ラケルが今日のお昼頃、ロンドンへ行った。従妹が遊びに来ているのだという。
日曜日に帰ってくる。でも、その時僕はもうイギリスにはいない。
僕がお昼頃、例の録音を終えて(下の記事を参照)図書館に行こうとしたら、ラケルが叫んだ。
「マルコ、待って!一緒に行こう!」
彼女との別れが近づいていることをすっかり忘れていた僕は、一緒に図書館に行って勉強するのかなあ?とバカなことを考えていたのだが、駅まで行ってそこで別れの挨拶をするつもりだったのだ。
駅の改札で僕らは簡単なハグを交わし、別れた。
とてもシンプルなものだった。
次に会うのはきっとスペインだね、くらいしか言わなかった。
本当はもっと「ありがとう」とかなんとか言いたかったような気もする。
でも、分からない。
たぶん、これで良かったんだ。
ラケルとは何度もふたりでパブで飲んだ。沢山散歩にも行った。図書館で勉強もした。
ふたりで行動することが本当に多かった。
ラケルとは特別話がはずむわけではない。
お互いに共通の話題は、他の人と共有しにくい博士課程の悩みや博論の進度のこと。
そして共通の専門の話。
それからたまに、スペインの村の話。
ラケルは僕にスペインの村について何度も話してくれた。
自然のこと、村人のこと、祭りのこと、食べ物のこと。
彼女はとにかく一生懸命僕に説明する。
僕はありったけの想像力を駆使して理解しようとする(でも、実際に見なきゃ無理)。
初めて出来たスペイン人の友達。
彼女は必ずいつかスペインに来るようにと言ってくれている(友達でも彼女でも誰でも連れてきていいとも言ってくれている)。
彼女は社交辞令を言わない。本気だ。ちょっと怖いくらい。
僕はいつか彼女との約束を果たしたいと思っている。
バレンティーナみたいに、ビーチへ僕を引きずり回したりしないと言ってくれているし。
バレとアレックスが去ったあと、ラケルはバレについての不満をパーティで(全員帰った特に)ぶちまけていた。
よっぽど思うところがあったらしい。それはそうだろう。
彼女は唯一一階のリビングの隣の部屋に住んでいて、バレにかなり迷惑を被っていた。
怒っていて当然です・・・。
前にも書いたとおり、彼女の思想はとても分かりやすい。
ジェンダーフリー、環境保護派、政治的リベラル(反カソリック、思想信条の自由などなど)、人権派。
同時に彼女はカタロニア地方の村の娘。
パブロ・カザルスの「鳥の歌」をギターで以前弾いてあげたら、少し喜んでいた村の娘。
彼女の村に関するプライドは想像を絶する。
カタロニア地方についてもとてもこだわりがある。
彼女は自分が育った地域を愛している。本人にはそういう自覚はないのかもしれないのだが、とんでもなく強い愛情だ。
それが彼女の考え方にとても強く反映されている。
彼女は日本のことに理解を示してくれるのだが、基本的にそれは彼女の想像の範囲を超えている。
これはお互い様なのだが、彼女は日本がおそらくは想像の範囲内だと思っている節がある。
ここまで仲が良くても、ヨーロッパの人と分かり合うのはとてもとても大変なのだと、ラケルを通じて初めて知った。
彼女のスペイン・オムレツ(トルティーヤ)は絶品だった。
僕はいつかそれを日本のどこかで作りたいと思っている。
それが僕らの友情の証だ。
日曜日に帰ってくる。でも、その時僕はもうイギリスにはいない。
僕がお昼頃、例の録音を終えて(下の記事を参照)図書館に行こうとしたら、ラケルが叫んだ。
「マルコ、待って!一緒に行こう!」
彼女との別れが近づいていることをすっかり忘れていた僕は、一緒に図書館に行って勉強するのかなあ?とバカなことを考えていたのだが、駅まで行ってそこで別れの挨拶をするつもりだったのだ。
駅の改札で僕らは簡単なハグを交わし、別れた。
とてもシンプルなものだった。
次に会うのはきっとスペインだね、くらいしか言わなかった。
本当はもっと「ありがとう」とかなんとか言いたかったような気もする。
でも、分からない。
たぶん、これで良かったんだ。
ラケルとは何度もふたりでパブで飲んだ。沢山散歩にも行った。図書館で勉強もした。
ふたりで行動することが本当に多かった。
ラケルとは特別話がはずむわけではない。
お互いに共通の話題は、他の人と共有しにくい博士課程の悩みや博論の進度のこと。
そして共通の専門の話。
それからたまに、スペインの村の話。
ラケルは僕にスペインの村について何度も話してくれた。
自然のこと、村人のこと、祭りのこと、食べ物のこと。
彼女はとにかく一生懸命僕に説明する。
僕はありったけの想像力を駆使して理解しようとする(でも、実際に見なきゃ無理)。
初めて出来たスペイン人の友達。
彼女は必ずいつかスペインに来るようにと言ってくれている(友達でも彼女でも誰でも連れてきていいとも言ってくれている)。
彼女は社交辞令を言わない。本気だ。ちょっと怖いくらい。
僕はいつか彼女との約束を果たしたいと思っている。
バレンティーナみたいに、ビーチへ僕を引きずり回したりしないと言ってくれているし。
バレとアレックスが去ったあと、ラケルはバレについての不満をパーティで(全員帰った特に)ぶちまけていた。
よっぽど思うところがあったらしい。それはそうだろう。
彼女は唯一一階のリビングの隣の部屋に住んでいて、バレにかなり迷惑を被っていた。
怒っていて当然です・・・。
前にも書いたとおり、彼女の思想はとても分かりやすい。
ジェンダーフリー、環境保護派、政治的リベラル(反カソリック、思想信条の自由などなど)、人権派。
同時に彼女はカタロニア地方の村の娘。
パブロ・カザルスの「鳥の歌」をギターで以前弾いてあげたら、少し喜んでいた村の娘。
彼女の村に関するプライドは想像を絶する。
カタロニア地方についてもとてもこだわりがある。
彼女は自分が育った地域を愛している。本人にはそういう自覚はないのかもしれないのだが、とんでもなく強い愛情だ。
それが彼女の考え方にとても強く反映されている。
彼女は日本のことに理解を示してくれるのだが、基本的にそれは彼女の想像の範囲を超えている。
これはお互い様なのだが、彼女は日本がおそらくは想像の範囲内だと思っている節がある。
ここまで仲が良くても、ヨーロッパの人と分かり合うのはとてもとても大変なのだと、ラケルを通じて初めて知った。
彼女のスペイン・オムレツ(トルティーヤ)は絶品だった。
僕はいつかそれを日本のどこかで作りたいと思っている。
それが僕らの友情の証だ。
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