それでも僕はテレビを見る

社会‐人間‐テレビ‐間主観的構造

鮭、ふたたび

2010-01-31 21:06:43 | 日記
今日は鮭の料理について書くが、このブログには、何度も鮭の料理の話が出てくる。

最大の理由は、自分が北海道出身だからというよりも、この地域に鮭以外の魚があまりないからである。

手に入れようと思えば、色々手に入るのだろうけど、時間とお金が結構かかる。

簡単に手に入るのは、鮭、マス、サバ(スモークされている)、ツナ缶の4つ。あるいは、エビ、マッスル貝(マッスル貝とは、よく知らないが、ムール貝のような平べったくて筋肉質な貝のこと。本当にマッスル貝という名前でうられている)。



今回は鮭の切り身(しっぽの方)を4切ほど買ったので、2種類の料理を二日に分けて作った。

前回、鮭の切り身を買った時、なぜか醤油と砂糖で煮るという自分の最も苦手な「煮物」に挑戦し、あえなく散っていった私。

今回はその反省を生かし、「絶対においしくないものは作らない、だから苦手なものではなく、得意な料理を」をモットーにしたのだ。



初日は北海道出身なら誰でも知っているし、作れる(とは限らない)「鮭のチャンチャン焼き」。

フライパンで、キノコ、インゲン、ニンジン、そしてキャベツ(これがメインなのだ)を炒め、ある程度火が通ったら、鮭を入れ、両面こんがり焼く。理由はあんまりないけど、今回は鮭に、なかなか減らない「から揚げ粉」をつけた。

その後、少しだけ水を入れ、ふたをし、蒸し焼きに。

鮭に火が通ったところで、醤油、みりん、味噌、ごま油を混ぜた「タレ」を流しかけ、鮭をほぐし、野菜と混ぜて完成。

ご飯と一緒に食して、故郷を思い出したのでありました。

今回の鮭は、鮭自体、脂の乗りもいいし、新鮮っぽい。



二日目は、鮭のクリームソース煮。少しフランス料理風のものを作ることにした。

今回もまず、各種の野菜をいためる。今回は玉ねぎとマッシュルームがメイン。

重要なのは、その時、ニンニクはもちろん、刻みベーコンが入っていること。

うま味と香りがクリームソースに入るのだ。

少し火が通ったら、油を敷き直し、鮭を焼く。今回はムニエルにするので、から揚げ粉をつけました。前回との違いは、理由があること。鮭のうま味を逃さないようにします。

両面がこんがり焼けたら、ここで、少しの水を投入し、また蒸し焼き。

お気づきのように、前回のチャンチャン焼きと、材料は多少違うものの、作り方がここまで完全に同じ。

火が通ったら、牛乳を流しいれ、塩とチーズで味を調える。お皿に盛りつけて完成。

パンといただいて、フランスに思いを馳せながら、「これってやっぱり北海道的料理じゃないか」と思い直し、故郷に思いを寄せたのであります。



ではまた。

玄関のピンポン

2010-01-30 06:30:48 | 日記
うちの寮の玄関のピンポンはずっと壊れていた。

ここに来た時からずっと。

だから、来客はドアをバシバシ叩いて、扉を開けてもらっていた。

ところが、最近、突如管理人が直しに来て、我々のフラットにもピンポンがついたのだ!

ところが、このピンポン、よく分からない。

ボタンを押せば普通に鳴る。

ところが、何もしていないのに、突如、日本の小学校のチャイムが鳴りだす。

(説明すると、日本の学校のチャイムはイギリスの名所、ビッグベンのチャイムをぱくったものなのだ。だから、イギリスでも日本の小学校のチャイムはメジャーなのだ。)

別に時間がぴったり5時とかではない。

しかも、別のパターンもあって、緊急アラームみたいなのも鳴る。

しかし理由が分からない。

だから、いつ何のために鳴るのか分からない。

ゆえに、びっくりする。

ドアの向こうには誰もいない。

そして、ピンポンダッシュするやつもたまに出てきた。

ピンポンは直ったが、かえって問題が増えた。

だから、もう一度壊してみようと思う。



近況を少し。

先月提出したペーパーは非常に指導教官たちの評価がよく気をよくしていた一か月。

ネイティブチェックをかけ、さらに加筆修正中。

来月には二度もの口頭発表を控えている。


ではまた。

鮭寿司りべんじ

2010-01-17 17:02:26 | 日記
昨日は日本人飲み会(新年会的な)。フラットメイトの日本人コースメイトを一堂に集めて、7人ほどで行われたのであります。

今回もやはり料理を作ります。

今回の料理は、題名に書きましたが、鮭寿司(+いくつか)!

前回、焼きマスで似たようなものを作り、あえなく散っていったあの料理です。



今回は前回と違い、材料にこだわることで、そして手間をかけることで、本物に近づけようという趣旨です。

米。これまでは適当にそこらへんで買った米を使ったわけですが、今回はリゾット専用の米。

そういうと、リゾットなんだから違うだろうと思うでしょうが、そこらへんのスーパーで日本米に一番近いのは、リゾット米という評判に基づいて選択したました。

鮭。今回はスモークサーモン。これは刺身っぽくもあり、焼き魚っぽくもある存在。

そして野菜。きぬさや、ニンジン、そして椎茸!マッシュルームじゃございません。

これに加えて、究極の助っ人、むきエビ加入。



今回、前回と決定的に違うのは、7人分の料理であること。

寿司は結局、僕一人で作ったのですが、ニンジン6本、シイタケ沢山、きぬさや沢山を切る作業から。

シイタケとニンジンは、小さな長方形に。むきエビも小さく1センチ角に切ります。

切ったら、醤油とみりん(みりんは彼女が送ってきてくれた)と、だしの素で、それぞれを時間差で入れて煮ます。

その間に、きぬさやを塩茹で。斜めに細切りにしていきます。

そして最後は錦糸卵。これで材料の下ごしらえは終了。



さて事前に米を4カップ研いで、炊いておきます。炊きあがったら、合わせ酢をくわえ、混ぜます。計量する道具が一切ないので、この合わせ酢に苦労した・・・。

酢飯が出来たら、煮た具を混ぜ、錦糸卵、鮭、きぬさやをのせて完成。



今回はさすがに家の味であります。

こんなに手間がかかったのに、無くなるのは一瞬。まあ、ありがたいことです。

ほかにもいくつか日本食的なメニューを作り(鳥の空揚げ、インゲンのピーナッツ和え、エビとチーズのカナッペ)、持ち込みの肉じゃがも加え、白ワインとともに、みんなで食したのであります。

リベンジ果たしました。ではまた。

フルーチェ、天使と戦う

2010-01-07 08:42:40 | イギリス生活事件簿
私はフルーチェが好きだ。

そんな私に彼女が沢山のフルーチェを送ってきてくれた。

クリスマスプレゼントとして頼んだものが、年明けに届き、お年玉となった。

前回彼女がフルーチェを送ってきてくれたとき、毎日食べて速攻なくなった。

そのとき必死で代用品をイギリスに探した。

実は似たようなお菓子がイギリスにもある。

僕はヨーロッパのお菓子を基本的に信じていない。基本的まずいと思う。今までの経験ではそうだった。もちろん、それは僕の味覚の問題だから、みんながそう思うとは限らない。しかし、不味いと思う。

だが、フルーチェの代用品に関してはその実力を信じたかった。フルーチェと同じくらいおいしくあってほしい。

心からそう思った。



代用品の名前は、エンジェル・ディライト。天使も喜んじゃうお菓子。ミルクと混ぜるとカスタード状のお菓子になるらしい。すなわち、仕組みはフルーチェである。

だが忙しさのなかで、僕はその存在をすっかり忘れてしまった。

フルーチェを欲する暇もなく、研究と年末のパーティで年を越してしまったのである。




さて今日である。

今日は昨日からの大雪で、大学は機能停止。

しかし洗たくしなくてはいけないから、僕はコイン・ランドリーへ。

吹雪とぐしゃぐしゃの雪の中、ようやくたどり着いたランドリー。

・・・コインを忘れた。

釣銭を出すために、生協で買い物。

そこにありました。エンジェル・ディライト。天使も喜ぶ、あのお菓子。



皆さんお待ちかねの(そんなわけはない)、フルーチェとエンジェルの対決であります。

勝負は公平を期すため、同じイチゴ味。

ミルクも脂肪分を同じものを使用。

さっそくエンジェルを作る。

袋を開ける。エンジェルはフルーチェと違って粉だ。

そして、粉からではなく、牛乳を先に容器に入れる。

牛乳の量はフルーチェの1.5倍の300cc。

混ぜる、・・・・・・混ざらない。

混ぜる、・・・・・・混ざらない。

混ぜる、・・・・・・エンジェルはなかなか混ざらない。

ようやく混ざった後、五分待ての指示。

はい、完成です。



実食。

・・・ひと口目はおいしい気がしたが、徐々にだるくなっていく。

カスタードっぽさがフルーチェよりも強い。

フルーチェのフルーティーさはさすがに粉だけあって無く、そこに決定的な差が生じたのであった。

フルーチェに唯一勝っている点は、その安さ。100円くらいで300cc分もできてしまうのだ。

だが私はフルーチェを買う。フルーチェは最強だ。まずイギリスを制覇した。

次はフランスとか大陸ヨーロッパで戦え。

世界を制覇しろ、フルーチェ。

その前に日本を制覇しろ、フルーチェ。



関係ないけど、昨晩遅くに、あの長きに渡って戦いつづけた課題を提出しました。

ようやく年明けの感じが。

今学期はその内容を口頭発表せねばならず、今から心配です。

評価に関わらないそうですが、自分を試されます。

野生の王国

2010-01-03 20:25:09 | イギリス生活事件簿
今朝、台所で誰かが食器か何かを落とす音がした。

あまり気にもとめなかったが、朝食をつくるために台所へ向かった。

台所はきれいだった。誰かが食器を落とした様子はなかった。

今日はからっと晴れて、気持ちが良い。ふと、屋根に目を向ける。

台所のまどは僕の部屋の屋根の上にあって、ちょうど屋根の上に出られるようになっている。

屋根の上には、しっぽの大きなリスがいた。

チョコレートを持っていた・・・。

窓の下を見ると、モノが少し散乱している。チョコレートの食いかけみたいのも落ちている。

そのチョコレートの残がいは、社会化された人間の開け方ではない方法で開けられていた。

少し開いていた窓から、野生のリスが入ってきて、調味料のたくさん入った戸棚からチョコレートをめざとく見つけて、素早く逃げていったのだ。

チョコレートはリスの体にいいのだろうか?

盗っ人なのに心配させるほど、そのリスはかわいかったのである。

こんなことがあると、リスのせいにして、誰かのチョコレートを食べるやつが出てくるかもしれない。

そんなわけはない。