森男の活動報告綴

身辺雑記です。ご意見ご感想はmorinomorio1945(アットマーク)gmail.comまで。

チーフテンの作例がホビージャパンに掲載されました

2016年01月30日 | 模型の話題
1月25日に発売された月刊ホビージャパン2016年3月号に、模型のお仕事が掲載されました。タコムのチーフテンMk11(1/35)です。※この写真は私が撮影したものです。誌面には載っていません。

タコムは先日チーフテンMk5,10,11の3タイプを一気に発売し、誌面ではそれを受けてミニ特集で3キットを紹介しています。こちらが表紙。


私のMk11を含め、全部で14ページもあります。実車解説、各キットの内容説明と私と2氏による作例という構成。実車解説はとてもわかりやすく(チーフテンはやたら形式が多く、かなりややこしいので助かります、、)、キットの内容説明は、購入を考えている方にはとても参考になるのではないでしょうか。


記事にも書きましたが、現用戦車の単品作品ということで汚しは控えめにしようかな、と思っていました。しかし、とても強そうでカッコいい戦車なので、「汚したほうが似合いそうだなあ、、」といつも通りの結果に(笑)
チーフテンというと、私にとっては往年のタミヤのMk5のイメージが強いので、増加装甲をまとったMk11は、大げさですがまるで違う戦車のように見えますね。私は普段、第二次大戦以前の車両を作ってますので、現用戦車を製作するのはいろいろと新鮮でとてもやりがいがありました。で、最初に仮組みしたとき、増加装甲と長い砲身、シュッとした車体の組み合わせを見て、「な、なんてカッコいいんだ!」と思わずため息が出てしまいました(笑)戦車や飛行機でもなんでも、立体で見ないとその魅力がわからないことも多いので、お仕事とはいえ、普段と毛色の違うものを作るのって大事だなあと改めて思った次第です。

あと、これはたまたま、なのですが、後の2作品を担当した金山・長田両氏は個人的な知り合いでして、こういう形で誌面に載ることができて嬉しかったです。読者の方々には関係のないことではありますが、そういう意味でもいい記念になりました。

というわけで、興味のある方はぜひ誌面を御覧になっていただければと思います。

個人的な模型としては、先日上げたフィギュアの製作を進めています。今は装備品を製作中です。

これを見れば、どういう作品にしようとしているのかは、わかる方にはわかるかと、、、。また近いうちに製作過程を紹介させてもらおうと思います。

モデルガンの方は、懲りずにまた磨き始めてしまいました。ほんと、一つ終わったら「こんなめんどくさいこと二度とするか!」といつもいつも思うんですけど、やっぱりつい手を出してしまうという、、、。

CAWのS&W No.3 スコフィールドです。シリンダーまで粗磨きが終わったところです。リボルバーはシリンダーがほんとめんどくさいですね。こちらもまだまだ先が長いです、、。でも、とてもよく出来ているモデルガンなので、できるだけきっちり仕上げたいと思ってます。

というわけでまた。





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日本兵フィギュア(仮題) 1/12 フルスクラッチ (その1)

2016年01月16日 | AFVの模型
先日紹介した一〇〇式機関短銃を持たせるフィギュアの製作が、なんとかじわじわ進んでいます。フィギュアを作るときの工具は、デザインナイフと金属製の針(なんていうのかな、これ)と、楊枝、ペーパー、スポンジやすりです。楊枝はほんと重宝してます。

フィギュアを作るときはまず、2ミリのアルミの針金で芯を作ります。その上に麻紐を巻いて、瞬間接着剤でコチコチに固め、ある程度ポーズを決めてからタミヤの速硬化型のエポパテを盛り付けていきます。麻紐を巻くのは、単にエポパテの節約のためです。これが芯にエポパテを盛り付け始めたところ。

こうやって見ると「お前、大丈夫か?」っていうくらいひどいですね(笑) 芯をアルミにしているのは、後でグネグネ曲げて修正しやすいからです。また、さらに体のバランスを根本から修正したいときも、アルミなら切ったり削ったり出来るので安心です。今回もアルミの芯まではいかずとも、麻紐が露出するくらいまでは修正しています。最初からピシッと決められるなら、こういうことはしなくてもいいんでしょうけど、私は全然未熟者なので、仕方ないなあと。

大体のポーズが決まったら、足元からディテールを付けていきます。まずは編上靴を作り、おおまかな形が出来たところで、最初の難関の脚絆(ゲートル)に手をつけます。

まずふくらはぎの形を出し、その上にパテを薄めに盛り付けます。

パテがある程度硬化し始めるころから、ディテールを付けていきます。エポパテは、硬化時間によって作業のやりやすさが変わってきますので、自分がしっくりくる時間をつかんでおくとやりやすいですね。私は大体、練ってから2-3時間くらいがちょうどいいような。

資料を見ると、脚絆の巻き数は大体こんなもののようです。印象だと、もっと巻いているような気もしましたが、そうでもないみたいです。

脚絆は日本兵のシンボルみたいなものですので、出来るだけ頑張りました。巻き方は通称「竹の子巻き(営内巻き)」と「戦闘巻き」の2種類があったようです。「戦闘巻き」は緩みにくくするために脚絆の端についている紐を脛の前でクロスさせる巻き方です。

戦闘中だから必ず戦闘巻きだというわけでもないようです。最前線の写真でも、兵士によってまちまちです。好みの問題もあったのかもしれません。

というわけで、苦労しましたがなんとか形になってくれました。

しかし、足を切って左右別々に作ったために、巻いた感じが左右でアンバランスになってしまい、この後で修正しました。編上靴の紐は、糸ハンダで表現しましたが、ちょっと太いですね。後で、リード線などに置き換えようかなと思ってます。スクラッチは、いつもそうなのですが「できた!」と思っても、「やっぱやり直し!」の繰り返しですね、、。

後ろから見たところ。最後にふくらはぎの上部で、脚絆の紐を巻いて縛って終わりますので、結び目をそれらしくします。


次に、太ももから上の胴体に入ります。九八式軍衣跨はしわとか着膨れの感じが独特で、写真とにらめっこしながら作ってますが、それっぽくするのが難しいです。

何と言いますか、欧米の軍服に比べるとちょっとボテッとしているというか、野暮ったいというか、、。裁断の違いなんですかね。欧米のは、体のラインがもっとはっきり出ていてシュッとしているような気がします。こういうのは、一般社会のファッションの洗練度を反映してるんでしょうね。日本軍のはあえて言うと、ソビエト軍の軍服に近いような。まあ、結局はそれぞれ「●ナカもん」ってことなのでしょう(笑) 今回は夏服なのであまりそうでもないのですが、冬服だとお腹が「ポコッ」としてることが割とあります。やせてる兵士でも「ポコッ」としてます。装具のベルト類の締め付けの具合のせいにも見えますし、着膨れのようにも見えます。そういえば、ファインモールドの四一式山砲のフィギュアは、この「ポコッ」がきっちり再現されています。さすがであります。

この上に装備を付けるので、胴体のしわとかはほとんど隠れちゃうんですけど、それなりにきちんと作りたいなあと思ってます。


で、これくらいのスケール(1/12)だと、階級章など細かいディテールが付けられるのが嬉しいです。階級章も、ほんとは立体的になってますからね、、、。

腕前の問題でもあるのですが、こういうのは35だと再現が難しく、バックルとかはそれっぽくしか出来ないのですね。バックルや脚絆の結び目など「機能している」という感じになんとか出来るのは、大スケールの醍醐味だと思います。

というわけで、胴体の大体の目処が付いたので、次は手と頭、装備に進みます。作業をやりやすくするため、手足などは分割できるようにしています。

これが一つになる日が来るといいんですけどね。いつになることやら、、、。フィギュアって、35でもそうなんですが、大体形になってからの方が大変なような気がします。細部の修正や仕上げなどはやってもやっても終わらないような印象で、最後の最後のころになると、見るだけで「ロッパー!」となりそうなくらいです(わからない人は「えの素」「ロッパー」で検索。※責任は持ちません)。今回の写真も「まあ、大体できたかなあ」ってところなんですね。結局は自分がどこで納得できるか、という。でも、完成後数ヵ月後くらいに見ると「あちゃー!!」って頭を抱えるという。そんなのの繰り返しですね、、、。ほんと奥が深いと思います。

とかいって、頭を抱えていても仕方がないので(笑)、どんどん前に進みます。頭はとりあえず、耳からはじめています。耳は、見れば見るほど変な形をしてますね。面白いです。

参考にしてるのは、なんのことはない、鏡に映った自分の耳です。日本人を作るときは、自分が資料になるのでいいですね(笑)


資料は「日本軍装備大図鑑」(アグスティン・サイス 原書房)がほんと役に立っています。高価な本ですが、実物の装備をこれでもかというくらい詳細にカラー写真で紹介してくれている、稀有で貴重な資料です。しかし、残念ながらちょこちょこ間違いがあるのでちょっと注意が必要です。「ん?」というところがあれば日本の書籍やサイトなどでクロスチェックするのがベターみたいです。ただ、その間違いが本の価値を下げてるかというと、全然そんなことはなく、素晴らしい内容だと思います。脚絆の巻き方については小林源文氏の「GENBUN MAGAZINE Vol001」にて、古田和豊氏が詳細に紹介してくださっており、非常に参考になりました。この記事がなかったら、かなり中途半端なものになってたと思います。アグスティン氏ともども、地道な研究を積みかさね、かつ私たちに情報を提供してくださっている方々には足を向けて寝られませんね、ほんと、、。

余談ですが、本のページを抑えるのはモデルガンが結構使えます。押さえやすくて、見やすいんですね。ガバメントなのはご愛嬌、ということでお許しを(笑)

それでは。

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第一回日本の風景に似合う戦車は何だろう選手権

2016年01月02日 | 雑記
あけましておめでとうございます。今日は暇だったので新春用のイラストを描いてみました。やっぱ不健全ですね、、。まあ、でも仕方ないか、、。先日紹介した一〇〇式を使って、こういうのを作るというわけではありません(笑) とはいえ、ちょっと作ってみたい気も、、。

さて今日は、お正月企画です。お題はこちら。

これは「ミリタリーモデリングマニュアル クルスク大戦車戦70周年編」(ホビージャパン)に掲載していただいた、四式中戦車量産型の作例ジオラマです。このジオラマを使って、ちょっと遊んでみようという企画です。実は、このネタは数年前に某SNSにて披露したものなのですが、当時は友人までの公開でした。先日再度みてみたところ、このまま埋もれさせるのはちょっと惜しいなあ、と思ったので再掲載することにしました。すでに見ていただいた方には申し訳ないのですが、あらかじめご了承ください。写真は同じですが、文章は書き直してます。

このジオラマは、日本本土決戦を題材にしたもので「四式中戦車が神社のそばで待機中に、前線から側車に乗った歩兵将校が敵戦車の来襲を告げ、迎撃の打ち合わせをしている」というシチュエーションです。鳥居や狛犬など、神社の入り口近くのストラクチャーを配置し、少ない面積ながら日本的な雰囲気を出来るだけだそうと思いながら製作しました。

完成後「日本戦車はやはり日本の風景が似合うなあ」としみじみ思い、それが印象に残った作品となりました。で、ふと、ここに他国や四式以外の日本戦車を乗せてみたらどういう風にみえるのかなあと思い、手持ちの完成品を使って実際にやってみたのが以下の写真です。

まずはアメリカのM4A3シャーマン

なんか思ったほど違和感がないですね。日本に米軍がいる姿は、進駐軍の写真ですでに見慣れているからでしょうか。


シャーマンの丸っこい砲塔などからくる、どことなくやわらかい印象もあって、意外と日本の風景に馴染んでますね。「まあ、これならいいかな、、」という気がします(よくないけど)

次は、ドイツのⅣ号戦車。

これも、意外としっくりきてるような。ごてごてしたところが、日本戦車と通ずる部分があるからかもしれません。これは、Ⅳ号G型に増加装甲を付けた架空の車両です。他のがなかったもので、、。

じゃあ、ティーガーⅠはどうでしょうか。

いや、なかなかいいですね、、、っていうか、ティーガーが格好よすぎて全部が負けてますね(笑)ティーガーって、やっぱカッコいいんですねえ、、、。

これはタミヤのラジコンバージョンです。カンプグルッペZbvのマーキングにしてます。そういえば、もう長いこと走らせてませんね。また動かしてみようかな、、。

イタリアのL6軽戦車はどうでしょう。

前のがイタレリ、後ろがモデルビクトリアのレジンキットです。なんか、ちょっと違和感があるような気が。イタリア戦車って、日本に似合いそうな気もしますが、案外そうでもないですね。なんででしょうね?

次はスターリンJSⅡ(ドラゴン)



なんといいますか、アウトですね。ごく控えめに言っても「こうならなくてよかった」としか表現のしようがないですね。スターリンは、好きな戦車なんですけどね、ちょっとね、これはね、やっぱね、、、、。

気をとりなおして、日本戦車を置いてみます。案外それぞれ印象が違います。
まず五式中戦車。

いや、ほんと大きいですね。見た目はティーガーに負けてませんね。強そうに見えるので、逆に違和感があるような気が、、。

それでは小さい九七式軽装甲車はどうでしょう。

あー、なんか「分相応」って感じが(笑)こうやって見ると、九七式はほんと小さいながらよくまとまった車両だと思います。その後の自動車産業の軽自動車のはしり、という風にも、、見えませんかそうですか。

次は八九式中戦車。

これも、いい感じですね。やはり、デザインのどこかにしっくりくる要素があるんでしょうね。ガルパン仕様なのはスルーしてください(笑) これしかなかったもんで。これは「ホビージャパンエクストラ 2014 spring」に掲載されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。

そういえば先日、ガルパンの劇場版を観てきたのですが、ほんとよかったです。いやー、たまらんかったですね。感想はただ一言「戦車、最高!!」。チハとハ号が縦横無尽に大暴れ(好意的解釈)していたのが特に素晴らしかったです。でも、知波単学園だったら四・五式をなんとか手配できるんじゃないのか、せめて三式の長砲身型ぐらいあってもいいんじゃないのか、と思わないこともないですが、多くは望みますまい、、。どーせセンチュリオンやパーシングには勝てませんしね(おい)。あ、でもホリならなんとかなるか、、あ、でもペーパープランのはダメなのか、、でも(略)。あと、福田ちゃんはハ号じゃなくてチハに乗ってなきゃあかんのじゃないか、アリクイさんチームの三式の砲塔に鉄ヤスリをかけてため息を付く描写があってもよかったんじゃないか、と(略)

閑話休題(すいません)。で、その福田ちゃんのチハだとどうでしょうか。



ああ、やっぱりチハが一番ぴったりくるような気がしますね。あらためてチハはほんと素晴らしいデザインの戦車だと思います。模型を作るとよくわかるのですが、見る角度が変わると車両の印象ががらっと変わるのに驚かされます。それでも破綻していないというのはほんと凄いなあと、、、。司馬遼太郎氏も「デザインいい」(意訳)と褒めてましたね。

というわけで、いろいろ置いてみたのですが、やはり日本の風景には日本の戦車が一番似合うようですね。風景と戦車は、作られた時代も作った人もそれぞれ違うのですが、それでもどこか相通ずるものがあるのでしょう。

で、こういうジオラマは、いろいろ遊べるので楽しいですね。以下おまけです。
こちらはLS(現アリイ)のマツダT2000

今回の中で一番ぴったりなのがこの車でしょうね、、、。ほんとは、こういう場所にはこういう平和な車がいるべきなんですよね、、、。

でも遊んじゃいます。

「軽装甲車、おまたせ!」
ちなみに、九七式は4・75トンなので2トン車のT2000には積めません。けど、積めそうに見えるから怖い、、、。


「渋滞」

すいません。

というわけで、結論です。

1・ティーガーはやっぱりカッコいい。
2・スターリンよりシャーマンが100万倍まし
3・日本には日本戦車がよく似合う

といったところでしょうか。お粗末さまでした。

というわけで、今年もよろしくお願いいたします。ただ、年明けから本業が忙しくなりそうなので、これまでのように毎週更新することが難しくなりそうです。隔週かそれ以上の間隔が空くようになるかもしれませんので、あらかじめご了承ください。

四式の掲載誌「ミリタリーモデリングマニュアル」の発売時の紹介はこちらです。
http://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/240295966020e4492d4b3838afb21689
八九式の掲載誌「ホビージャパンエクストラ」の紹介はこちら。
http://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/b1eaea3dbdbdec18f80d7d5eb869c482

※四式・八九式のほか、イタレリのL6、五式、チハも月刊ホビージャパン誌の作例です。

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