それでも僕はテレビを見る

社会‐人間‐テレビ‐間主観的構造

ラケルのこと

2012-03-01 21:14:24 | イギリス生活事件簿
昨日はエースの誕生日だったが彼はコースメイトたちとパーティをしたので、特にこのフラットで何かするということはなかった。

とはいえ、何もしないというのはもったいないので、僕は彼のために彼の好きなタイカレーを作ってあげた。

鶏肉やエビ、野菜などがたっぷり入ったココナッツミルクがベースのカレー。



それはどうでもいいんだけど、最近、よくラケルと話をする。彼女が僕の専門と重なっていて、それで参考文献を沢山教えてくれたのがきっかけで専門の話をちょくちょくするようになった。

彼女は優秀だと思う。ヨーロッパの底力。僕の専門はやはりヨーロッパが本場なのだなと改めて感じる。

ラケルはとても変わっている。

ベジタリアンなのはともかく、他の点でもとても面白い。

今どこまで書けるか分からないが、それはつまり大陸ヨーロッパの謎である。

彼女はスペインの小さな村出身だ。

人口は400人あまりという信じられないレベルの小ささだ。

そんな村娘だった彼女がどういう流れで研究者になっていったのか、非常に気になる。つまり彼女の半生であり、スペインのエリートの形成過程の問題だ。

この点はまだよく分からないが、一緒に散歩したりすると村のことや実家のことを少し話してくれて、その映像が思い浮かぶ。

大陸ヨーロッパの小さな村落の共同体がどういうものなのか、僕はとても気になっている。

Tさんとも話したが、イタリアにもそういう共同体は沢山あるらしい。

そこでの共同体観がその国の考え方、特に知識人の考え方にどのように影響しているのかとても気になる。



しかし、ラケルの謎はそこで終わらない。

彼女の結婚観がとても興味深い。彼女は結婚に否定的だ。なるほど、ヨーロッパと言えば事実婚。しかし、彼女は事実婚にもあまり興味がない。

究極的な個人主義の匂い。

というか、彼女は自分が何かに縛られることがとても嫌いなのだという。

研究にストイックで、ベジタリアンで、自由が好きなのだけど、どこか異常に禁欲的で修道女のようでもある。

彼女はとてもきれいな顔立ちで、摂取カロリーが異常に低いせいもあるのか、きわめて細い体型。他方、田舎育ちなためか健康的で運動するのも好きで、しなやかな強さを秘めている。

そのため、一緒に散歩する時のぴったりしたスポーツウェアを着ると、さながら陸上選手(ハードルとか、棒高とびとか、1500Mとかそういう感じ)である。



そのラケルの男友達(なんと元彼らしい!)が今夜来るというのだ。

とても気になる。

彼女の友達だから、とても期待してしまう。

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