森男の活動報告綴

身辺雑記です。ご意見ご感想はmorinomorio1945(アットマーク)gmail.comまで。

「義烈空挺隊員」 1/12 フルスクラッチ (その3)

2016年06月18日 | AFVの模型
というわけで、なんとかじわじわ進めていますが、各部の仕上げに入ってから進捗状況は遅くなってます。といいますのも、スクラッチフィギュアはスケールを問わず、大体形になってからが長いんです。でもまあ、こういうのって人によって違うんでしょうけど、、。私の場合は、細部の仕上げやディテールの詰めに時間がかかります。これからが本番、という感じです。

なんだかんだありまして、今年の2月くらいから製作がとまってました。5月末ごろからやっと再開。とりあえず、軍跨の仕上げから始めました。

中四国AFVの会で、この道のオーソリティの方に製作中のフィギュアを見ていただいて、アドバイスをいただきました。曰く「軍跨がぴったりしてるね。日本軍の軍跨はもっとダボッとしてるよ」とのこと。聞けば、日本軍の軍跨はひざが突っ張ったりしてすれたり破れたりを防ぐためにゆったり目にできてるそうです。なるほど。そのつもりで写真を見ると、確かにそうです。ただ野暮ったいだけじゃなかったんですねえ。なんでも聞いてみないとわからないものです(ほんと、ありがとうございました)。

製作についてはコツも秘訣もなくて、自分なりに納得するまでとにかくパテを盛って、削って、また盛っての繰り返しです。「どこまで続くぬかるみぞ」という感じですが、コツがあるとしたら「めげずにとにかく頑張る」というのがコツかもしれません(笑) とはいえ、いつまでもやってらんないので(笑)大体目処がついたら適当なラッカー塗料を塗って表面をちょっとづつ仕上げていきます。
写真をあれこれ見て皺を再現しようとしましたが、体勢によって皺の感じがころころ変わりますので、それっぽい風にするのに苦労しました。ほんと皺は難しいですね。

次に、足元から仕上げていきます。軍靴の靴紐とハトメを板鉛で再現しました。こういう、誰にでもなじみのあるものは、適当にやっちゃうとすぐ変だとバレちゃいますので、できるだけ頑張ります。

隊員の多くは、軽機用の弾薬嚢を身につけてますので、装備に追加することにしました。例によってエポパテで製作。バックルも最初エポパテで作ったのですが、どうもなにか実感に乏しいので、真鍮線と板鉛で作り直しました。こっちのほうが、キラッとしていいアクセントになるような気がします。

むき出しの百式機関短銃の弾倉もできるだけ再現していきます。弾倉底板のスプリング止めの穴も開けます。底板を止める、弾倉下部左右のプレスの出っ張りもきちんとモールドにします。

ガンマニアの端くれとしては、できるだけこだわりたいところです(笑)

手も仕上げに入ります。手は作ってるとなんかドキドキします。顔も作ってて不思議な気分になりますが、それによく似た気分です。それぞれ一番人間らしい部位だからでしょうか。「ひとがた」を作るという行為には、なにかこう人を特別な気分にさせるものがあるのかな?という気がします。顔もそうですが、手もちょっとした違いでも違和感が出てきますので、大変です。なんでかな?とよくよく考えると、手は、多分一生の中で一番よく見る自分の身体の部位なので当然なのかもなあと。手ってほんと不思議です。

九四式拳銃嚢も、結局これまで作っていたものの表面を削ってしまい、ディテールをやりなおしました。なんといいますか、全体的に進んでいるような後退しているような、もやもやした感じです。早く塗装してみたいのですが、ここが頑張りどころかなあ、という気もします。まあ、急ぐ旅でもありませんので、あせらずじっくり取り組みたいと思ってます。

それでは。


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「Sweet Home」試し撮り

2016年06月04日 | AFVの模型
先月の静岡HSにて展示しました拙作「Sweet Home」を自然光にて撮影した写真をUPします。静岡前に、ちょっと手直しをしていたところ、窓からの光がとてもよかったので撮影しました。車両を取り外して少し塗装に手を加えていたので、完全品の作品の写真ではなく「試し撮り」ということで。このジオラマの完成形は月刊アーマーモデリング2015年4月号に掲載されています。


建具から伸びる影が、なんかリアルですね。プロでなければ、照明だけでこういう光はなかなか作れないと思います。自然光は、ほんといいですね。


車両がないので、普段見れないところが見えます。


廊下の真ん中にあるのは、東北の民芸品(安産祈願用らしい)の犬の人形です。なぜか100均で売ってたので買ったものをモデルにエポパテで作りました。現物も犬じゃなくて猫に見えます。かわいいので部屋に飾ってます。これとちょっと違う形のはつげ義春の「ほんやら堂のべんさん」に印象的に描かれてますね(べんさん初登場のコマ)。それへのオマージュもあったりなかったり(笑)


廊下は、薄い杉板を細切りしたものです。ペーパーで1000番くらいまで磨いて、メンソレータムでつやを出してます。写真ではわかりにくいのですが、ちょっとつやっとしてるのでアクセントになってくれてます。


日差しは、本物の日差しなので、本物に見えます(当たり前)




机の上にあるのは、右から双眼鏡のケース、九九式手榴弾(のつもり)、Kレーションです。この写真だとわかりにくいですけど。この机も、パソコンを置く机として使ってるやつです。古道具屋で安く買いました。たんすも今使ってる祖母の遺品。柱時計も昔の実家から頂戴してきたものを作りました。身近にあるものを作るのは楽しいですね。

車両は、試製四式自走砲「ホル」です。ファインモールドの九五式を改造。油彩でウェザリングを少し加えました。掲載時は、まだ油彩をやってなかったんです。


この車両はほんと興味深い車両なのですが、資料がほとんどなくて製作には苦労しました。誌面にも書きましたが、大阪のT氏から資料の提供と多くのアドバイスを受け、なんとか完成させることができました。旧軍の中でもかなり好きな車両なので、出来るだけ頑張れてよかったです。自分でもあれこれと考察しながら製作しまして、いろいろ興味深い発見もありました。その辺についてはまたそのうちブログを書きたいと思ってます。とりあえず、一つだけ。

ホルの側面形は、天井が前方に向かって傾斜しており、山形になっています。なんでかな?と思ってたのですが、立体にしてみて疑問が解けました。これ、稜線射撃時の正面投影面積を減らすためなんですね。写真でみるとよくわかります。最高部の高さで天井が地面と平行だと、露出部がかなり増えます。

もしそうだとすれば、最初から運用法を考えた上で設計されたということになります。まあ、当たり前なんでしょうけど、、。なので、ジオラマでもこの状態で待ち伏せしているようにしています。

天井の後部が開放されているのも、ひょっとすると排莢された薬莢がそのまま外に出て行くようにするためなのかなあ、とも。これだけの距離を飛び出すものかどうかはわかりませんけど。一式砲でも、機関部の上に薬莢が転がっている写真がありましたので、ふとそう思いました。SU76も後ろのドア内側に、薬莢が当たったとき用(多分)のクッションがついてますので、口径は違えど薬莢ってこれくらいの距離は飛ぶのかなあ、と。

などなど、いろいろありますのでそのうち書きたいと思ってます。

それでは。

アーマーモデリング掲載時のお知らせはこちらです。興味のある方はぜひ誌面を御覧になってみてください。
http://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/0a2c497d62f7526393c4bee1bfb09f3a








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