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森男の活動報告綴

身辺雑記です。ご意見ご感想はmorinomorio1945(アットマーク)gmail.comまで。

第19回中四国AFVの会の準備とか告知とか花見とか。

2019年04月07日 | 模型の話題

前回、友ケ島の訪問記をUPするつもり、と書きましたが、やっぱりまだちょっと忙しいのでまた今度にさせてもらいます(すいません)

というのも、来週に開催されます中四国AFVの会の準備がまだ終わってないんですね。ほぼ最後の仕事となるのは、コンテストの「せんしゃん賞」「せんしゃんシャンソン賞」の賞品の段取りです。上の写真は、そのトロフィーです。

「せんしゃん賞」は、要するにネタ的な作品に贈る賞です。ネタ的な作品って、正賞にはあまり選ばれない、キワモノ的な扱いになってしまうのですが、製作するに当たっての労力はシリアスな作品と同じくらい大変なものです。かつ、「受ける」というハードルを越えなければいけないという、実にシビアなジャンルなのです。なので、実行委の方から「せんしゃん賞を作りましょう」という話があったときに、そういう作品をねぎらえるような趣旨の賞にしましょう、ということにしたわけです。

去年までは賞品としてせんしゃんキットを差し上げていたのですが、キットがなくなってしまった(絶版なので、お持ちの方は貴重品ですよ(笑))ので、今年から盾を作ることにしました。
 
「せんしゃんシャンソン賞」は、せんしゃんキットを使った作品の中から選ばせてもらう賞です。トロフィーは、上の写真の通り立体となってます。なので、せんしゃん賞は浮き彫り的なものにすることにしました。
 
せんしゃんシャンソン賞のトロフィーはエポパテによる一品モノでして、毎年製作しています。でも、せんしゃん賞も毎年作るのはさすがにしんどいので(笑)複製できるように考えてみました。
 
複製にシリコンゴムを使うのはちょっとメンドクサイので、100均の「おゆプラ」を使ってみました。
お湯につけると柔らかくなって、自由な形にすることができる粘土なのですが、その特性を生かして型取りにも使えるのです。これは某SNSで知り合った方から教えてもらいました(ありがとうございます)。
製品はこういうもの(左)です。それをお湯につけて、原型(右下)に押し付けると型(右上)が出来るわけです。
 
その型に、タミヤのエポパテを押し付けると簡単に複製できるんですね。下の左が原型で、右が複製品。
複製品に銀色を塗って、それらしくします。
下地はクレオスのラッカーのシルバーで、その上にメタルカラーのアルミを塗って綿棒でこすってやるとピカピカになってくれます。アップにすると荒い仕上げが目立ってアレなんですけど、まあ時間がなかったので勘弁して下さい。
 
このおゆプラ、とても使いやすいですね。簡単なパーツの複製とかに重宝しそうです。
 
そんなこんなでAFVの会の準備は大体終わりました。あー、やれやれです。トロフィーはそんなに大きいものじゃなくて、手のひらに乗るくらいのものです。左右の7.63ミリモーゼル拳銃弾と8ミリモーゼルライフル弾と比べるとよくわかっていただけるのではないでしょうか(そうか?)。来週、どなたの手に渡るかは分かりませんが、「なんじゃこれ?こんなのいるか!」とか言われずに、少なくとも受け取っていただければ幸いだなあ、と思います(笑)
 
という訳でもう一回告知です。第19回中四国AFVの会は、来週の日曜日4月14日、福山市市民参画センターで開催されます。コンテスト形式ですが、基本的にはAFV模型の展示会ですので、見学の方(無料)も全然ウェルカムです。「コンテストに参加してないと行きずらいなあ」と思われる方もおられるかもですが、全然そういう感じではありません。そもそもが、AFV模型を趣味とする人たちの展示会&交流会ですので、気軽に来ていただければと思います。
 
前回も書きましたが、私個人としてもコンテストにエントリーできるように作品を大絶賛製作追い込み中です。間に合うといいんすけどねえ、、。
 
でもまあ、忙しいのは忙しいんですけど、今日プチ花見に行ってきました。いやー、桜ってほんといいですねえ。
こういうのを見たら、なんちゅうか、俺も頑張らねば!!って思っちゃいますね(?)
 
花見の後、買い物に自転車で出かけたら、たまに通る道の脇に素敵な花見スポットがあるのを発見。いやー、たまらんです。
 来年はここで花見しようかな?と。お弁当とかをきちんと持っていきたいなあ、と。いやー、いいところ見つけました。
 
というわけでおしまいです。最後に、お知らせです。先日携帯を替えました。ずーっとガラケーだったのですが、バッテリーとかが死にかけてて、とうとうスマホにしました。でも、前の機種が古すぎて電話帳のデータ移行ができませんでした(笑)なので、私に電話がかかってきても、どなたからなのかはわかりません。ワンギリとかの心配もあるので1回の着信では返信するのは怖いので2回以上かけて下さい。ないしは、ショートメールを下さい。お手数ですがよろしくお願いします。電話番号はもちろん以前と同じです。で、電話帳の移行はアナログで順次やっていく予定ですけど、いつ終わるやら、、、。メンドクサイので機種変更を先延ばし先延ばしにしてたんですけど、自業自得ですねえ、、。
 というわけでまた。

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「なかった戦争」の話

2019年03月10日 | 模型の話題
ジャガーバックスの「第三次大戦 戦う自衛隊」を買いました。「ソ連軍が日本に侵攻した場合、自衛隊はどう戦うのか」をシミュレーションした本です。1980年初版。子供向けの本です。いやー、なんというか実にカゲキな本です(笑)。あまりに凄い内容だったのと、私的に思うところのある題材でもありますので、紹介させてもらおうと思います。

それにしても、ハンパナイスな表紙です。上田信氏によるイラストです。先日紹介した「戦車大図鑑」の表紙も上田氏によるもの。この2冊、内容・構成的にもなんかよく似てます。奥付を見ると、構成がどちらも十川俊一郎・田中義夫の両氏でした。なるほど、、、。姉妹編、みたいな感じです。

「戦う自衛隊」は、子供の頃に買ったことも読んだこともありません。その存在は知っていましたが、書店で見た記憶はないですね。でも、9ヶ月で重版になってます(私のは2刷)ので結構売れたのかも。大人になってから「欲しいなあ」と思ってたのですが、当然新刊書店で売ってるわけもなくあきらめていました。古本屋さんでも、こういう児童書ってまあ見かけないですからね。

ネット環境が充実してから、オークションなどでちらほら見かけるようになりましたが、高価だったりして見送り続けていました。しかし、最近「こういうのって、ちょっと高価でも今のうちにさっさと買っておかないと、今後はもっと入手が難しくなるだろうな」という気がしています。というわけで購入作戦に本腰を入れたわけです。

本腰を入れた、といっても要するにそれなりのお金を出せばいいだけの話です(笑)。ある古書店で、比較的手ごろな値段のがあったので買いました。ちょっと躊躇する価格でしたが、思い切りました。その値段とは、、、7000円!高いか安いか、でいうと高い、ですね、、(ああ、、)。でも、他の古書店では2万とか4万(!)とかの値段がついてたので、まあ安い方なんじゃないかあなあ、と。買ってみると、状態もかなりよく、読まれた形跡もないような。デッドストックっぽくて、美品の部類かな、と。かなりのお買い得です(と自分に言い聞かせる)。

目次はこんな感じです。まず当時(1980年ごろ)の主要国の最新兵器を解説し、主要国間で起こりうる戦争(まあ要するにソ連VS西側諸国、なんですが。でも中ソ戦もあります)を簡単にシミュレーション、そしてその中からソ連軍の北海道侵攻に焦点をあてて詳しく紹介する、という感じです。


「戦車大図鑑」では上田氏がメインのイラストレーターだったのですが、この本は小林源文氏です。もうこの見開きからして鼻血ブーです。


で、この本の凄いところは、微に入り細に渡る軍事的な情報を元に、きちんとシミュレーションしている点です。はっきりいって、児童書の守備範囲を逸脱しております。例えばこのページでは「赤軍の上陸地点はどこか」を、赤軍の戦力や上陸用艦船の規模などから想定しようとしています。子供にそんなことを教えて、どうしようというのか、、。

自衛隊のタコツボが、それを構築するのに必要とされる時間に応じて「1日陣地」「3日陣地」などに分類されるなんて、わたしゃ恥ずかしながら知らんかったですよ。しかも、それが源文イラストで解説されてるので、たまらんです。その後もずっと小林氏の初期のタッチのイラストが続くので、源文ファンにとってもたまらん内容となってます。時期的には「壮烈!ドイツ機甲軍団」とほぼ同じなんですが、タッチ的にはちょっと違ってて、ちょっとこなれている(失礼ですいません)ような。最初期の劇画「パンツァーフォー」くらいの印象です。でもまあ、なんであれ、このころの小林氏の絵をたくさん見られて、感無量であります。

閑話休題。で、この本はとにかく「ソ連の脅威」で固められてます。でた!ソ連機の行動範囲!コワイヨー!!

ちなみに、この本ではソ連軍を基本的にずっと「赤軍」と表記しています。この辺は、なんらかの配慮があったのかな?という気がします。とはいえ、ソ連軍であろうが、赤軍であろうが、狸穴方面からクレームが付いてもおかしくないような内容なんですけどね、、、。ほんと、よく出版できたよなあ、と。現在なら、アウトでしょうね。一般書ならともかく、児童書ではありえんでしょう。

さて、この本の特長としては、陸海空の戦闘全てを紹介している点です。起こりうる戦闘全てをフォローして解説しないとダメなのはわかるんですけど、彼我の兵器を全部調べないといけないので大変です。80年代のソ連の兵器の資料がどれだけあったのか、と考えるとほんと凄いと思います。自衛隊に関しても同様です。当時の状況を考えると、調べにくいものも多かったんじゃなかろうか、と。そんなこんなで、80年代の彼我の戦力がどんなだったのか、ということが伺える点でもかなりの資料じゃないかと思います。

潜水艦の戦法とか、初めて知りました。ホーミング魚雷にはパッシブ型とアクティブ型があるんだそうです。なるほど、、、。

とはいえ、AFVモデラーとしてはやっぱり戦車戦が萌えますな。「根釧原野で大戦車戦 赤軍戦車との死闘!」って、たまらんです。


こういうイラストもたまらんですね。って、さっきからたまらんを連発してますが、ほんとたまらんとしかいいようがなかとです。「戦車師団には甲師団と乙師団があって、戦車の定数は乙師団は48両で、甲師団は60両」とあります。なるほど、、、っって、いや、だから、子供にそんなこと教えてどうするの!


当然(というかなんというか、、、)「核攻撃」についての解説もあります。この辺のページは実に生々しいのですが、この当時の戦争を語る場合には外せないところですね。

そういえば「風が吹くとき」を学校の体育館で観たよなあ、、と思い出してしまいました。屋内に戸板を立ててシェルターを作って、爆風を避けて、とか、、。

最後にはゲリラ戦の方法まで!水中の手榴弾とか罠のボーガンとか、ベトナムかよ!という。62式を構えてるのが女の人なんだもんなあ、、、。

というわけで、とても児童書とは思えない内容にびっくらこいたのでした。とはいえ、この本には当時よくあった「ノストラダムス」的な本にありがちな「ただただ恐怖をあおるだけ」みたいな感じは全然ありません。「もし戦争が起これば」という想定を、綿密な調査と的確な資料を元にして積み上げて、具体的に子供たちに伝えよう、というとても真摯な編集姿勢があったことが伺えます。

著者の山下純二氏はカバー裏の著者の言葉で「戦争は、決してかっこいいものではありません(中略)戦争は、決しておこしてはいけないのです」と書かれています。自分なりに解釈しますと「戦争が嫌で避けたいなら、例えばこういう風に、戦争がどう展開されるのかを理解することも必要だ」ということなんだろうな、と。「敵を知り、己を知る」というのはそういうことなんだろうな、と、、、。

おっと、なんかマジメになってしまいました。すいません。というわけで、私のジャガーバックスコレクションもなかなか充実してきました。

あと何冊か入手したい本はありますので、財布の中身と相談しながらおいおい頑張ってみたいと思います。

さて、ソ連邦が崩壊し東西冷戦が終了するまでは「ソ連が日本に侵攻するかも」という意識は当時普通にあったように思います。同時に「第三次世界大戦」というのもリアルな言葉としてありました。まあ、もちろん「ありえない」ことなんですけど、一方で「いつどうなってもおかしくない」という緊張感は確実にあったわけで。平和な日常の中にふと影をさす、ちょっと怖い存在だったような。あの少しザワザワした不安な感じは今でもよく覚えています。今となっては幻のような感じなんですけどね。今はちょっと違うザワザワした感じもありますけど、なんかその質が違うように思います。

で、「戦う自衛隊」を読んで、即座に本棚から引っ張り出して再読したのが小林源文氏の「バトルオーバー北海道」と「第三次世界大戦」。これは傑作ですね。「戦う自衛隊」を読んで思ったのは、この本がまずあって、この2作品につながったのかもなあ、と。勝手な想像なんですけど。この2作はシンクロしてまして、ソ連軍のヨーロッパ侵攻のサブ的な作戦として、北海道侵攻があった、という想定です。要するに太平洋方面の米軍をヨーロッパに向けさせないための日本侵攻、という位置付けです。なるほど。

この2作も、綿密なシミュレーションを元に、時系列で戦闘が描かれてて、実にリアルです。

両作品とも源文節炸裂!という感じでたまらんです(ほんと「たまらん」ばっかですいません)。

斉藤中尉(戦時のドサクサで階級呼称を旧軍に戻しちゃったのです。当時の自衛隊の置かれた感じを考えるとこれもなんかリアル)の活躍ぶりはシビれます。放棄されたガソリンスタンドで、中村士長が89式で自販機を3点射で撃ってジュースを手に入れたら、「民間資産だぞ」と斉藤中尉が注意(シャレ)。で、中村士長が「一度やってみたかったんです」って、たまらん、、、。

この2冊は絶版なのですが、小林源文氏の個人レーベルで新装版を入手することができますので、興味のある方はぜひ。この2冊を合わせて、前編後編にしてます。アマゾンでも取り扱ってますね。

さて、なんで私がこの辺の「なかった戦争」にこだわっているかというと、自分のジオラマ作品のテーマのひとつだからなんですね。「戦う自衛隊」も資料として買ったわけです。

私は「ソ連がもし日本に侵攻していたら」という設定でジオラマを作っていきたいと考えてまして、これまで2つ作りました。

一つ目がこれ。設定は1950年代です。主役はアスカのイージーエイト。

「陸自戦車を作る!」(イカロス出版)に掲載されたものです。

次がこれ。これは80年代を想定。主役はファインモールドの60式自走無反動砲。

ホビージャパンの作例(2017年11月号)です。

たまたま、陸自車両の製作依頼があったので、「待ってました」とこういう風にジオラマにしたわけです。こういうのを送りつけられた方からすると迷惑千万なんでしょうけど(ほんとすいません)、どちらも自分的には非常に手応えのあるものにできたと思ってます。太平洋戦争での日本本土決戦のジオラマもいくつか作っていますが、自分の中では基本的に同じようなものだと考えてます。

単に「日本を戦場にしたものを作りたい」「日本を破壊したい」と思ってるわけじゃないですよ(笑)。何十年も「戦争というのはなんなんだろうか」ということをいろいろ考えてたら、日本のいちミリタリーモデラーとして「こういうものも作らんとあかんのじゃないか」「こういうものを作ったからこそ、いろいろ見えてくるものもあるんじゃなかろうか」と思うようになった、ということなんですね。なんかうまく説明できないのですが。

なので、今後もこういう感じのジオラマはどんどん作っていきたいと考えてます。「戦う自衛隊」はとてもいい資料となってくれそうです。ほんと買ってよかったです。とはいえ、今はちょっとあれこれあって、次はいつ着手できるかなあ、というのが正直なところなんですが。登場車両とかレイアウトまで考えてるのはあるんですけどね、、。

というわけでまた。

※今回紹介した各書籍とも、内容を紹介する写真については極力画質を落として掲載しています。しかし、権利者の方々がご覧になった場合、これらの写真が書評の枠を逸脱しており、問題があるということでしたら、即刻削除します。その際はご一報いただければ幸いです。





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中身が欲しいだけじゃないんですよね。

2018年09月23日 | 模型の話題
今回は、プラモデルのパッケージについて思うところをちょっと描いてみます。

先日、私が所属する模型クラブの展示会がありました。毎年、展示会では会員の不要キットのフリマが開かれてます(当然、格安です。売り上げの一部は寄付しています)。もちろん来場者のみなさんに向けた企画なのですが、やっぱりというか、なんというか、会員も買うわけです。会員のキットを会員が買うという「タコ足共食い企画」でもある訳です(笑)

フリマ出品者の中には、自分のキットの売り上げの利益を見越して、キットを買う人もいるのですね(つまり、それは私のことだ)。毎年グッとこらえるのですが、気が付くとなんだかんだと買ってしまってます。行きと帰りの荷物の量があんまり変わらないような(笑)

こちらは、会員のY氏が出品し、私が買ったアビアB534とPZL37。当然、どんな飛行機かはよく知りません(笑)でも、飛行機のカッコよさと箱の渋さにしびれてしまいました。

いわゆる「張り箱」で、あまり質がいいとは言えないボール箱ということもあって、手で持ったときの重量感と質感はなかなかのものです。いつごろのキットなのかな?箱絵の感じといい、実にたまらん逸品です。

キット自体もとてもしっかりしているようです。箱いっぱいにランナーが詰まっている、このギチギチ感もいいですね。

もったいなくて、作りたくても作れない、、、というか、作らないまま持ってるほうがいいな、と思わせてくれるいいキットです。

この2つのキットを眺めてたら、プラモのパッケージについてちょっと書きたくなってしまった、というわけです。とはいえ、もちろん、いつもの通りそんなたいした内容にはならないです(笑)

私は今よりも昔のキットのほうが基本的に好きですね。日本のも海外のも、なんというか箱絵と箱の佇まいがいいんですよね。特に好きなのがエレールの72の飛行機キットです。

プラモの箱絵、という枠を逸脱しているような感じが実に素晴らしいですね。「プラモ印象派」とでもいいましょうか(笑)特にブロッシュ174のはじけ方はハンパナイスです。エレールは何度か箱変えをやってますが、最近、この頃の箱で再販してますね。やっぱり人気があるからなのかな?と。

日本のももちろん負けてはおりません。ハセガワの72の飛行機キットの旧箱は傑作ぞろいですね。私が子供のころは、この箱の時代でして、模型店でいちいち「うわー!カッチョいい!!」と感嘆していました。

広角気味のメッサーは実に素晴らしいですね。傑作だと思います。

で、最近の各社のキットの箱絵もとても素晴らしいのですが、トータルではなぜかいまいち昔のキットの魅力には及んでいないような気がしてなりません。なんでなんでしょうね?ノスタルジックな、世代的な刷り込みかな?という気もするのですが、それだけではないな、とも。

エレールのカラスの旧箱と新箱です。これを比べても、どっちが魅力的かというと、やっぱり旧箱じゃないかなあ、と。中身は全く同じものなんですけどね。プラモって不思議ですね。中身とは別の、箱とかデザインで魅力が高まったり低くなったりします。

この2つは、箱絵と箱全体のデザインが魅力に大きく関係しているのがよくわかる好例かと。あと、意外と印象を左右しているのが箱の紙の厚さ(つまり重さ)です。手に持ったときのボリューム感って、かなり大事なポイントなんですよね。

最近のでは、エアフィックスの飛行機のキットがいいなあ!と思ってるのですが、それはなんでかな?と考えたら、キット自体の出来が凄い、というのももちろんあるのですが、それに加えて箱のボリューム感が大きいんじゃないかと。。

下側の箱が折り箱(っていうのかな?)になってて、なんかイイ感じの重さになってるんですよね。これを計算してやってたとしたら凄いかも。あと、ランナーを箱のサイズぴったりにしているのも密度感を高めるためなのかな?という気もします。この辺は、機会があればエアフィックスの社長さんに聞いてみたいところです(どんな機会だ(笑))。

というわけで、昔のキットがいいなあと思うポイントは、なんというか「トータルのゴージャス感」なんだろうな、と。プラモデルって「未完成の状態が完成品」という不思議な商品です。なので「完成形が商品」のものと違って、箱や説明書の重要度がかなり高いんですよね。なので、中身だけじゃなくて、トータルでゴージャスになればなるほど「イイ感じのキット」になるのかな?と。

また、昔のキットと今のキットを比べると、昔のは「見せ方」にかなりこだわってましたね。先日紹介したLSのモーゼルも、箱を開けると、本体を構成する主なパーツが透明のパック(これ、なんていうんでしたっけ)に入れられて「ビッシィィ!」と決めちゃってます。

いやー、実にゴージャスです。

私の子供の頃は、とにかく店頭で箱を開けて中身を検分するのが常識でした。なぜかというとキットの情報なんてないので、その場で現物をみて判断するしかなかったんですね。もちろん何より可処分所得が少ないということもあり(笑)、キットの購入に当たってはかなり必死・決死(大げさだ)の決断が必要だったのです。もちろん、がさつに箱を開け閉めしてたらお店の人に注意されるので、それなりに紳士的な振る舞いも必要な、なかなか難儀な時代でした。今から考えたら、箱に紐をするとか箱を開けられないようにするのは簡単なことなのですが、逆に箱を開けて検分できるようにしていないと誰も買ってくれない、ということだったんだろうな、と。箱を開けられないようにしているお店は、あんまり人気がなかったように思います。今はそういう店は普通ですけど、それはこちらの情報量が増えて、開けなくても大体分かるようになったからなんだろうな、と。

話がずれました(笑)。で、このモーゼルみたいに箱を開けるとゴージャスなパッケージに「コンニチハ!」されると、子供たちはタマランかっただろうなあ、と。私が子供の時には、LSのプラモデルガンはすでに店頭で見ることはなかったのですが(多分、私より5-10年上の年代くらい?)、当時の子供たちのコーフンぶりが目に浮かぶようです(笑) このキットは当時1500円で、今なら4000円くらいの感じでしょうか。ほんと、「次に大金(お年玉とか)が入るまで売れないでくれよ!!」って祈ってたんじゃないかなあ、と。

パッケージのゴージャスさ、というとタミヤを抜きにしては語れませんね。こちらはホンダF1です。初版ではなくて、1983年のホンダF1復帰記念の再版(初版は1967年!)です。知人の方が「もう作らないから」と無償で譲って下さいました。ほんとに嬉しかったです(Mさん、ご無沙汰してます。お元気ですか?)。

名著「田宮模型の仕事」でも、ハイライトのひとつとなったキットなので、ご存知の方は多いかと思います。なんというか、当時のタミヤの情熱がガッツリ詰まっているようなキットです。これはもう「タダのプラモ」じゃないですね。いや、タダでもらったんですけど、そういう意味じゃなくて(笑)


「田宮模型の仕事」でも印象的な一節だった、タイヤの入ったパッケージがたまらんです。サスペンションのバネやピンセットと共に、透明なパックに収められた状態を見てると、ほんとにもうたまらん(語彙が足りてないな、、)ですね。開けるのがほんともったいないです。タイヤの下地に、ホイールの絵を印刷しているのも実に心憎いです。こういうの、今となっては「当たり前じゃん」って気もするんですが、当時は革新的だったんじゃないかなあ、と。モーゼルもそうなんですけど、箱を開けたときに「完成形をイメージさせてる」んですよね。


タイヤのパッケージ以外も、ランナーに「HONDA」ロゴのベロをつけたりとか、説明書が2色刷りだったりとか、箱を開けたときのテンションを上げる要素がいっぱい詰まっています。また、ランナーの成型色が白、黒、銀、メッキと分けられてて、無塗装でもそれっぽく完成させられるようになっている配慮もさすがです。

このキットは発売当時大ヒットしたそうですが、さもありなん、という感じです。「とにかくゴージャス」なんですよね。誕生日とかクリスマスプレゼントにもらって、飛び上がった子供たちがたくさんいたんだろうなあ、と。「プラモデルがステイタス」だった時代を象徴的するようなキットですね。

で、このキット私も作りたくてウズウズしてるんですが、もったいなくて作れません。ほんと、作るの楽しそうなんですよね。もう一個、誰かくれませんかね(コラ!)

タミヤのキットで、私がとても好きなのはMMシリーズの小箱です。これ、なんと言う通称なんでしたっけ?(さっきからこればっか。ほんま、もの知らんな、お前)要するに、上下に分かれてない、主にフィギュアセット用に使われてる、比較的安価なアイテムのアレです。この箱そのものについては、あんまり語られることがないような。でも、これもMMの地歩を固めた箱だと思ってるんですけどね。先に書いたように、子供の頃は手持ちの資金が少ないので、安価なこの箱のシリーズって味方みたいな存在だったんですよね。上限で350円くらいでしたから。例えば、Pak40みたいないっちょ前のアイテム(笑)でも350円で買えた、ってのは大きかったです。安価にするためにこういう簡易なパッケージにしたのかもしれないのですが、逆にこのパッケージが小物キットのステイタスを上げていたように思います。

オートバイセットの箱絵は、私の中ではMMのなかではベストです。これ、レイアウトからなにから凄い!と思ってるんですけどね。日本陸軍歩兵セットも、たまらんです。箱絵の力の入りようは他のキットと一線を画しているように思うんですが、気のせいでしょうか。中身ともども、なんか凄いオーラが出ているキットだと思います。私にとってのMMの総合ベストキットは、これですね。

話がずれますけど、今10個目です(笑)もちろん、中身はほとんどなくて(改造につかってます。ちょっと前まで日本人のヘッドや日本軍の装備はこれのみで、ほんと貴重でした)箱だけです。同じキットがたくさんあるのを見ると、なぜかテンションが上がりますが、これもやっぱり刷り込みなんですかね。

裏側とか側面の解説や装備の絵も、このキットに限らず何度も何度も見て楽しんでましたねえ、、。

ブリスター・袋入りタイプのキットもたまらんですね。でも、私は年代的にこういうキットを店頭で見た記憶はありません。レッドスターのラグ3も、エアフィックスの32のフィギュアも、以前前述のフリマで買ったもの(笑)

昔は、こういうキットが店頭でつらくられて(方言・ぶらさげられてて、の意)売られてたわけですね。これも、モーゼル同様に「中身を見せる」ことで、購買意欲を刺激していた(笑)んでしょうね。

このへんは今はほとんどないタイプなので、逆にとても新鮮です。箱を開けると少ない面積内で出来るだけの情報を詰め込もうとしていることがわかります。エアフィックスのフィギュアのキットはカラー面では塗装の見本図が載ってます。


裏面のモノクロ印刷面は、細かく作り方が載っててびっくり。

こういう配慮って、嬉しいですよね。

こんな感じでちょっと紹介しただけでも分かるように、古今東西、各メーカーはいろいろな工夫をされています。その辺の機微を感じられるのが受け手の醍醐味、のような。でも、ここ最近は凝ったパッケージをしているメーカーはどんどん少なくなっているような。タミヤですら、往年の凝り方には至っていないような気がします。インストも、ファインモールドは組み立て説明以外の実車解説や戦記にもかなり力が入ってて、読み応えがありますが、他のメーカーはもひとつかなあ?という気がします(偉そうですいません)

でも、それも仕方ないんだろうなあ、と。パッケージとかに凝ると、すぐコストに跳ね返ってきますからね、、、。一見どうでもいようなところなので、どうしてもコストカットの対象になっちゃうんだろうなあ、と。でも、プラモって、買うほうからするとやっぱり中身が欲しいだけで買ってるわけじゃないんですよね。「トータルでグッとくるようなものが欲しい!」わけで。作るとか作らないとか、関係ないんです(笑)買うだけ、持ってるだけで満足できるようなものが欲しいんです。最初に紹介したポーランドのキットとかって、そういうのが感じられるからいいんですよね。

いろいろ縁があって、なぜか自分でもキットを作って買ってもらうことになったときに、一番に考えたのはもちろんキット本体のことなんですけど、それと同じくらい大事に考えたのはパッケージでした。

それは、中四国AFVの会のノベルティーキットとして作った、公式マスコットのせんしゃんキットのことです。やっぱりパッケージも頑張らないとアカンな、と思いました。中身だけ買ってもらうのが目的なら、例えばビニール袋にパーツを詰めればそれでOKなんですけど、それじゃやっぱりダメなわけです。トータルのパッケージ込みでバリュー感を出したい、と思いました。なので、出来るだけ頑張りました。

箱も、いい箱にすればするほどコストに反映されちゃうのですが、ここはせっかくの機会なのでいい箱にしました。箱って、結構高いんですよね。箱絵も、手を抜こうと思えば例えばキットの完成品の写真で済ませれたんですけど、そんなんじゃダメ!(笑)ということでちまちま描きました。箱のレイアウトはもちろんアレ(笑)のパロディーです。

説明書も頑張りましたねー。A4の2つ折りですが、ギチギチに詰め込みました(笑)こちらももちろんアレのアレです。これも、練って練って、ネルネルネールネ(くだらなさ過ぎてすいません、、、。思い出した以上、書くしかない)、で結構時間が掛かりました。

やっぱり箱から説明書からなにから、トータルで「買ってよかったなあ」って、できるだけ感じて欲しいんですよね。作ってるときは、「サービス精神」というような、そんなありふれた言葉じゃ説明できないような感じでした。いいものにしようとすればするほど、手間が増えて仕方がないんですけど、とても楽しかったです。もちろん、箱とか説明書の印刷費(厚紙にしたので高くついた)などで価格に反映されちゃったんですけど、、。いまさらながらですが、購入して下さった皆さん、ほんとありがとうございました。

で、何がいいたかったかといいますと、昔のイイ感じのキットを見て自分が感じたような「なんか嬉しい」気持ちを、自分が何かを作ったときにも込めたいな、ってことなんですよね。人って、誰かから何がしかの「バトン」を受け取ってるんですよね。で、次の誰かにその「バトン」を渡すミッションがあるんだろうなと。そういう風に思ってます。

というわけで、今日はこれでお終いです。なんか我田引水なオチになりましたが、気のせいですね(笑)
なんだかんだで、とても大切なキットがどんどん溜まっていって困ってはいるのですが、出来るだけ作っていきたいなと思っています。

でも、うーん、ほんと作るのもったいないなあ、、。とりあえず、無意味な開封(笑)はせず、少なくとも次の誰かが引き取ってくれる状態を維持したいところです。

というわけでまた。

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原点を確認する、の件

2018年05月19日 | 模型の話題
これは、シェパード・ペイン氏の「A wolf in sheep's clothing」です。先週、静岡ホビーショーに行った際、会場近くのタミヤ本社にこの作品があると聞き、見に行ってきたのです。

コメントをつけるのも恐れ多いので、とにかく写真を貼ります。ショーケース内だったので、反射などの写りこみもありますが、ご了承下さい。
























以上です。いかがだったでしょうか。私にとって、模型製作の原点といえる作品は2つありまして、これはそのひとつなんです。もちろん、現物を見るのは初めてでした。勝手な思い込みなんですが、これは海外にあって見ることはできないだろうな、とあきらめてたんですね。

静岡ホビーショーに行って、その夜の宴席で私が何かの話の流れで「ペイン氏の88のジオラマは自分にとっての原点なんですよー。いつか見てみたいなあ」というようなことを話すと、同席させていただいた山田卓司氏が「あ、それタミヤ本社にあるよ」「あ、そうなんですか、、、、、、。え?ええーっ!!マジっすか!!!」

というわけで翌日タミヤ本社に駆け込んだのでした。静岡ホビーショーにはこれまで何度も行ってるのですが、タミヤには行ったことがなかったんですね。行きたいなあ、とは思ってたんですが「やっぱり会場にできるだけいたいし、まあそのうち行くか」くらいの感じだったんですね(なんて傲岸不遜なんだ、、)。

で、タミヤ本社は、噂どおりのスゲーところでした。「今まで行かなかった俺のバカバカバカ!」という感じでありました。

展示物のいろいろがいちいち凄くて、じっくり見たいのですが、ここはグッとこらえてペイン氏の作品を探します。歴史館にそれはありました。写真撮影はOKとのことなので、わき目も振らずに撮ったのが上の写真というわけです。

で、さっき「原点といえる作品は2つ」と書きました。ひとつはペイン氏の88のジオラマで、もうひとつがこれ。金子辰也氏の「DRAWBRIDGE」(跳ね橋)です。



2015年の静岡ホビーショーの会期と重なって金子氏の作品展が静岡ホビースクエアで開かれており、その際にこの作品を見ることができ、感無量でした。

で、なぜこの2作品が原点かというと、どちらも子供のころに見て衝撃を受け、かつ今の自分の模型作品にかなりの影響を受けているからなんですね。

それらを見たのがこの2冊です。跳ね橋は「プラモデル入門大百科」(ケイブン社)で、88は「モデルグラフィックス1985年1月号」で見ました。順番で言うと、跳ね橋が先で、88がその数年後です。

もう一冊の「情景ガイドブック」(タミヤ)も、私の中で大切な1冊です(後述します)。


私は近所にあった本屋に物心付いたころから足しげく通っていました。通い出したのは、一人でうろうろできるようになってきた小学校2年生くらいです。「プラモデル入門大百科」と出合ったのはまさにその最初期の頃でした。プラモ自体は幼稚園から作ってたので、書店でこの本を見かけて手に取るのは必然的行為であったわけです。本をぱらぱらめくって、このページを見たときの「うわっ!」という感覚は今でも覚えています。

戦車や飛行機のプラモデルを、地面に載せたジオラマなるものがあるということは知っていましたが、その表現の可能性はもの凄いものがある、ということを感じたような、、。といまから解説するともっともらしいんですけど、当時はただ「スゲー!」と思っただけなんですけどね(笑)

こちらはモデルグラフィックスの88のジオラマのページ。この見開き、ほんと凄いですね。88や兵士よりも、とにかくステンドグラスのインパクトが凄かった。

どちらの作品も技術的にも素晴らしいのはもちろんなのですが、のちのち考えを整理してみると、どうもそれだけじゃないんですね。もっというと、衝撃を受けたポイントは「上手い」とか「凄い」とかいうのとはちょっと違うところにあったんじゃないかな、と。

要するに、この2作品は「戦争とはどういうものなのか」をきっちりと「表現」している訳です。美しいステンドグラスのある教会や、水路をまたぐ古い跳ね橋は「平和」の象徴なんですね。でも、そこに兵士や兵器が入り込んで「戦争」をしている。でも、兵士たちは自ら望んで積極的に「戦争」をしているようにはとても見えない。でも、彼らは彼らなりに与えられた義務を、自分たちなりにキッチリと全うしようとしているようにも見える。その「矛盾」が凝縮されている、なんともいえないもどかしい空気感がそこにあるように感じられるわけです。

パウル・カレルの名著「彼らは来た」に、ドイツ軍のある伍長が登場します。アメリカ軍がノルマンディーに上陸して、MG42の射手である彼の前に押し寄せてきます。彼は農家の出身で、養蜂が好きで、戦争なんてやりたいとも思ってもない人間です。でも、彼の手にはMG42(第二次大戦で使われた中では最優秀クラスの機関銃です)がある。彼は、後退命令があるまでとにかくMG42を撃ち続けます。恐らく、戦史に残る中では、MG42で最も多くの敵兵を打ち倒した兵士の一人なんじゃないかな、と。で、パウル・カレルの表現は秀逸で、かつ戦慄します。「運命は、彼に戦争を押し付けた」と、、、。

ミリタリーモデリングというのは矛盾の塊みたいなものだなあと思ってます。兵器や兵士はとてもカッコいいんだけど、それを手放しで礼賛することはできない。でもカッコいいんだよなあ、、。という葛藤を、自分の中で無限にループするという因果な趣味です(笑)。しかも、資料や本を読めば読むほどそのループは深く、かつ複雑になっていきます。

でも、やっぱり、ミリタリーモデリングというのはやめられないんですね。例えば、その伍長が抱えた、押し付けられたような「何か」を表現してみたい、という気が年を追うごとにじわじわ大きくなってきています。

で、この2作品というのは最初からそういう「何か」がつまってるんですね。だから「原点」なんですね。だから、凄いなあ、と。

この2作品に出会ってからも、いろんな模型雑誌でいろんなジオラマを見ました。いいものもあれば、もうひとつのもありましたが、それがわかるのも自分の中で「原点」が定まってたからで、この2作がなければわかるものもわからないものもわからない、という感じになってたんだろうな、と今になってよくわかります。中学生の頃に買ったタミヤの「情景ガイドブック」は、ジオラマの作成法を紹介している素晴らしい本で、お手本として「88」や「跳ね橋」はじめ、多くの先達のジオラマも紹介されいて、この本で「原点」がキッチリ定まったように思ってます。なので、この本もとても大切な一冊です。

このページの「PARTY'S OVER」「THE DUGOUT」にも衝撃を受けました。これも凄い作品だと思ってます。で、88のジオラマが「タミヤにあるよ」と教えて下さったのがこの作品の作者の山田卓司氏でして、小学生の頃にこの本を見ていて「これスゲーなあ」と思ってた作品の作者に、それを教えてもらうことになるとは夢にも思ってなかった、という。そのこと自体がスゲーんじゃないか、と(笑)。人生、何がどうなるかわかったもんじゃないですね。ほんと。

シェパード・ペイン氏の作品については、こういう決定版といえる本が出ています。「SHEPARD PAINE THE LIFE AND WORK OF A MASTER MODELER AND MILITARY HISTORIAN」です。ハードカバーで約270ページの大著です。

まあ、もう圧巻です。とにかく買って下さい、としか言いようがないです(笑)

とはいえ、88のジオラマについてはほんのちょっと触れられている程度です。

残念ではありますが、それを補って余りあるくらいペイン氏の作品を堪能できる本です。ほんと買ってよかったです。

で、そういう風に先達の作品を見て影響を受けて、私自身も私なりに模型を作っています。「88」と「跳ね橋」のどこが凄いのか、というのは先ほど書きました。そういうエッセンスを確実にいただいてるんだなあ、と確認できたのがこれです。「SWEET HOME」という、日本本土決戦をテーマにした作品です。アーマーモデリング誌2015年4月号に掲載していただいたものです。

完成して結構たってから「あ、これ、ペイン氏の88のジオラマだ」と気付きました。平和の象徴である「家」が「戦争」で破壊され、さらに「戦争」のために利用されている、というシチュエーション自体が「それ」なんですよね。もっというと、砲が外を向いていて、空間全体の意識を外に向けさせようとしているのも同じです。

さらにもっと細かいところをいえば、梁が折れた感じとか、ガラスの割れた雰囲気とか、そういう印象も完全に影響を受けています。

家具とか食器など「平和」を感じさせる小道具を配置しているのも、そうですね。形は違えど、ベクトルとしてはもちろん「跳ね橋」にも通じています。

これは言い訳とかじゃなくて、全て完成後に「あっ!」と気が付いたことです。製作中はまったく考えもしなかったんですね。こういうものを作る方にはわかっていただけるかと思いますが、製作中はとにかく自作を作ることしか考えませんから、影響を受けた先達の作品についてはとても思い至らないんですよね。そもそも、ちょっとでも「オマージュ」とかそういう意識があれば、雑誌に載るのなら記事の中で、絶対そう書きますしね(リスペクトしているなら書かないこと自体、自己否定になってしまうので、、)。

で、この作品の誌面掲載にあたって、写真データや原稿のやりとりを担当してくださったのが金子氏でした。私は努めてフツーに金子氏に応対させていただいてたのですが、実はずっと頭がクラクラしていました(笑)7歳くらいのときに見て衝撃を受けたジオラマの作者が、私の作ったジオラマの作品のことであれこれ連絡をしてきてくれてるのって、どう考えても正気ではいられないです(笑) 山田氏との件も含めて、人生って何がどうなるかわかったもんじゃないなあ、と、ほんとに思います。

戦車や飛行機、それにまつわる歴史、そしてプラモデルというものを知って、「何か面白いものがあるな。もっともっと知りたいな。もっとちゃんと作りたいな」と思い出した7歳のころの私にとって、こういった風になったとは思いもよらないことです。なんというか、ずっとやってて本当によかったな、と思ってます。

で、金子氏や山田氏とお知り合いになれたのは中四国AFVの会のお手伝いをさせていただくようになったからなんですね。これもほんとに縁の持つ力かな、と。今発売中の月刊アーマーモデリング6月号で、先月開催された中四国AFVの会のレポートが掲載されています。とても丁寧かつ親切に紹介していただいておりますので、ぜひご覧下さい。

コンテストの各受賞作はもちろんのこと、受付など裏方さんについても漏れなく紹介してくださっております。ほんと、ありがたいことです。

というわけでお終いです。ペイン氏の作品は、ほんと写真では伝わらないくらい凄いので、機会があればぜひ現物を見ていただければと思います。私も来年以降静岡に行くことがあればまた見に行きたいと思ってます。


でもいやほんと「もっともっと頑張らなきゃなあ!」と思いました。7歳の頃の私をびっくりさせるような作品をいつか作りたいなあ、と、、、。

それでは。

金子氏の作品展の訪問記はこちらです。跳ね橋以外の作品も紹介しているのでぜひ。
https://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/34bd557401b49a68a8176dee0d914236



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第18回中四国AFVの会に行ってきました

2018年04月22日 | 模型の話題
2018年4月15日、福山市市民参画センターで開かれた「第18回中四国AFVの会」に行ってきました。今回はそのレポートです。真ん中のキャラは、せんしゃん漫画の新キャラ「多砲父ちゃん」です。せんしゃんとすだこの父ちゃんなんですねー(笑)

会場はこんな感じで、終日来場者であふれてました。毎年のことですが、熱気が凄い、、、。

運営に関係している私が言うのもなんですが、とても盛り上がっていたと思います。個人的にも、いろんな作品を拝見してとても刺激になりましたし、多くの知人の方やゲストの方々とお話ができて有意義な一日をすごすことができました。

今回は、簡単ではありますが、会の様子を自分なりにレポートさせてもらいます。

まずはコンテストの結果を少しだけ。大賞は片上さんの「野臥(のぶせり)」

九五式軽戦車の車台を利用した自走砲2種をスクラッチした作品。

いやー、ホント凄い作りこみです。このホルは、以前私も作りましたので個人的にもかなり興味深い作品でした。

資料がほとんどない車両ですので、解釈が作者ごとに違うんですね。「なるほど、ここはこう来たか」とか、見ていてほんと面白いんです。こういうのもスクラッチの醍醐味ですね。

この作品は車両の作りこみだけでなく、小道具を効果的に配置することで、乗員の存在感まで出てるのが凄いです。


情景金賞は吉田さんの「ブリュッケンリーガー」

ドイツの架橋戦車の特長を十分に映えさせるレイアウトで、車両、フィギュア、ベースそれぞれの完成度が素晴らしく、納得の受賞。

単品金賞は本田さんの「我ら巨砲主義」

ドイツの大口径砲を装備した自走砲3種を並べたもので、かなりの存在感がありました。※この写真はそのうちの1つです。

以下、多数の賞があったのですが、全部は紹介しきれないので、とりあえず上位入賞作だけ紹介しました。後日、公式HPで出品作全てを掲載するほか、来月号のアーマーモデリングでレポートが掲載されるとのことですので、そちらをご覧下さい。

あとは、私が関係する賞だけ紹介させてもらいます。

せんしゃん賞は竹本さんの「シン・ゴジラ」。

もう、余計な解説は一切不要な(笑)素晴らしい作品です。インパクトがハンパナイス!(笑)

せんしゃんシャンソン賞は匿名希望さんの「せんしゃんガンナー」

これまた、余計な解(略)。いやー、こちらももの凄いインパクトで、破壊力という意味では会場で一番だったかも、、。っていうか、ダグラムのアレが発想のもとだというのはわかりますけど、何ではだしになっちゃうのか(笑)

改めて説明しますと、せんしゃん賞は、ぱっと見て笑っちゃったり、ほんわかしてしまったりするような作品に贈る賞です。「ネタ作品賞」とでもいいましょうか。そういう作品は毎年数点は出品があるのですが、なかなか正賞を受賞するのは難しいんですね。でも、製作の手間は普通のシリアスな作品と同じか、場合によってはかなり大変だったりするわけです。その辺は前々から「なんとかならんか」と思ってたのです。実行委の方から「せんしゃん賞を作りたい」という話があったとき、そういう作品を評価する賞にしよう、とした訳です。

会場がそういう作品ばかりになってもアレなんですが(笑)、シリアスな作品ばかりになっちゃうのもアレですし、「緊張と緩和」といいますか、バラエティに富んだ作品が並ぶことで、逆にお互いが引き立つんじゃないかなあと思ってます。個人的な意見ですけど、そういう「幅」のある環境は、後日個々人がいいものを作るためにもとても大事なんじゃないかな、とも。偉そうなことを書いてすいませんが、ほんとそう思うんですね、、、。

で、せんしゃんシャンソン賞は、以前作った「せんしゃんキット」を製作した出品作の中から選ぶ賞です。なので、そういう作品が無かったらその年はありません。でも、今年は2作品あり(ほんとありがたいことです)先の作品が受賞したのでした。

でも、もう1作品もかなりの出来栄えでした。それがこれ。松永さんの作品(タイトル名は記録忘れてました。すいません)。

いやー、これも最高です。ツィメリッシャン(笑)ですね。アメリカ兵の兵器は、せんしゃんの「お花砲」で無力化されちゃった、ってことなんですねえ(笑)。さすがです。

ツィメリッシャンは、8話に登場してますので、よろしければご覧下さい。
http://afv.run.buttobi.net/
あと、過去の各大会の出品作品集(全部!載せてます)も凄いのでぜひどうぞ。

いやー、ここまでやっちゃうのって、なかなかできませんよ。「無駄にレベル高けー!」っていうのはまさにこれかと(笑)

というわけで、お2人とも本当にありがとうございました!

来年以降も、せんしゃんシャンソン賞は設定されてますのでキットをお持ちの方は、ぜひ挑戦を!!お待ちしてます!!

前回のエントリーでも紹介した、カンパ用グッズも好評でした。

カンパコーナー担当のM山さんにはほんと毎年お世話になってます。聞けばかなりのカンパが集まったようで、感謝の言葉もありません。

で、ベルグマンと、バッジ・ハガキセットともども結構な数がお嫁に行ってくれました。6個だけ残っていたせんしゃんキットはなんと「完売」!

カンパしてくださった皆様、ほんとうにありがとうございました!実行委の方も、カンパを生かしてもっといい会にできるようしたいと、話されてました。今後も何卒よろしくお願い致します。

私個人の話題としましては、協賛クラブ展示に参加しました。いつもは、同じクラブのK君と出品してるのですが、今年は私一人なので「松本森男ミニ個展」みたいになってしまいました。うーん、なんか恥ずかしい(笑)

作品カードを書く時間がなく、そっけない感じになってしまい大変失礼しました。で、こういう個展みたいなのって楽しいなあと。やってみたいけど、大変そうだし、誰もこないだろうし(笑)まあなんかそのうちいい機会(無料で会場を貸してくれるとか←コラ)があれば、って感じですねー。

嬉しかったのが、このブログの読者の方が来場してくださって、お話できたことです。聞けば、地元の方で毎年来て下さっているとか。ぶっちゃけ、このブログはどういう方が読んで下さってるのかよくわからないまま、なんとなく好き勝手に書き散らかしています。なので、とても嬉しかったですね。本当にありがとうございました。

さて、冒頭で紹介した多砲父ちゃんは、まあ、出オチ系のキャラですね(笑)

登場する漫画は、後日公式HPにUPされますので、その際はまたお知らせします。
また漫画に出したいんですけど、ネタを作るのが難しいっす(笑)

というわけでレポートはここまでです。

さて、実行委では毎年、会の様子をまとめた「中四国AFVの会ニュース」というのを発行しています。A4二つ折りの簡単なリーフレットです。開催翌月の静岡ホビーショーにて無料で配布しています。今年もその予定でただ今、大絶賛編集中であります。

ちゃんと業者さんに発注するので、印刷・紙質はしっかりしたものです。なので締め切りが早く、今ほんと最後の大詰めといった感じ。大詰めの割にビール飲みすぎ、ですけど(笑)

静岡ホビーショーでの合同作品展(5月12・13日開催)の「中四国AFVの会」ブースにて配布しておりますので、興味のある方はぜひおいで下さい。ブースでは今年の入賞作(全部ではありません。出品に協力していただける方の作品となります)や出品作を展示しております。

というわけでお終いです。AFVの会の運営に協力させていただくようになって結構たちますが、ほんと楽しいですね。当日はバタバタしててあっという間に終わってしまいますが、準備期間を含めて、終わった後の充実感は半端ないです。冒頭にも書きましたが、バラエティーに富んだ作品を観て刺激を受けたり、いろんな方といろんなお話ができたりと、なんというかその魅力は言葉では表現できないですね。

それも、運営に関わっているスタッフの皆様、来場して下さる参加者の皆様、忙しい中来ていただいているゲストの皆様あってのことです。本当に楽しい会をありがとうございました!このエントリーを読んで興味をもたれた方も、ぜひおいで下さい。AFV模型が好きな方なら、来場するだけでもとても満足していただけるんじゃないかと思います。

それではまた来年!

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月刊ホビージャパンに四式自走砲・ホロの作例が掲載されました&追悼・狩撫麻礼

2018年01月28日 | 模型の話題
先日発売されました、月刊ホビージャパン3月号に、模型のお仕事が載りました。ファインモールドの「1/35 四式自走砲・ホロ」の作例です。興味のある方は是非ご覧ください。

こちらが誌面です。見開き2ページです。


表紙です。そういえば、ホビージャパンはセブンイレブンでも売ってますね。昔のことを考えると、コンビニに模型雑誌が売られてるのって、なんか不思議です。仕事の帰りにビールを買いに寄ったとき、自分の作品の掲載誌が棚にあったら「ドキッ」とします(笑)


誌面の都合で紹介しきれなかったことはアレコレあるのですが、ひとつだけフォローさせてもらいます。九七式車載重機は、キットに同梱されているのですが、インストでは使用するようになっていません。でも、アーマーモデリングの13号(1999年)の連載「帝国陸軍機甲部隊の塗装と識別標識」(ホロの紹介記事)では「フィリピン戦線では戦闘に備えて常に托架に装着されていたようだ」とあります。なので、作例では装着した状態にしました。まあ、事実がどうであれ、とてもよくできているパーツですし、何より装着してたほうがカッコいいですからね(笑)。あと、機銃のようなちょっとした部位でも、全高が増しますと、全体の印象が変わるような気がします。少しでも変化を付けたい場合には有効なんじゃないかな、と。

托架の基部はキットのもので、パイプ部分は洋白線で自作。打殻受(空薬莢受け)もエポパテで自作しました。以前書きましたけど、この托架のパイプ部分がへの字型に曲がってるのって、自重で下がった状態で打殻受を逃がすためなんですよね、多分(多分、ですよ)。打殻受を着けてみるとよくわかります。

ついでに書きますけど、九七式はZB26のコピーです。閉鎖機構からなにから、まんまです。でも、ストックが必要に応じて折り曲げられたりするなど、びっくりするくらいゲーコマに改良されています。この辺は、ただコピーするだけでは済まさない日本人の面目躍如、という気がしますね。逆に、巷で言われているように九六式軽機はZB26のコピーでは断じてありません。こちらは閉鎖機構から何から、全然違います。そもそも、トライアルの段階で九六式の試作(A号)とZBのコピー(B号)が作られ、A号が採用されたので、何おかいわんや、ですね。これも以前書きましたが、誤解が払拭されるまで何度でも書きます(笑)。勝手な解釈なのですが、九六式は十一年式の不具合を、ひとつひとつきちんと潰していった銃、というような気がします。十一年式では露出しているエジェクターにカバーを付けるなど、よく見るとそういう箇所があちこちに見られます。

閑話休題。で、このキットはとても素晴らしいです。最高ですね。記事にも書きましたが、とてもカッコいい車両ですので、旧軍車両ファンならずともお薦めです。ファインモールドさん、ほんと偉い!です。おかげで旧軍車両の穴がかなり埋まってきました。ついでに(?)リクエストすると、やっぱりナト車は欲しいですねえ、、。これ、スクラッチしようと思ってるんですけど、めちゃくちゃ大変なんですよね、、。お願いします!!


次の話題です。
漫画原作者の狩撫麻礼氏が1月7日逝去されました。膝から崩れ落ちるくらいショックでした。

好みの偏りはありますが、私は漫画が大好きです。好みの基準は漫画家さんの絵柄と作風でして、基本的に原作付きかどうかや、原作者についてもあまり気にしてません。原作者の方には大変失礼なのですが、そういう方は多いんじゃないかと。でも、狩撫氏だけは例外でした。この方が原作をされた漫画は、あまり好みではない漫画家さんの作品でも読んでました。っていうか、読む価値がありました。そういう意味でも本当の作家でした。

学生の頃(19歳くらい)、漫画好きの先輩が「へこたれそうなときはこれを読んでる。読んだらシャキッとする」と「ハード&ルーズ」(画・かわぐちかいじ)を貸してくれました。それ以前に「リボルバー」(画・松本大洋)や「天使派リョウ」(画・中村真理子)を読んでいて、「狩撫麻礼という、なんか一味違う漫画原作者がいる」ということは知ってはいたのですが「ハード&ルーズ」は別格でした。大げさかもしれませんが、これを読んでから、それまでぼんやりしていた世の中の見方や構え方、捉え方がくっきり・はっきりとした形になったんですね。

人って、子供から大人になるに従って、ぼんやりながらでも、自分なりに生き方の指標というか方針というか、なんというかそういうものを勝手に作り上げていくものだと思います。さっき書いた世の中の見方や構え方も同様です。でも、それは自分の中でなんとなく醸成されたもので、あくまでぼんやりとしてます。なので若いうちは「こんなんでいいのかなあ」と、いまいち確信が持てなくて、フラフラしてしまうものです。で、そういう人間に対して、あるひとつの確固たる生き方や世界観を「俺はこういう風に考えて生きてんだよ。どうだ?」と、「作品」として提示するのが「創作者」「作家」「芸術家」(呼び方はなんでもいいです。でも、「クリエイター」や「アーティスト」とかのカタカナは不可(笑))の、大切な仕事のひとつじゃないかな、と。狩撫氏の作品は、ぼんやりとフワフワした私の未成熟な精神に、「筋肉」を付け、「背骨」を入れてくれたような感じでした。

まあ、要するに「ハード&ルーズ」を読んで「ああ、俺はこれでいいんだ!間違ってないんだ!」と思わせてくれたんですね。そういう作品って、なかなかないです。中学生の頃、ブルーハーツを初めて聴いたときも、同じような感動を覚えました。ブルーハーツ同様、あの頃にこれに出会えて、本当に良かった、と思います。しかし一方で、そのせいでレールが逸れちゃったような気がしないこともないのですが(笑)、まあそれもコミコミで良かったんだろうな、と。

「COMIC GON! Vol.5」(ミリオン出版)で、狩撫氏のミニ特集が掲載されてます。FAXインタビューもあります(対面インタビューを断られて、そうなったとのこと)。恐らく、これが唯一の「インタビュー」でしょう。狩撫氏からすると、私のような一ファンの思い込み自体が迷惑なことなんだろうな、と思わされるような内容です。「あなたの作品が好きなんです!」というようなヌルい思いを、パーンとはじくような、ヒリヒリした感じがします。この辺は作品と同じですね。結局のところ「お前はお前でキッチリやれよ」ということなんですよね、多分。例えばこうやって、一ファンが語ること自体が無粋だという(ファンの人ならその辺の感じ、分かりますよね(笑))。

で、「ハード&ルーズ」はたまに読み返しています。今も読み返してるのですが、数十年前の漫画とは思えないです。セリフの一つ一つがグッときます。ほんとうに「核心を突いている」んですよね、、。ちなみに、写真のは新装版です。もし買うなら初版版がいいですよ。初版版は最終巻に、土岐のインタビュー(ページの穴埋め用でしょう(笑))が載ってるのでお得です。「ボーダー」(画・たなか亜希夫)や「タコポン」「ハード・コア」(画・いましろたかし)なども素晴らしいです。ほんと、お薦めです。

とはいえ、漫画でも映画でも音楽でも、人によって受け止め方は全然違いますので、私がいくら「凄い!」といっても、ピンと来ない人は来ないと思います。その辺はご了承ください。でも、ちょっとでも興味を持たれた方は是非読んでみて下さい。お気づきの方もおられるでしょうが、お薦めしている割には、ここまで私は氏の作品を解説するようなキーワードをほとんど入れていません。ありふれた言葉で表現できないんですよね、、。わかってもらうには読んでもらうしかない、という。でも、えーと、なんかひとつ書くとすれば、自身の経験からするとブルーハーツに感動した人は読まなきゃアカン、と思います(笑)

最新作の、連載中の遺作となった「大川端探偵社」(画・たなか亜希夫)は探偵社を舞台にした「狩撫節」全開の内容で、たまらんでした。たなか氏の絵柄(これがまた素晴らしい。「漫画の絵」の可能性を新たに開いたんじゃなかろうかと)とぴったり決まっていることもあって、新刊がほんと楽しみでした。本当なら、氏の存命中にこういうことを書きたかった(微力でもPRになるわけで、、)のですが、ついつい延ばし延ばしになってました、、、。

狩撫麻礼氏のご冥福を、心よりお祈りいたします。ほんとうにありがとうございました。確かに受け取ったバトンを、落とさないようにしっかり持って、自分なりにキッチリとやっていきたいと思います。










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ルノーFT(ガルパン劇中車)の作例がホビージャパンに掲載されました&2017年を振り返って。

2017年12月30日 | 模型の話題
というわけで、今日で今年も終わりです。模型的に今年を振り返りたいと思います。これは四式軽戦車のジオラマです。今年はこれが自分なりに一番手応えを感じることができた作品でした。

まずはお知らせから。今発売中の「月刊ホビージャパン2月号」に、模型のお仕事が載っています。いま上映中の「ガールズ&パンツァー 最終章 第1話」に登場するルノーFT(モンモデル 1/35)の作例です。

BC自由学園のフラッグ車ですね。

記事にも書きましたけど、ルノーFTは個人的にとても好きな車両でして、決定版といえるモンモデルのキットでガルパンの劇中車を作らせてもらって、感無量でした。

誌面では約26ページも割いて、最終章に登場する車両の作例や実車解説を中心にガルパンを特集しており、かなり読み応えがあります。興味のある方はぜひご覧ください。

で、映画を先日観てきました。ええーっと、結論からいうと、、、「最高!」でした(笑)やっぱりこのアニメ、戦車、というか「AFV」の世界に(ぬるま湯とはいえ)ずっと浸ってきたオッサンにはタマランですね。作り手の人たちの「好き」な気持ちが伝わってくるから、こっちも素直に受け止められる。そういう心地よいキャッチボール感があって、それがとてもいいです。でも、そういうマニアな感覚がなくても楽しめる作品になってるというのが凄いなあと思います。ちゃんとしたエンタテイメント作品としても成立している。だからこそ、広く支持されてるんだろうなあ、と。この辺のバランス感覚はほんと絶妙だと思います。観ていてほんと楽しめてスカッとしました。映画とかアニメって、こうじゃなきゃな、と思います。

海賊好きとしては、サメさんチームの海賊な感じはほんとよかったです。個人的にはムラカミが最高でしたね。家に帰ってきてつい描いてしまいました(笑)こういうキャラ、理由はよくわからんのですけど、なんか好きなんですよね。「エイリアン2」のバスケスがちょっと入ってますよね、多分。

で、ルノーのフラッグ車はまだあまり活躍しなくて残念でした。第2話に期待!ですね。で、作例でチョンボした箇所(ハートマーク周辺のL字フックを作るのを忘れてたのです)が、一瞬ですが、かなり大きなアップのカットで出てまして、劇場で「うゎちゃー!!」となってしまったのでした(笑)。他の改造箇所は全然わかんない感じだったのに、チョンボしたとこだけアップになるのって、どういうことよ、と思ったんですけど、まあ、人生ってそういうものかもしれませんね。ほんとすいません。

というわけで、お知らせでした。以下、今年を振り返ってみます。

まず、3月に発売された「ホビージャパンnext」(ホビージャパン)のロシア特集号に、ムスタ(トランペッター 1/35)とシルカ(モンモデル 1/35)が掲載されました。

さらに、11月に発売された「英国特集」にはチーフテンMk11(タコム 1/35)が掲載されました。

このムックは、ほんと内容が濃くてお薦めですね。次は北欧特集とのことで、楽しみです。

3月発売の月刊ホビージャパン5月号には四式軽戦車ケヌ(ドラゴン 1/35)の作例が掲載されました。

本土決戦を題材にして作らせてもらいました。先にも書きましたが、この作品が今年一番手応えを感じられた作品かなあ、と。

これは自然光で撮った写真です。本土決戦のジオラマは作っているうちに、どんどんのめりこんでしまい、どんどん時間が無くなってしまうので困ってしまいます(笑)。自分の中に、何か取り付かれるような要素があるんだろうなあ、と。ほんと不思議な題材です。

でも、思ってるほどコンスタントに作れてないのが残念ですね。また作りたいなあと思ってます。

4月は、下関で中四国AFVの会が開かれました。いつもの福山と違った新鮮な感じがあって、とても楽しかったです。ちょうどいい写真がなかったので、参加賞のハガキの画像で失礼します(笑)


で、唯一残念だったのが、せんしゃんキットの完成品の最優秀作に贈る「せんしゃんシャンソン賞」の該当作がなかったことです。1作品でもあったら、それが受賞作になったのですが、要するに1個もなかったという(笑)

というわけで、今年のトロフィーは来年以降にキャリーオーバーとなりましたので、キットをお持ちの方はそこんとこよろしくお願いします(笑)

下関大会のレポートはこちらです。よろしければご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/d30c75cbf12fbfdc29cf342a5d97a797


5月には、鹿児島まで二式大艇を見に行ってきました。いやー、感動しました。ほんと。

出不精なもので、1泊2日ながら自分の中ではかなり印象に残る旅となりました。

旅行記はこちらです。ただのオッサンのだらだらした一人旅の記録なので、あらかじめご了承下さい(笑)。
http://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/c9d90d003ffad9ab286e4c07bdf73d95


6月発売の月刊ホビージャパン8月号には、くろがね四起(ファインモールド 1/35)の作例が載りました。

作例で同じものを2つ作るのは初めてでしたけど、新鮮で楽しかったですね。

くろがねはほんと可愛くて素敵な車だなあ、ということがよく伝わってくる、素晴らしいキットでした。そのわりにボロボロにしちゃいましたけど(笑)

で、ファインモールドさんの作例が続きまして、9月発売の月刊ホビージャパン11月号には自衛隊の60式自走無反動砲C型(1/35)が掲載されました。

「第三次大戦が起こり、ソ連が日本に攻めてきていたら」というちょっと剣呑なテーマでやりました。これも、自分なりに手応えのあるものにできたなあ、と思ってます。

これは要するに、日本本土決戦の番外編といった感じですね。舞台が現代に近い(設定は1985年ごろ)ので、より生々しい感じになっちゃいますけど、これはこれでもっと追求したいテーマだなあ、と思いました。

とまあ、振り返ってみたら作例のお仕事が案外多く、個人的な完成品は紫電改(ハセガワ 1/72)だけでした。しかも完成したのは11月で、滑り込み、というかなんというか(笑)

無改造ですが、久しぶりに1/72の飛行機を作り、楽しかったです。塗装も自分なりに頑張れて、とても気に入った作品になりました。とはいえ、作例でも個人作でも、結局は自分の作品だと思ってますので、そういう線引きはあまり意味はないのかもなあ、という気もしてます。なんであれ、拙作を見てくれた人が、もし何がしかの「思い」を抱いてくだすったとしたら、もうそれで十分なんですよね、、。そういう作品をできるだけ作っていきたいなあと思ってます。

で、まあそれはそれとして、紫電改はやっぱカッコいいなあ!と(笑)

というわけで、今年はこんな感じでした。まあ、お分かりいただけるかと思うのですが、私は基本的に考えなしにその場の思いつきでフラフラやってますので(笑)来年はどうなるのか見当もつきません。「これはきちんと作りたいな」とか「あれはちゃんと目処をつけとかないと」とかいう案件はいくつかあるのですが、それらに関しても「うーん、どーしよーかなー」という感じです(コラ)。まあ、適当にそれなりに、当たり障りなく、イイ感じでやれたらいいなあと思ってます(ほんま、適当やな、、)。それでは皆様、よいお年を!





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チーフテンが「Hobby Japan next」に再掲載されました&その他の話題

2017年12月03日 | 模型の話題
先日発売された「Hobby Japan next(ホビージャパンネクスト) 英国特集2017」(ホビージャパンムック)に、拙作のチーフテンMk11(タコム 1/35)が再掲載されました。もともとは月刊ホビージャパン2016年3月号に掲載されたものです。両誌とも、興味のある方はぜひご覧ください。※この写真は私が撮ったものです。誌面には載っていません。

こちらが表紙。オサレです。


私のチーフテンは見開き2ページ。


で、この本はかなり凄いです。目次はこちら。ご覧の通り、212ページのどこをめくってもめくっても、とにかくイギリスの戦車や飛行機、艦船の実物と模型の情報が「これでもか!」というくらい詰まってます。

キットの作例やジオラマ、イギリスの軍事博物館のレポート、タミヤ会長のインタビューなどなど、メチャクチャな情報量に圧倒されて、頭がクラクラします(笑) 自分のが載ってるから褒めてるんじゃなくて(いやほんと)、そういうの抜きでお薦めです。

で、次の話題。ベルグマンは、ちょっとづつディテールをブラッシュアップしております。前と同じじゃん、と言われたらそれまでなんですけど(笑)、これでも作者的には前と違うのであります(多分)。

複製・量産する予定ですので、ディテールアップ、というよりはディテールダウンする方向で進めてます。例えばリアサイトは照門のVノッチを入れても私の技術では多分反映できないので最初からあきらめてます。複製の経験はあんまりないんで偉そうなことは書けないのですが、この辺の力の入れ具合はワンオフのモデリングとちょっと筋が違いますね。ムラムラするのをグッと押さえなきゃいけない、というような(笑)もうちょっと詰めたら完成しそうです。でも、これからが長いんですよねえ、、。頑張ります。



ベルグマンと平行してパッケージに使うイラストも描きはじめました。

この絵は試しに描いてみたもの。うまく描けたらそのまま使おうと思ってたのですが、急いで描いたこともあって、やっぱりだめでした。鍵十字はちょっとアレかなあ、と思って猫ちゃんマークとかにしています。ちょっと前までは、模型の箱でもなんでもバンバン鍵十字を描いてましたけど、今はネットなど世界とのつながり方が比較にならないので、気をつけてつけすぎることはないでしょうね。ルーン文字のイヤリングくらいなら大丈夫かなあ?とか勝手に判断してるんですけどね。

お姉ちゃんがエビをくわえてるのは、某映画のオマージュ(というかなんというか、、)です。わかる人にはわかると思うので、、、。あのエビは意味不明なんですけど、なぜかインパクトがありましたね。

で、先日ベルグマンとイラストを持って、岡山の模型サークル「未完成チーム」さんの展示会に行きました。毎年のことですが展示会はとても見ごたえがあって、勉強になりました。また、いろんな人と会って話をするのもほんと楽しかったです。

会場である方と数年ぶりにお会いすることができました。お互い日本軍が好きということもあって、義烈空挺隊の話題になりました。アームズマガジンの昔の号(1993年4月号)に義烈の記事が載ってたと教えてもらい、後日入手しました。レプリカの紹介記事なんですけど、かなり参考になりました。


以前、義烈空挺隊の装備について書いた際、「謎」としたリュックは英軍のP37だったみたいです。書いた後にネット上でそういう情報を得てたのですが、ソースが分からず判断を保留していました。で、この記事がソースだったのかな?と。これが製作中のフィギュアのリュック。


この号の発売当時は学生で、趣味の雑誌はちょっと買えなかったのでチェックもしておらず、見落としてました(そもそも、模型は高校生の最初のころに止めちゃってて、またやろうとか思ってなかったし、、)。日本軍の装備や小火器については、軍艦や航空機ほどまとまった資料が少なく、ちょこちょこ落穂拾いのように集めるしかありません。雑誌の掲載情報って、なかなか調べることができませんから、こういう風に、ふとした話で情報が得られるというのは実にありがたいことです。改めてお礼申し上げます。

というわけで、フィギュアは最近ちょっと忙しくて製作が止っていたのですが、近いうちに再開したいと思ってます。

以前、義烈空挺隊の装備について考察した回はこちらです。
http://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/85fe47777882ae896d2e136f18120081


で、この号ではブローバックが特集で、モデルガン各社の発火システムが解説されてて、なんかもうたまらんでした(笑)

MGC、マルシン、CMC、コクサイ、ハドソン、マルイなどの各カートリッジを現物と図解で詳しく紹介してまして、これもかなり貴重な資料です。

読んでたら、撃ちたいなあとムラムラ、、(笑)「手持ちのモデルガンではマルシンの92SBがすぐ撃てるなあ、、、キャップ火薬も1箱だけあるし、、」と思ったのですが撃った後のクリーニングがメンドクサイのでやめときます(笑) ベレッタは92Fは興味ないんですけど、92SBは好きですね。なんでかよくわかりませんけど。

引っ張り出してきて、眺めてたらつい目の細かいスポンジヤスリで磨いてしまいました。かなりピカピカになって満足。うーん、ほんときちんと仕上げたいです。



ベレッタの92シリーズは、ワルサーP38の「コピー」とはいえないまでも、かなり影響を受けてますね。P38の発展形といってもいいくらいです。で、ゴチャゴチャと機械的に機能を盛り込んでるのは、新世代のグロックとかと比べると、ほんと「前世代の、最後の拳銃らしい拳銃」ですね。そういう「デジタル化直前のアナログな感じ」がとてもいいです。なんとなくブレードランナーのブラスター的な迫力もあるような気もします。見た目以上に威力がありそうな(笑) うーん、ほんと発火させたい、、、。でもメンドクサイ、、。うう、、(勝手にせいや)。

で、岡山に行ったのは、別の目的もありました。「万歩書店」というメッチャ凄い古書店があると以前から聞いていて、一回行ってみたかったのです。いやー、参りました。入った瞬間「あ、こりゃ1時間とか2時間じゃだめだ。来るなら半日以上かけるつもりで来なきゃあかんな」と、じっくり見るのをあきらめてしまいました(笑)なんせ、店内に地図があって、本棚の間の通りに道路みたいに番号(しかも2桁)が振られてるんですよ、、。

でも頑張ってうろうろして、予算内で買えそうな本を買いました。海野十三の「浮かぶ飛行島」の初版復刻版(昭和14年のを45年に復刻)と、「天空の城ラピュタ ガイドブック」(徳間書店)。

私的にはグッとこらえた上でのまあまあな戦果です。ガイドブックは、映画公開時書店で立ち読みして大塚康夫氏による「宮崎駿という人物はこうだ!」という漫画(傑作です。当時のMG誌の編集後記に吉祥寺怪人氏がこの件のことを書いてます。漫画に出てくる編集者が市村氏だとか)が凄く面白かったという記憶があって、ずっと欲しかったのです。

で、買ってみたら大半はアニメージュ掲載の対談の再録でした。でも、大半が「出発点」などに収録されていないもので、これはもう大枚はたいて買ってよかったとしか言いようがないですね(1000円だったけど)。対談の相手もスゲーです。カットイラストはふくやまけいこさん。豪華すぎ。

巻頭のあさりよしとお氏の漫画も素晴らしいです。で、あさり氏がこのとき23歳だったということにびっくり(当たり前なんすけどね(笑)。こんな私も当時は小学生でした)。

「浮かぶ飛行島」は装丁とイラストがほんと素晴らしくて、たまらんです。

戦前の本は装丁が凝ってて「きちんといつまでも手元に置いておきたい。ブッ●フになんか売っちゃダメだ!」(笑)と思わせるような、いかにも「本!」といった感じがしますね。こちらも読むのが楽しみです。来年以降は、きちんと時間をとって、3万円くらい握りしめてこの店を襲撃してみたいと思います。いやー、実によかった、、。古本屋はほんといいですねえ、、。

で、最後の話題。先日完成した紫電改に続き、また72の飛行機キットを作りたいなあ、と思って、製作途中で止っていたアオシマのカーチスP36を再開することにしました。先日からちょっとづつ進めています。

キットをできるだけ尊重したいと思ってはいるのですが、機首回りは段差が多くて、残念ながらパテだらけ(笑)

パテで消えてしまう、キットの凸モールドやリベットをどれだけそれっぽく再生できるかがこのミッションのキモかなあ、と。

P36はほんとカッコいいですね。なんだかんだで日陰の機体(あのフィンランド空軍内ですらも日陰なので、なにをか言わんや、、)で可哀相ですね。だけど、私は陰ながら応援しています。P36、ガンバ!

アオシマのカーチスは、久しぶりに箱を開けたらなぜかプロペラがバラバラに切り離されていて(何をしようとしたんだ、過去の自分?)、仕方なく再生しようとしたら一枚がどっかにいってしまい、モチベーションがダダ下がり。他のキットから似たようなのをチョッパってこようかな?と思ったんですけど、それをやってしまうと負の連鎖(笑)が永久に続いてしまうので、ここでグッとこらえなければ、とプラ板で作り直しました。もー! 


ピッチの向きが分からなくなったので、モノグラムのキットを引っ張り出してみたのですが、改めて見てもほんとよくできててビックリ。

モノグラムはモノグラムでまたキッチリ作りたいですね。時期的にはアオシマが先のようですが(多分)、フォルムはとてもよく似ていて、アオシマ、頑張ったんだなあ、と。確かこれ、昭和30年代のキットなんですよね。

で、プロペラをチョッパってくるかどうか悩んだときに思い浮かんだのが「駅の自転車置き場に置いておいた自分の自転車のサドルがなくなってる件」(笑) 日本中の自転車のサドルが一個だけ足りないのかも、と思って一人で笑ってたことを思い出しました。「プロジェクトA」のあのシーンもよかったなあ、、。

というわけで、いろいろ話題を盛りすぎて、よくわからなくなってきました(笑) まあ、今はこういう感じでやってます、ということで、、、。「ホビージャパンネクスト」、ほんとお薦めですよー。



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60式自走無反動砲の作例が掲載されました。

2017年09月25日 | 模型の話題
本日発売の月刊ホビージャパン2017年11月号に、作例が掲載されました。ファインモールド「1/35 60式自走106ミリ無反動砲C型」です。興味のある方はぜひご覧ください。

見ての通り、架空の設定のミニジオラマです。「ソ連軍が昭和60年ごろ、日本に侵攻していたら、、」というシナリオ。

ちょっと剣呑な題材ではありますが、昭和期の自衛隊の実戦ジオラマは、太平洋戦争時の日本本土決戦と並んで継続してやってみたい題材のひとつなんですよね。なんといっても、敵国のソビエトが崩壊して今は存在していない、というのが気楽でいいです(笑) 60式はその題材の主役としてぴったりでしたので、ありがたくそうさせてもらいました。この車両は、戦車とも装甲車とも違う、なんか独特な感じが新鮮です。キットはとてもいい出来でお勧めです。詳しくは記事をご覧ください。

こちらは2016年に発売された「ミリタリーミニチュア ジオラマ 陸自戦車をつくる!」(イカロス出版)に掲載されたもの。これは1950年代が舞台です。これまた興味のある方はぜひご覧ください。まあ、こんな感じで機会があれば作っていきたいなあと思ってます。

ホビージャパンの記事にもちょっと書きましたが、ソビエトが存在していたころは「東西陣営による第三次大戦」というのは結構リアリティのある話でした。私の子供時代は、ソビエトの最末期の時期にあたるのですが、それでもまだまだそういう話は「ひょっとすると」という緊張感を伴っていました。そのころの何かモヤモヤした感じ、というのが「作りたい」という動機のひとつといえばひとつです。もちろん、それだけじゃないですけどね。あとは、えーと、、、なんというか、、言葉で説明するのは難しいですね(笑)※60式の写真ともども、これらの写真は私の撮ったものです。それぞれの誌面には掲載されていません。

ホビージャパンの表紙はこちら。


誌面は見開き2ページです。ベースとか小道具の製作途中写真や解説も細かく入れてくれてるのが嬉しいです。

あと、スケールモデルのコーナー「縮尺模型特区」の扉にしてもらってます。

これまた嬉しい、、。AKMにわざわざ付け足した、誰も気付かないであろうチャージングハンドルがキッチリ写ってるのがありがたいです(そこか)。

また、スケールモデルのページとは別に、結構なページ(約30ページ)を割いて「ダンケルク」が特集されてます。公開中の映画と史実の解説、参加した兵器を作例(飛行機が9割)で実機込みで紹介されていて、かなり読み応えがあります。

嘉瀬翔氏のジオラマは、ほんと凄いです。久しぶりにびっくらこきました。「ジオラマって、こういうんじゃないとなあ、、」と唸ってしまう素晴らしい作品です。ジオラマ系AFVモデラーなら、これは必見じゃないかと。

そういえば私も以前、ダンケルクの情景を作りました(便乗)。主役はパナール装甲車。こっちはフランス映画の「ダンケルク」が元ネタです。
これもホビージャパン誌の作例(2015年11月号)です。仏版「ダンケルク」は、なんだかんだいってとても好きな映画なんですけど、手放しに人にはお勧めできない(途中で寝ちゃうか寝ちゃわないかでいうと、寝ちゃう方の映画)んだけど、けなす人がいると「いや、そんなに悪くないよ」とつい味方をしてしまう、不思議かつ味わい深い映画です。興味のある方はぜひご覧になってみてください。でも、責任はとれません(ここまで書いて、誰が観るか!)

で、ダンケルクってスターリングラードとかノルマンディに比べると、映画でもジオラマでも題材としてはかなり地味(というと語弊があるかもですが、、)なのですが、ずっとなんとなく気になってます。そういう方は多いんじゃないかなあ、と。「緒戦の連合軍の敗退の象徴」とか「包囲戦の切なさ」とかいろいろ気になる要素は思いつくのですが、それはそれとして、なんとなくですが、「ダンケルク」という語感によるところも大きいのかなあという気もします。例えばこれが「カレー」だとピンときませんものね、、。「ダンケルク」って「なんかありそうだな」と思わされちゃいます(笑)

ちょっと話がずれちゃいましたが、誌面、よろしければご覧ください。

今は、ちょこちょこですがハセガワの1/72の紫電改を作ってます。もうちょっとで完成しそうです。その時はまたお披露目させてもらいます。



紫電改は、ほんとカッコいいですねー。改造修正一切なしのどストレートでやってます。それでOK!と思わせてくれる、とてもいいキットです。

というわけでまた。

「陸自戦車をつくる!」の掲載時のお知らせはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/29255f22668492d3e433eed2bedd65b6

パナール装甲車の作品紹介はこちらです。
http://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/74dbc5b564321587d99edb7cb1a891a4

掲載時のお知らせがこちら。映画のどこがいいのか、自分なりに頑張って解説してます。でも責任はもてません(もうええて)
http://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/b0c0a5abeb59896fb407a5cc61d08715

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九六式三号艦戦についての考察(というと偉そうですが、まあそんな感じのこと)

2017年08月26日 | 模型の話題
九六式三号艦戦について、いろいろ新しく思うところがありましたので、その辺を書いてみたいと思います。簡単に説明しますと、三号艦戦は九六式二号一型艦戦の空冷エンジンを、フランスのイスパノスイザ12Xersという液冷エンジンに換装した試作機です。液冷エンジン搭載の戦闘機の試験的な目的で2機が作られたといわれています。しかし、それほどの結果を得ることができず、2機は空冷エンジンに再換装され、前線に配備されました。三号の原図や写真は現在残っていない(どこかに死蔵・秘蔵されている可能性はあります)ため、その正確な姿は現在もよくわかっていません。でも、私はこの機体がとても好きで、ずっと気になってました。以前、1/48で製作しています。上の写真がそれです。

これは最近発売された、チェコの「AVI MODELS」の1/72のキットです。三号艦戦のインジェクションキットとしては世界初ですね。4000円弱とちょっと高いのですが、三号艦戦ファンとしては買わざるを得ませんでした(笑)

中身はこんな感じ。恐らく、簡易インジェクションと思うのですが、とてもキッチリと作られてて、メーカーの誠意のようなものが感じられます。位置合わせのダボがなかったり、キャノピーはバキュームのを切り出すなど、それなりに技量は必要なのですが、ある程度の経験のある方なら問題なく作れると思います。
三号艦戦ファン(世界中に何人いるのか、、)は「買い」ですね。はっきり言って。

箱絵の裏には、想像上のマーキングがあれこれ描かれてて、テンションが上がります。いやー、わかってらっしゃる、という感じ。防眩塗装と迷彩柄がいいですね!

気になる機首はこんな感じ。塗装図自体が「世界の傑作機 27 96式艦上戦闘機」(文林堂)掲載の図面そのままっぽいので、キットもそのままかと。
「世傑」の図面は本当に素敵で、10代のころ初めて見たときに「こ、こんな綺麗な機体があったのか!」と驚愕しました。前述のとおり、その後ずっと気になってまして、1/48で自作しました。その際、あれこれ考察してみたのですが、イスパノスイザエンジンを搭載すると、恐らくこの機首そのままの形状では残念ながらエンジンが納まらないんですね。多分、エンジンのアゴとシリンダーヘッドが、もっと出っ張ってくるんじゃないかなあと。

同じエンジンを積んだキットの胴体パーツを並べてみました。(上から)ドボワチン510(エレール)と、三号、キ12(安芸製作所)です。
こうやってみると、三号がかなり先細りになっているのがわかるかと思います。

安芸製作所のキットはほんと凄くて、レジンキットの最高峰ともいえる完成度です。エンジンも入っていて、これまたものすごい出来です。三号のキットにあてがってみると、機首はまあもうちょっとアゴを出したらいけるかな?という印象。でも、シリンダーヘッドはもっと出っ張ったツノ状にしないと収まらないでしょうね。

これが以前製作した三号艦戦です。ベースはファインモールドの二号一型艦戦です。機首のみ自作してます。
いろいろと幸運が重なって、数年前、月刊ホビージャパンで紹介してもらうことができました。先に書いたとおり、そもそもは「世傑」の側面図がすばらしく、これを立体化してみたい!という思いが最初でした。しかし、立体化にあたっていろいろ考えてみるとあれこれ「?」という箇所が出てきたわけです。

主な疑問点はこの2つです。

1・イスパノスイザエンジンの側面形と、「世傑」図面の側面形が合わない

2・腹部にラジエターを据えると、落下増漕が装着できない

「1」については、先に書いたとおりです。アゴとシリンダーヘッドが収まらないように思います。なので、自分なりに「これくらいなら収まるかなあ?」というラインを想定し、かつ大好きな「世傑」図面の印象を出来るだけ尊重したようなものを目指してみました。

<2019年8月25日追記>
後日、調査の結果、以上のエントリーに書いた機首の形状については「世傑」図面が正しいらしい、という結論に達しています。お詫びの上訂正します。詳しくはこちらをご覧下さい。
<追記終わり>

「2」については、増漕が装着できないのは艦戦としては致命的です。じゃあ、陸軍の一式戦や三式戦のように翼下に増漕を装着するように変更すればいいのかというと、これも難しいんじゃないかと。最初から腹部に増漕を装着する前提で設計していたものを変更するのは大変なはずです。燃料パイプの配管や投下装置など全て新規設計になってしまいますから。ただ、九六艦戦は二号二型から翼下に爆弾(30キロ×2)を搭載するようになりましたから、強度的な問題はなんとかなったのかな?とは思います。しかし、オリジナルの増漕は180リットルもありますので、スペックを維持すると仮定して、翼下に90リットルずつの増漕を下げても大丈夫なのかなあ、とも。

さらに、試作機2機は、エンジンを元の空冷式に戻して戦列に復帰しています。

これもよくわからない点です。腹部にラジエターがあったとすれば、ラジエター周りを下ろしたとしても、腹部自体の外板やら何やらを元に戻さなければならなくなります。換装・復元は大改造の部類に入るんじゃないかと。配管も同様です。ただ、「世傑」では二号一型に戻されたのではなく「二号二型仕様に直され」(P19)とあります。一型と二型は胴体の太さなどが違うのでこれまた「?」です。「仕様」というのは無線機の変更とか爆弾架の装着とか、細かいところを差すのかな?と思わなくもないのですが、これまたよくわかりません。

というわけで、とにかく「?」マークばかりの機体で、頭をかしげかしげしながらの製作になりました。実際に作ってみないとわからないことが多いのが模型の世界ですが、考えれば考えるほど「?」が増えていって、しかもどれも解決しないのにはほんと困りました(笑)

まあでも、実際に立体化してみると本当に格好良くて、自分なりに満足のいく仕上がりになったかな、と。なんだかんだいっても結局はよくわからないことだらけですので、出来るだけカッコよく作ることを心がけました。

九六艦戦は非常に洗練されたデザインだと思います。側面形の尾翼から機首にかけての流れるようなラインは本当に素晴らしいです。しかし、残念ながら直径の大きい空冷エンジンが機首でその美しいラインを阻害しているようにも見えます。逆に、液冷エンジンを装着した場合、そのラインが機首まで「シュッ」と通り、本当に美しくなるように感じます。
立体にすることでそれを改めて実感することができました。「ひょっとすると、堀越氏は九六式に液冷エンジンを搭載したいと思ってたんじゃないかなあ、、」とも。

作例では、試作型と実戦型の2種類を作りました。こちらが実戦型。
主翼下に、7・7ミリ機銃のガンポッドを追加した、という設定です。ラジエターの問題がなかったとしても、武装が機首の20ミリモーターカノンだけ、というのにも疑問があったからです。戦闘機の武装として、口径・威力に関わらず、機銃1丁だけ、というのはあまりにも非現実的ではないかなあと。もしそれが故障してしまえば、戦闘機としての能力がゼロになってしまうわけですから。最低でも機銃は2丁ないとダメだろうな、と。当時の機銃の信頼性を考えるとなおさらです。ノモンハン戦で、日本軍戦闘機のパイロットはトンカチを必ず携帯していたとか。機銃の調子が悪かったら、それでガンガン機銃をたたいて直してたと。モデグラの「大西学園」で、学長がそういう風に書かれてました。昔のテレビじゃあるまいし、と思いますが(笑)、案外そんなものだったんだろうなあ、と。

ただ、三号は液冷エンジン搭載戦闘機のテスト的な意味合いがあって作られたとのことですので、実戦での使用で想定されるような問題はそれほど加味されなかったという可能性もあります。これは増漕、武装ともどもに言えることです。まあ、テストだけのつもりだったなら、以上の私の疑問点はタダのヤカラ、ということになります(笑)

とはいえ、テストとはいえ実戦を全く想定することがなかった、というのもあくまでも仮定の話でありまして、結局は想像に想像を積み重ねるような、あやふやでぼんやりとした「結論」しかでないのでした。というわけで、完成はしたもののあれこれ疑問点は残ったままでした。

その後、中四国AFVの会に訪れたF社のS社長に、この三号艦戦を見ていただく機会があり、当然三号艦戦の話になりました。

その際「ほんとはこれ、ラジエターは機首にあったんじゃないかなあ」とS社長。

そのときは「ふーん」という感じで聞いていたのですが、後であれこれ考えてたら「ほんとにそうだったんじゃないか」という気がしてきました。機銃を除く、前述の疑問点が全て解決されるんですね。

三号艦戦が機首にラジエターのある「アゴつき」だったとすれば、増漕の件と、腹部の改造箇所の件はまったく問題がなくなります。通常型に戻す際も、機首を挿げ替えるだけです。ラジエターも機首につけてしまうと、重心がさらに前にいってしまうのですが、これはバラストを重くすれば解決するはずです。そもそも、液冷エンジンにした段階で、バラストを積んでいたんだろうな、と。ひょっとすると、性能がいまいちだったのはこのバラストのせいもあったのかもしれません。

また、同時期の他の液冷エンジン搭載の制式機は全てアゴつきです(九三重爆、九五戦、九八軽爆など)。後の彗星もアゴ付きです。よくよく考えると腹部にラジエターが付いているのは三式戦くらいなんですよね。設計者(堀越氏かどうかは不明ですが、流れ的に多分そうでしょう)が、発想の起点として「アゴつき」からスタートしても全くおかしくはありません。この点を考えても、「アゴつき」は十分にありうることです。元のドボアチンも、位置は少し後ろですが、アゴといえばアゴに(腹部ともいえなくはない微妙な位置です)ありますしね、、。

三号艦戦の図面は、これまで「世傑」のほかに「日本航空機総集・三菱篇」(出版共同社)や「軍用機メカシリーズ 16 九六艦戦・零観」(光人社)などに掲載されています。「日本ー」の図面はみたことがないのですが、どうも出版時期が一番古く(1960年ごろ)、これが「おおもと」となっているようです。これらの図面では腹部ラジエターとなっているのは、もちろんなにか根拠があるのだろうとは思います。しかし、「日本ー」の図面もどうも実機の原図が元になったわけではないようです(断定はできません。風評での判断です)。なので原図や写真が発見されていない今、ラジエターの位置について断定することはできない、ともいえます。※「日本ー」は現在入手手配中ですので、何かあれば追記したいと思います。

というわけで、これらの書籍の図面は図面として、「アゴつき」タイプも妄想しても面白いかなあ、と思うようになりました。模型はいきなりは無理ですので(笑)、とりあえず絵にしてみました。こんな感じかなあ、と。
同じエンジンを搭載したキ12は、機首前面を被うようにラジエターが付いています。これはこれでアグレッシブな感じがしてとてもカッコいいのですが、エレガントではないです(笑) 三号艦戦はエレガントであって欲しいので、流線型を損なわないよう、出来るだけアゴが小さくなるように考えて描いてみました。ラジエターの空気取り入れ口の面積や全体の容積が、エンジンの出力に対してどれくらい必要なのかは見当も付かないど素人ですので、ほんとこの絵は想像図としてみていただければと思います。

でも、描いてみたら案外シュッとしてて「いいじゃん」と思いました。模型でも絵でも、とりあえず形にしてみるって、大事ですね、ほんと。

で、前述のとおり三号艦戦はテストではいまいちな結果だったそうです。でも、逆に「液冷エンジン、案外いけるじゃん」となって、三号艦戦が発展していたらどうなっていたか、と考えて描いてみたのがこれです。九八式艦上戦闘機です。エンジンはイスパノスイザを発展させた馬力向上型、という設定。
逆ガル翼、密閉風防、引き込み脚、武装は機首の20ミリと、主翼に7・7ミリ機銃を2丁、といった感じでしょうか。まあ、こうやってのびのび妄想するのは楽しいですね(笑)九八艦戦は零戦の8・5掛けくらいの高性能ということにして、九七・九八・九九トリオで、1940年に真珠湾を攻めてたら、、とか(笑)
ラバウル・ガダルカナルでもこんな感じで大活躍!!(平和だなあ、、) この絵もちゃんとカラーで塗りたいですね。

でもまあ九八艦戦はとりあえずおいといて(笑)、アゴつきの三号艦戦は作ってみたいなあと思ってます。幸い、以前製作したときの機首パーツが一組残ってました。右が原型で、左が複製パーツ。複製パーツを原型にして、アゴ付きを作ってみたいと思ってます。
まあでもいつ出来ることやら、という状況なのですが、生温かく(笑)見守っていただければと思います。

こうやって中を空洞にして、左右張り合わせられるようにしてます。軽くするのと、モーターを入れるためですね。

ファインモールドの二号艦戦のキットは、ペラとエンジンがホワイトメタル製です。ホワイトメタルのペラをモーターで回すと、ほんと迫力です。飛んじゃうんじゃないか、というくらいの勢いでブンブン回ります(大げさ)。
これでもか、というくらいピカピカに磨いたので、光りが当たるとほんと素敵です。うーん、カッチョいい、、、。

でも、イスパノスイザエンジンは、実は回転方向が逆なんですね。なのでペラの形状は反転した形状でないとおかしいんです。でも、メタルのペラを回したかったので「こんなんだれも気付かんだろう」と知らんふりしてました(笑) でも、S社長に一発で見抜かれ「逆ですよー」と指摘されました。さ、さすが、、。

というわけで、キットが出たり、新たな視点が加わったりと、「三号艦戦熱」が再発しています。今後何らかの形で進めていけたらいいなあ、と思ってます。示唆をあたえてくださったS社長には、この場をお借りしてお礼申し上げます。

参考までに、三号艦戦製作時の記事がこちらです。考察については重複する箇所もあるのですが、よろしければご覧になってみてください。

(番外※ホビージャパン誌掲載時のお知らせ。)http://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/a7a9169bd92c907155c289d4d561da2d

この2作品は、ブログでの完成披露をしてないので、製作法など模型的視点を添えて、また機会があればきちんと紹介したいと思ってます。

それでは。

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