモンウェルス(植民地)で盛ん。しかし、日本やアメリカでメジャーなのは野球。

スヌーカーとプールもそう。



今日の試合は素晴らしく、チャンピオンのウィリアムズという仏頂面の選手と、ヒギンズというちょっと若々しい小太りな選手(以前のチャンピオン)の闘いだった。

最初にウィリアムズは圧倒的な差で勝っていて、もう1ゲーム取れば優勝だったにもかかわらず、その1ゲームが全く取れない。

ゲームは全部で19。ウィリアムが9取った時点で、ヒギンズはまだ5くらいしか取っていなかった(10ゲーム先取)。

そこからあれよあれよという間にヒギンズが近づき、なんと追いつく。

ヒギンズはちょくちょくミスするものの、ウィリアムは数としては少ないが、決定的な場面でのミスを出してしまう。

試合は最後の最後までどうなるか分からないハラハラの展開。

解説者は「何もかも当たり前に思っていけません(=何が起こるか全く分かりません)」を繰り返すばかり。

見ている僕らも大興奮。

そして最後の最後に、なんとヒギンズが勝つのだ。

ウィリアムには小さな子供がふたり。子供たちの前で勝利を捧げられなかったのは悔しかったであろう。

ヒギンズは優勝をモノにした時、涙を浮かべていた。

試合は4時間半も続いたのだそうで、全くクリケット同様に派生したゲーム(つまりプールや野球)よりも長い。

まさにこの時間のかけかたこそイギリスである。貴族の余暇の結果なのだろうか?



結局、バットマンは明日見ることになった。名作の呼び声高いダークナイトだけに早く観たい。

クリスマス前に楽しい時間を過ごせている。ふたりに感謝。

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