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森男の活動報告綴

身辺雑記です。ご意見ご感想はmorinomorio1945(アットマーク)gmail.comまで。

イギリス戦車マークⅡマチルダ 1/35 タミヤ (その2)(BRITISH INFANTRY TANK MKⅡ MATILDA 1/35 TAMIYA)

2025年04月06日 | AFVの模型
今回はマチルダさんの続きです。現在基本塗装まで来ているんですけど、そのちょっと手前の、前回紹介しきれなかったところからスタートです。塗装に向けての全体処理と平行して、こまごましたところも詰めていきます。

古いキットですので、ディテールの再現度はそれなりです。でもまあ「今に比べて」ってことで、まあ基本OKだよなあっていう感じですけどね。パーティングラインなどの処理など少し手を入れるだけでグッとよくなります。こちらは排気管(でいいのかな?)。
真ん中のヒダヒダのところのパーティングラインが結構目立ちます。こういうとき私は目立てヤスリを使ってます。コリコリ削って、大体落とせたらサラサラタイプのボンドを流し込んで馴染ませます。まあ、ちっとずれたりしてるんですけどまあいいじゃないですか、と自分に言い聞かせるのがコツですね。

フィギュアも全体的にエッジがだれてます。けどこれまた時代を考えるともうしょうがない。
しかしながら、表情ポーズ含めてとてもよくできてると思います。なので、この素材を生かすことを念頭に手を入れていくわけです。

これが大体下地ができて肌色を塗ったところ。上の写真からどう手を加えたのかちと分かりにくいかもですが、こういうのちゃんと写真撮るの難しいんですすいません。

まあ、要するにデザインナイフで襟とかサスペンダーとかの角をコリコリ彫り込んでディテールをつけたんですね。ディテールがだるいのは、当時の成型技術的にエッジの効いた彫刻だと型から外れにくくなるのでわざとそうしてたんだろうなあ、と。なので昔のキットを評価する時にこういうところで今のと比べてもあんま意味ないですね。それよりも素材の良さを評価したいです。

人体部分の掘り込みは、指の間を掘ってやるとよいですね。顔はいじってませんけど、瞳がほぼないので後で付けるつもりです。なんであれ、ちょっといじるだけでグッとよくなるのは間違いないですね。当時でこれなら文句ないです。さすがタミヤ!と思います。

で、マチルダさんを作ってて「おや」と思ったのがMMにしてはアクセサリーパーツが少ないという点。砲塔側面の巻いた布(帆布の車体カバーなんですかね)2つだけです。この巻いた状態の側面のグルグルの溝がフィギュア同様浅くなってるのでこれまたデザインナイフで彫り込んでやります。ベルトは釣り用の板鉛です。
で、アクセサリーが少ないと先に書きましたが、例えばT34とかのイメージが強すぎてそう思うだけかもな、とも。KVとかM3リーとかもあっさりしてたような記憶があります。この辺のムラ加減ってなんか理由あるんですかね。

まあそれはそれとして小物も進めつつ、本体の方も詰めていきます。サイドスカートとフェンダーの接合部に段差ができてしまったので成型したところ、リベットが消えてしまいました。なので板鉛で再現。
ビーディングツールを使ってますが、プラ板より板鉛の方が作業がしやすいですね。プラより切断面が綺麗ですし、デザインナイフでつついてもすぐ刺さってくれます。プラだと割れたりしますしね。あと、予備キャタピラもディテールUPしてます。これまたデザインナイフで取り付け用金具共々彫り込んでます。資料はもちろん箱絵。

というわけで、やっと基本塗装まで来ました。色はダークイエローだとちょっと黄色が強い気がしたので、白を足してます。
箱絵だとダークイエローに近いんですけど、こういうのはまあ自分の勝手なイメージ優先ですね。

で、デカールを貼るわけですが、古いキットだったので黄変していました。なので日光の入る窓際に置いて白く戻すことに。でもこの方法、よく聞くんですけど私はやったことなかったんですね。ほんとかなあ、と窓際に数週間ほど置いてみました。これがそれ。

最初の写真撮ってなかったんであれなんですけど、ほんとに白くなりました。「おおお!」と思いましたね。

でもこれ「戻った」っていうより「日に焼けた」ってことだよなあ、と。要するに紫外線を存分に浴びたということなので、劣化してるかもとちょっと心配になりました。

で、予想通りこの体たらく(笑)
水にずっと漬けてても台紙からはがれず、無理に引っ張ったらバラバラに、、、。日に当てる時間をもっと短くしたら大丈夫だったかもですねえ、、。これなら白いところを後でレタッチした方がましだったよーん(涙)まあデカール自体が経年変化してしまってたかもなんですけどね、、。

というわけで、完成が遠のいてしまったのでした。絶版品なのでカスタマーサービスでの入手は無理だし、かといって同等品をまた買ってもまたデカールが黄変してるかもだし、そもそもそのキット本体が無駄になるし。なら塗装なり自作デカールで再現するしかないけどそれも大変だし、と、絵に描いて額に入れて壁に掛けたような八方塞りに。デカールは車体正面下部のネズミ(?)のマーキングだけ貼れました。カワイイし、もったいないのでこれは生かしたいところ。デカールの件はおいといて、ほぼ完成した姿を見るとイイ形してるなあ、と(現実逃避)。

んで、これを完成させて来週の中四国AFVの会のコンテストに参加するつもりだったんですけど、ここに来てまさかのハプニングで無理になっちゃいました。あーあ。でも仕方ないか、、、。今後の対策はちょっと考えます。

でもまあそれはそれとして、中四国AFVの会は楽しみです。以前にもお知らせしましたが4月13日(日)、福山市市民参画センターで開催されます。ぜひおいで下さい。

この絵がパンフの表紙になります。M8はええですねえ、、。35の新規キット欲しいですけど、どこも出さないですね。不思議です。案外人気あると思うんですけどねえ、、。まあタミヤのキットで十分といえば十分なんですけどね。でも今の技術で作られたキットほんと欲しいなあ、、。

こちらが詳細です。
形態はコンテストなのですけど、AFV模型の有志展示会と捉えてもらってもいいと思います。なのでほんと見学大歓迎です。んで、次はコンテストに挑戦してみようかなーってなってくれたら嬉しいなっ!って感じですね。

というわけでお終いです。マチルダさんの「その3」はいつになるやら、って感じになっちゃいましたねえ。でもまあここまで来たのでもちろん完成させるつもりです。

それでは。





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イギリス戦車マークⅡマチルダ 1/35 タミヤ (その1)(BRITISH INFANTRY TANK MKⅡ MATILDA 1/35 TAMIYA))

2025年02月23日 | AFVの模型
今回はタミヤMMの初代マチルダの製作記その1です。前回パンサーをやって、立て続けにMMの別のキットをお手つきしちゃったりなんかしちゃってしまったわけです。

パンサーはこの4月の中四国AFVの会のコンテストに出そうと思って進めてたんですね。けど、どうも進捗的に多分間に合わないなあ、とあきらめたわけです。人間、分をわきまえた上でのあきらめが肝心です。

とはいえ、コンテストには何か出さないとなあ、出したいなあと。んじゃ、何か別のやりたかったアイテムを作ろうかとあれこれ考えた結果、マチルダに白羽の矢が立ったわけですね。

パンサーは前回のエントリーで書いたように、いろいろと思い入れのあるキットかつ改造例でして、できるだけ丁寧に作りたいなあと。開催日に合わせてやっつけちゃうっていうことはしたくないんですね。

それなら、別のアイテムで間に合いそうなキットを作ったほうがいいなあ、と。あ、でもこのマチルダがそういう埋め草というわけでは決してそんなことはなくて適当にちゃちゃっと作ってもいいとは決して思ってなくて残り時間を逆算して作りたいと思ってる幾つかのキットの中からまあこれなら自分なりに納得できるものが作れるかなあって選んだのがマチルダだったんです、、、、って、なんで自分が作るプラモの選定についていちいちこんな言い訳をしなきゃいけないんですか!!!黙って聞いてたらあなたさっきからなんなんですか!!!いい加減にして下さいよ!!!もう出てって!!!二度と来ないで!!バタン!(ドアを閉める音)

ハアハア、、、。

というわけで、マチルダの製作記です。マチルダはMMシリーズの24番目というかなりのパイセンキットですね。なので内容的にとてもシンプルです。
車体とランナー3枚というとてもすこやかな構成です。ほんとは組み立てる前の写真を撮りたかったんですけど、箱を開けたとたん勢いで少し組んじゃったので撮れませんでしたすいません。

シンプルキットとはいえ足回りは複雑。実車がそうなので仕方ないんでしょうけど、転輪の多さにはちょっとびっくり。初期MM戦車の中では複雑な方かと。
このキット、私は中3くらいの時に作ったんですけどここがこういう感じだったって全然覚えてなかったです。

私がプラモを作りだしたのは5歳くらいですが、塗装したりウェザリングしたりと本格的にはまったのは小学5年から中学3年くらいまでの間でした(80年半ばから90年初め頃)。そのころにはこのキットは店頭から消えてました。で、中3くらいの頃に再版されて買ったんですね。

この頃って、いわゆる「冬の時代」でしてMMの多くがカタログ落ちして新製品もほとんど出ないという時代でした。MMだけじゃなくて飛行機も大戦中の機体の新製品ってほとんどリリースされなかったんですね。今から考えるとその頃にはまったというのはついてなかったなあ、と。

私はその頃からどっちかというと渋めのアイテムが好きでして、そういうのを作りたかったんですけど、まあ売っていないというのが基本でした。MMだとⅢ号戦車とかロシアフィールドカーとか、欲しくて欲しくてたまらないのに見たこともなかったんですね。

でも、中学生くらいのころからちょっとだけ、MMで長年カタログ落ちしてたアイテム(先のⅢ号やロシアフィールドカー、KVなど)が再版されるようになりました(今も続いてるスポット生産のはしり)。マチルダもそのひとつでした。

もちろん買いましたけど、既にその頃私はプラモへの熱意が薄れつつありました。平行して続いていた趣味のモデルガンとかエアガンの方が面白くなり始めてたんですね。なのでマチルダは適当に作って塗装も中途半端にしてほったらかしたような記憶があります。時流のせいにするのはアレですけど、前述のように作りたいと思うキットが出てこないっていうのも熱意の薄れた原因のひとつだったかもなあと今になっては思います。逆にその頃エアガンガスガンが流行し出して、とても盛り上がりつつあったんですね。趣味は個人のものですけど、やる気でも熱意でもそういう「シーンの雰囲気」が大事なんだろうなあと。

というわけで、このマチルダに関してもパンサー同様なにがしか個人的に思うところがあるキットなんですね。いつかちゃんと作らないとなあ、とずっと心の中のどこかに引っ掛かってたんですよ、、って、なんでこんなどーでもええ思い出をいちいちいわなあかんねん!!!黙って聞いとったらなんやねんお前さっきから!!!あんたのツラなんてもう見とぉないわ!出てけ!!!ガラガラバシャン!!!(引き戸を閉める音)

ハアハア、、、。

というわけで、なかなか大変な足回りでしたが、苦労の甲斐あってできてみたらイイ感じです。「メンドクサイほど出来上がったら満足」というプラモの鏡のようなキットですね。
先にも書きましたけど、初期MMとしてはかなり複雑で難易度の高い構成じゃないかなあと思いましたです。しかしリニューアル版をみるとこれでもサスペンションスプリングなどかなり省略してるみたいですね。まあそれでも。

で、足回りの目処がついたので、その他のパーツはランナーからどんどん切り離します。
他のパーツはインストを見なくても大体「これがあれ」とわかるくらいの少なさなので、こうやって先に切り離して必要に応じて取り出して整形、接着した方が効率がいいんですね。初期MMに限らず、例えばハセガワの昔の72のキットとかもそうですけど、オールドキットを作る時の裏技ですね。

で、裏技とかいって得意がってると罠にはまるわけです。幾つかパーツをなくしちゃいました。切り離してちゃんと小箱に入れたはずなんですけどねえ。でもないものはないので自作します。これはマフラーの取りつけ基部。
残ったパーツを参考に、プラ板で自作します。パーツ自体の形状はシンプルなので簡単です。けど無用な手間なのは変わりませんねえ。ほんとこんな大きいパーツ、一体どこに消えるんだろう、、、。

さて、このマチルダはパンサー同様リモコンにするつもりです。上下車体は分解前提となるのでどうしても車体下部前部の合わせ目が気になります。ここはもうどうしようもないところ。
色々考えたんですけど、この合わせ目を消したいのなら上下部は接着するしかないという結論に。でも車体上下は分割可能にしたい。なので車体下部の前部を切り離して、車体上部と接着。裏面に接合部が来るようにしてみました。

まあ別に合わせ目が残っててもそれがどないしてんなんですけど、やっぱり気になるわけです。先日紹介した「プラモ入門大百科」にはこういう風に「実車にはない合わせ目は消そう」という実例として、マチルダのここがバーンと例示されちゃってます。
こういうのを見たら、やっぱ「あー、ここはちゃんと処理しないとアカンのかー」と子供は思っちゃうわけです。まあ、トラウマといっていいでしょう(笑)なので、パンサーとはちょっとやりたいことの筋が違うのですがマチルダを作るならここはちゃんとしたいなあと思ってたわけです。

で、ちょっとメンドクサイんですけどリモコン化するならおもしろいかもなのでやってみようかな、と。これが大体できたところ。
切った張ったでなんとかでっちあげました。

仮に塗装したら接合部はそれなりに隙間なく付いてるような感じにはできました。まあでもここは見えないのである程度でいいんですね。

これで大手を振って合わせ目を処理することができるというわけです。
ここが今回の製作の大きな山ですかね。無事越えられてヤレヤレです。

しかしリモコン化にはまだすることがあります。キットはMMなので起動輪と誘導輪の軸受けがプラになってます。リモコンの場合ここはポリキャツプじゃないと具合が悪いので、MMのM113バトルワゴンから流用します。ランナー真ん中の2個がサイズピッタリでした。
でも起動輪誘導輪の計4個要るので、ランナーをもう一枚カスタマーサービスで取り寄せました。いつもながら素早い対応に感動します。しかも安い!(送料代引き手数料込みで500円ちょっと)カスタマーサービスさまさまです。

大枠ができたので小パーツを付けていきます。砲塔周りの小箱とかアンテナベースの取り付けは、インストの絵に従って接着するという感じ。でも目安となるラインとかがありません。なので正確な位置がいまいちよく分かりません。この辺はタミヤらしからぬところで、逆に珍しいかも。
大人の私は箱絵を参考にテキトーに大体の位置でつけちゃってシレっとしてますけど、ここで悩みまくる真面目な子供たちが多々いたかもですね。それはそれとして、ここの小箱ってなんだろうと当時も疑問でしたが今もよく分かりません。

転輪もそうですけど、このマチルダは比較的パーツが多いキットかもしれませんね。あちこち凝ってて、作ってて楽しいです。例えばキューポラは回転可動するようになってます。

ただ、古いキットなのでそのままだとタイトで、可動部はすり合わせる必要があります。ここも子供たちには難しかったかも?とかとか。そういえば前回紹介した「プラモ大百科」には「すり合わせ」という技術の紹介はなかったですね。他の同類本でも見たことがなくて、この辺を理解するのは結構後で、かつ自分で技法を試行錯誤して身に付けていったような記憶がありますね。今より当時の方が必要とされる技法だったと思うのですが不思議です。

操縦手用のハッチも可動します。インストでは「ドライバーズハッチ」となってますけど、これはハッチじゃなくてプレートじゃないかなあと思いましたが、ハッチっていうのはそもそもは船の甲板などに開けられた穴を塞ぐ蓋全般を指すらしいので間違いじゃないですね。でもドアとハッチの違いってなんなんだろう?とか思い出すときりがないので進めます。

それにしてもこういうプラモの可動部は楽しいですね。このハッチは特に珍しい動き方をするので意味なく開けたり閉じたりしてしまいます。でもストッパーがないので開けすぎると車内に落ちるという罠。後で車体内にストッパーを追加するつもりです。

というわけでお終いです。

ほぼ塗装まで来たので、後はリモコン部の足回りを詰めていけば完成の目処が立ちそうです。で、こうやって見るとカッコイイ戦車ですね。イギリスらしい落ち着いた感じがあって、どこか品があるような。「戦場の女王」ってあだ名はさもありなん、という。まあ、私って模型を作るうちにどんな戦車でもカッコイイって思うようになっちゃうんですけどね。ほんと節操がない(笑)

でも、立体だといろんなアングルからでも眺められるし、砲塔の向きだけで印象も変わることもあるし、写真だと分からないことが結構あるんですね。模型だと自分が「あ、この戦車はここから見た形好き」っていうポイントを見つけることができる。そういうことかなーと。

さて目処が付いたとはいえ、気が付くとそのAFVの会まで2ヶ月切ってますね。やっぱちょっと巻きで頑張らないとアカンかもです。

その中四国AFVの会ですが、ポスターができて詳細がまとまりました。

大賞の伊勢さんの作品、こうやって見ても迫力ですねえ。テーマとちょっと近いのもいいですね。

こちらが詳細です。

というわけでご参加お待ちしております。見学のみでももちろん大歓迎です。コンテストはあくまでイベントのひとつで、コンテスト参加作品以外にも、各協賛クラブの作品展示もありますので、普通のAFV模型展示会と思って来てみてください。私ももちろん過去作をいくつか展示します。ぜひおいで下さい。

それでは。

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ドイツ・パンサー中戦車 タミヤ 1/35 (その1)(PANZERKAMPFWAGEN Ⅴ Ausf.A PANTHER TAMIYA 1/35)

2025年02月09日 | AFVの模型
今回はタミヤのパンサーA型の製作記です。MM65のベテランキットですね。何で今これかといいますと、以前から作りたかったんです。その理由はこの本。
ケイブンシャの「プラモデル入門大百科」です。このことは以前何度も書きましたけど、読まれてない方にはなんのこっちゃかもなので、もう一度説明します。

この本はいわゆる児童書でして、プラモの作り方を一から説明してくれる入門書なんですね。私が初めて買ったプラモに関する本です。小学校1-2年生のころくらいだったと思います。

こういう風に、ジオラマをはじめプラモデルの世界を懇切丁寧に紹介しています。で、このページの「DRAWBRIDGE」 に度肝を抜かれたわけです。「プラモデルでこんな表現ができるのか!!」と。
以後、プラモにますますはまってしまったのでした。要は、この作品込みでこの本で人生を変えられてしまったわけです(おおげさかもですが、ほんとそうなんですよね)。この辺については以前書きましたのでこちらをご覧下さい。

これは金子辰也氏のとても有名な作品ですが、本にはクレジットされておらず、それを知ったのはかなり後のことです。その後、中四国AFVの会を通じて金子氏と知己を得ることになるとは思いもよらなかったですねえ。

さて、この本はプラモの作り方を初級中級と段階的に紹介していて、最初は素組みから始まって、次は「改造に挑戦してみよう」と戦車や自動車キットの改造例を紹介しています。

その中にこれがあったんですね。タミヤのパンサーA型を、車体がD型、砲塔がA初期型の「D型後期型」に改造するというもの。
子供に紹介するにはちょっと、というか、メチャクチャマニアックですね(笑)内容的には子供にはかなり高度なもので、対象年齢的には中学生以上でしょうね。当時の私にはとても無理なものでして「おお、いつかこういう改造をしてみたいものだ」と思っていたのでした。ちなみに、このタイプは今ではA初期型と分類されているようです。よくわかんないんですけど、ややこしいですねえ(笑)

で、この本はその後ボロボロになってしまい捨ててしまったんですね。最近(といっても数年以上前ですけど)また読みたくなって買ってみました。そしてこのページを「懐かしいなあ」と読んでいたのですがふと「あ、これ今ならできるなあ」って思ったんですね。今がその「いつか」じゃん!って(笑)

そういうわけで、着手してみようと思い立ったわけです。まずキットを買いました。っていうか、今も新品で手に入るのが凄いですよねえ。
それにしてもこの箱絵はカッコよすぎますね。最高です。タミヤの戦車キットの箱絵の中では一番好きです。なんといいますか、絵って「何が描かれているか」じゃなくて「何が「どう」描かれているか」が大事だということがよく分かりますね。ちなみに、子供の時はこのMMのとリモコン版のと2個作りました。これで3個目ですね。

というわけで、前書きが長かったですねすいません。でもこの辺を説明しないと今回の製作意図がよくわからなくなってしまうので書きました。その旨ご了承下さい。

さて製作に入ります。とりあえず、このページのマフラー部から始めました。
キットのマフラー取り付け部を切り取り、均します。
そもそも、この工程からして子供には難しいですね。プラパーツのモールドを削って、ペーパーで均してっていうのは改造の基本中の基本なんですけどモールドを削ること自体が難事業でしたね。ニッパーとカッターナイフくらいしか持ってないんですから。

で、なぜこれをまず最初にやったかというと「橋を焼いて後戻りできなくするため」です(笑)こういうのって「あー、やっちゃった、、、。進めるしかないか、、」と自分自身にカツを入れるためにも必要な儀式です(そうか?)。

無事カツが入ったのでどんどん進めます。マフラーは一旦おいといて、まずは車体前方機銃架部をD型のそれにします。キットの丸い銃架部を削り取って、プラ板で埋めて表面はエポパテで均します。本ではプラ板で全てやってますけど、最終的にはエポパテの方が他の部位と馴染みがいいように思います。ここは私の培ってきた知恵(おおげさ)も活用するわけです。
これまた、子供には難しい作業ですよね。あと、ついでに操縦手用クラッペ部の装甲板断面も実際の装甲厚に近い感じになるようプラ板で縁の厚みを増してます。そして車体下部との接合部も隙間がなくなるようにエポパテで埋めてます。けど、リモコン化するつもり(後述)なので固定はしてません。

このキットの車体表面はナシ地のザラッとした表現となってます。
無改造ならこれはこれで面白いかもなんですけど、先のようにアレコレ手を加えるのでどうしても均さないといけません。メンドクサイですけど仕方ないですね。それにしてもこういう表面仕上げだったんですね。完全に忘れてたというか気付いてなかったです。MMではあまりない表現ですね。

このパンサーは元々はモーターライズの「戦車シリーズ」のもので、後にディスプレイキットとしてMMに組み込まれたんですね。そういうキットは結構あってキングタイガーとかもそうですね。時代的にこういう表面仕上げが普通だったのかも。キングタイガーのはどうだったかなあ、、、。

おっと余談でした。車体先端部の牽引シャックル基部のポッチを伸ばしランナーで追加します。本では「箱絵を参考に」とあるのでもちろんそうしました。
起動輪基部のリベットもそうですね。

で、箱絵を見てたら本で指摘しているところ以外にも省略されているディテールがよく分かったので追加していきます。
シャックル基部は車体下部まで延びており、起動輪基部は何かの切り欠きがあるので掘りこみます。「箱絵は資料」っていうのはほんとそうですねえ。

車体上部左右バルジ部裏はすっぽ抜けとなってるのでプラ板で蓋をしました。ここも本では指摘されてないんですけど気になりますよね。
ここ、覗き込まずとも、真横からみるだけでも空いてるのが分かっちゃうんですよね。子供の頃は全く気にならなかったんですけどね。大人になるってイヤなものですね(笑)

イヤな大人はガンガンいきます。フェンダー裏側もリューターでギリギリまで薄くします。
リューターも、子供の頃にはとても手に入らない工具でした。そもそもですけど当時売ってたのかな?ホームセンターにはあったんでしょうけどね。ホムセンはメチャクチャ利用してましたけど、買えないものは目に入らなかったのでしょう。

最初のマフラー部も進めます。D型はここがA型と違うそうです。といっても今だによく知らないんですけどね。なのでこの辺は本の通りやってます。

これまたこういうちまちましたプラ板工作も当時はとても無理でしたね。でも、今は普通にできます。

先に書いたとおり、どの工作も子供の頃は「こ、こんなのぜってえできねえ、、、」と思いました。で、それを今やってみるとスラスラとできるわけです。「できる、できるぞ!!」とムスカになったような気分です(笑)

でもまあ当たり前なんですけどね。なんと言いますか、小学校低学年の算数や国語のドリルをガンガン解いて満点を取って得意になっているアホなオッサンみたいなもんです(笑)

それはともかく、子供の頃から知らず知らずの間にちょっとずつでもこうやって技術を身につけてたんだなあ、ずっとやっててよかったなあ、としみじみしちゃったのも事実なんですけど。で、こうやって培ったプラモ製作の技術って社会的に全く役に立たないっていうのもなんかいいなあ、とも。

先に書いたとおりこれはできればリモコンにしたいと思ってます。ギヤボックスも持ってるんですね。

写真にはちゃんと写せなかったんですけど、モーター取り付け部前に「PA」と刻印があります。これはどうもパンサー系キット用らしいです。

これ、子供の頃のをずっととってたんですね。他にもたくさんあったんですけど、捨ててしまいました。でも幾つかはなんとなく保存してたのでした。
34の刻印のはT34用ですね。車軸の長さが違うんですね。小さいのは3突のです。1200円の130モーター用です。モーターを押さえる金属板があるのですが、紛失してます。

せっかくなので、改めてこれを載せて走らせてみたいなあ、と考えてるわけです。

というわけでお終いです。いろいろ進んできてこれから面白くなってきそうなんですけど、いろいろ忙しくなってきたので一旦お休みになりそうです。いやー残念。でもちょこちょこは進めたいと思っています。当ブログはおてつき製作記ばかりですけど、まあいいじゃないですか。どれも完成させるつもりなんですけどねえ、、、。

最後にお知らせです。

第23回中四国AFVの会が4月13日(日)に開催されます。

会場は福山市市民参画センターです。ぜひご参加下さい。詳細はほぼ例年通りと思いますが、公式HPならびにXアカウントで追って紹介されると思いますのでよろしければチェックお願いします。拙ブログでも情報が入り次第お知らせしていきます。
HP↓
Xアカウント↓






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資材運搬車 アオシマ 1/72 その1(JGSDF MATERIAL CARRIER VEHICLE 1/72 AOSHIMA)

2024年09月08日 | AFVの模型
今回はアオシマの資材運搬車を紹介します。先日作り始めたと書きましたね。ちゃんとまとめとこうと思いまして。

そもそも以前から気になっている車両だったのですが、こないだ地元の陸自駐屯地の記念祭にいったらこれがありまして、現物をみてさらに好きになっちゃったという。

で、当然キット欲しい!となりました。幸い、アオシマが72でリリースしてくれてました。うーん、素敵な箱絵、、。
35で欲しいところですが、ここはもうキットを出してくれてるだけでエライ!です。

キットはさらにエライことに2個入りです。このランナーが2組入ってるわけですね。
72ながらなかなかパーツが多く、イイ感じです。

エンジンや駆動部の部品も一応再現されてます。操縦席もそれなりに、ですが十分でしょう。
白っぽいのは、突き出しピン跡をパテで埋めたものです。

荷台の裏側。ここもピン跡があるので埋めてます。裏側ですが、荷台は可動するので見えないことはないのです。
この角度だとちと見えにくいのですが、テールランプは透明パーツです。

こちらはキャビン。こっちもライト類は透明パーツで、埋め込むようになってます。
ちょっとしたことですけど、こういう構成は有難いですね。サイドミラーはキャビンパーツと一体化されてます。こういうのは別パーツにしても壊したり無くしたりするので、スケール的にもいい割り切り方でしょうね。

クレーンは可動します。合わせ目ができるので、丁寧に仕上げます。アーム部分はちゃんと平面出しをしてやると締まります。
他のキャビンなどのパーツもそうなのですが、どこも出来るだけ平面出しをしてやるとよいです。小さいキットなので、そういうとこを気をつけてやるとグッと引き締まります(ような気がする)。

荷台とかもこんな感じで平面出しをしています。
クレーンの後ろの柵みたいなの(棒・柱状の資材を載せるためのかな?)も、メンドクサイですけど丁寧に仕上げるとよいでしょう。

足回りは、スケール相応という感じ。でもキャタピラが別パーツなのが嬉しいですね。
キャタピラ内側はパーティングラインが目立つので丁寧に落としてやります。

あと、インスト上ではキャタピラ部は足回りを本体に接着する時に同時に接着するようになってます。それだと、塗装がちと煩雑になるので私はあとからキャタピラを付けられるようにしました。

キャタピラの誘導輪部分の凸(矢印)を削ってやると、あとから足回りに付けることができます。また、キャタピラの側面も平面出ししてます。こういうのも細かいところですが大事ですね。

荷台は可動します。こういうギミックをちゃんと付けてくれるのはうれしいですね。後から遊べますから(笑)
シリンダーの摩擦はほぼ無いので、瞬着とかで軸を受ける穴に盛るなどしてもうちょっとタイトにしてやるといいかもです。

というわけで、まあそろそろ塗装してもいいかな?というところまではできました。
キャビンの中とかはもうちょっと追加工作してもいいかなあ、と。でも資料がないんすね。こないだ現物みたときは、キットを作るつもりがなくて写真撮ってないんですよね。来年の記念祭まで待つか!(笑)

というわけでお終いです。さてどういう風に塗ろうかなあ、、と考えてたらお手つきのカーチスが「アオシマなら俺を先に完成させんかい!!」と乱入してきました。

うーん、確かにそうだ。どうしましょうねえ、、、。

というわけでいつになるかわからない「その2」へ続く!

最後にお知らせです。

前回も告知しました、徳島モデラーズ倶楽部の展示会は本日無事終了しました。来場して下さった皆さまには心からお礼申し上げます。来年も同時期に開催しますのでよろしくお願い致します。

さて今回はファインモールドの鈴木社長が来場されました。話題の新製品・零戦五二型の見本を展示し、2日間にわたり社長自ら製品の解説をされました(ほんとお疲れ様です)。

で、私も見本を拝見しましたけど、いやー、これメチャ凄いキットですね。
12月発売予定だそうです。私ももちろん買います買わいでか!(笑)新作キットを見てテンション上がったのってほんと久しぶりです。うーん、やっぱこういう風にスゲーキットが出て盛り上がる、お祭り感(うちの会員含め、見た人のテンションはまあほぼ上がりまくってました(笑))がいいですよねー。

ほんと楽しみです。というわけで、やっぱプラモってほんといいですよねー!というオチでした。

それでは。

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イギリス・25ポンド砲とクォード・ガントラクター タミヤ 1/35(BRITISH 25PDR.FIERD GUN & QUAD GUN TRACTOR TAMIYA 1/35)(その3 完)

2024年08月21日 | AFVの模型
今回はタミヤのクォードの製作・紹介の完結編となります。前回はこれを完成させて今年4月の中四国AFVの会に出品できるかどうか!乞うご期待!(誰も待ってない)って感じでしたね。

結論からいうと、AFVの会のレポートでもお知らせしましたが、完成して出品できまして、その上アーマーモデリング賞まで頂きました。あー、よかった、、。

で、今回はその製作記の完結編として完成状態を紹介します。

完成形の全景はこういう感じです。
キットの各ユニットを牽引状態で連結した状態で、単品仕上げとしました。

ほんとは、このベースの上に簡単な地面を作って載せたかったのですが、時間切れでした。
でもまあ、これはこれで単品らしくて(?)いいかなあ、という気もしてます。

上から見るとこんな感じ。いいですねえ、、。連結・牽引は男のロマン、、。仮組みしているときに、直線状態より曲がった感じの方がカッコよかったので、そうしてみました。
車両も砲も単体だと、それぞれ小さめのキットなのですが連結することで結構なボリュームになります。こういうのは模型のマジックといいますか、楽しいところですね。大砲というものがどうやって運用されていたのか、実感としてぼんやりながらも理解できます。こういうのを一箱のキットにしたタミヤって凄いなあと。値段に対してとにかくゴージャス、なんですよね。発売時価格1000円で、今1900円ですよこれ。

各単品のキットとしての質はもちろん申し分ないです。少ないパーツで細かいディテールをきちんと再現しているのはタミヤスタンダードですね。
キットをお持ちの方はお分かりかと思いますが、作る前は「パーツ少ないなあ」って思うんですけど、塗って仕上げると「いやこれで十分だなよ」ってなるというタミヤマジック(笑)

フロントグリルのメッシュとか、窓枠のリベットとか、キットそのままでこれですからね。
バンパーは裏をちょっと削って、ダメージ表現をしています。けどそういうディテールアップする際の素材としても各パーツが基本からしっかりしてるのでとてもやりやすいです。そうじゃないキットって、そのスタートラインにまず持っていくのが大変なんですよね。

天井のキャンバスのフィッティングもとてもいいです。でも端っこはそのままだとちょっと隙間ができるので(まあこれは仕方ない)より密着してるようにちょっと削ったりしました。固定用のスナップのポッチは、板鉛をビーディングツールで打ち抜いたリベットで置きなおしてます。
それにしても、キャンバスの下のバッテンの骨組みが透けて見えるような造型は凄いですよねえ、、。
タイヤ周辺のメッシュのカモフラージュネット(のつもり)は、医療用のガーゼを巻いて、ラッカー塗料で目止めをしたもので再現。キットにはそういうアクセサリーが何個かあるのですが、ディテールアップすると大変なので、そこは割り切りました。

でも、素材は素朴なものでやりたいなあ、ということでガーゼを使用。テーマは「昭和なプラモ製作」ですからね(いつ決めたんだ。笑)

ベルトはパックス石鹸歯磨きのチューブの薄い金属板を使用。今はプラチューブになってるんですけど、ちょっと前までは金属板だったのです。そのためにこの歯磨きを使ってたという(笑)それを大事にストックしてるんですね。この柔らかさはちょっと他にはないので重宝してます。けどもうさすがにストックがなくなってきました。油絵の具のチューブとかが使えるかもと思って、とってはいます。

塗装は普通にラッカーを使用。濃い目にして、何度か重ねるように塗るとガーゼの目止めができます。あと、手に塗料が付くか付かないかくらいの半乾きの頃に車体の置きたいところに載せてフィッティングしてやるとよいです。乾燥するとそれなりに欲しい形状になってくれます。

他のアクセサリーパーツは、キット本体同様素材を生かして一部ディテールアップしてます。バッグなどは、デザインナイフで細部をコリコリやって凹凸をはっきりさせていきます。

左のバッグがてかってるのは、分かるように油彩を流したからです。左右のパーツともデザインナイフで彫ってからサラサラタイプの接着剤を流してます。こうするとエッジが馴染んでイイ感じになります。

こういう風に布を巻いたアクセサリーはキットのままだとこういう感じ。

巻いた感じがちと甘いのですがこの辺はもう成型上仕方ないんでしょう。っていうか時期を考えると十分でしょうね。

で、デザインナイフで彫ったのがこれ。

ちょっと大味ですけど、これくらいはっきりくっきり彫ってやった方が塗装後の見栄えはいいように思います。で、これみてたら「昔こういうキャンディあったよなあ、、」と懐かしくなってしまいました(笑)ありましたよね?茶色と白のやつ。あれ、美味しかったなあ、、。まだあるのかなあ、、。

おっと、懐かしがってる場合じゃないです。すいません。25ポンド砲もとてもよくできています。できています、といっても私はこの砲のことをほとんど全く知りません。とはいえ、じゃあ他にどんな砲のことを知っとんねん、と聞かれると「あうあう、、」ってなるんですけど(笑)
でもまあ、それはそれとして作ってたら「ああ、これはよく再現できてるんだろうなあ」ということだけは分かります。分かるんですったら(笑)

なんであれ、このディテールは凄いですね。これまたほとんどディテールアップしてません。
砲架の下の大きな車輪状のものは、砲を据え付けた後に、方向を変える時に回転させるための台ですね。防楯右上の袋状のケースは照準器入れかな?移動時は照準器外すんじゃないかと思うんですけど、よくわからんのでそのままにしました。よくわからんでも勢いでグイグイねじこんでいくのが模型製作を潤滑に進めるコツですはっきり言って(笑)

砲身は大砲のキモなので頑張って合わせ目を消します。また、こういうところは高品質の鉄を使うので(多分)錆びたりとかはあまりしないようです。塗装がはがれても、そこが錆色にはならず銀色のまま、という印象です。なので、ウェザリングも他のところとはトーンを変えます。
ちまちましたことですけど、そういうところで変化を付けている(つもり)んですね。

防楯のスコップとロープはキットのまま。ロープはデザインナイフで出来るだけディテールを浮き上がらせています。けどこれ、今から考えたらロープじゃなくてワイヤーなのかも。でもまあ、いいか!(笑)
この防楯はシンプルな形状ながら個性的ですよね。丸い台座ともども25ポンド砲のイメージを強めてます。

で、パンの袋のアレ、子供の頃から「25ポンド砲のに似てるよなあ、、」って思ってたので並べてみました。

想像以上に似ててびっくり(笑)下側の山状の切り欠きはクリソツ!(笑)で、このアレで大砲とか作っても楽しかろうと思っちゃったりもなんかしちゃったりして。子供の頃って身近なものを見て「あー、アレに似てる、、、」っていう妄想、してましたよねー。あ、今もしてるか、、、。

おっと、話がまた逸れてしまいました。すいません。こちらは弾薬車。
車両と砲の間の地味な存在ですけど、もちろんキッチリとした仕上がり。あと、アクセサリーパーツを載せる舞台としても重要ですね。

砲弾はこの上に置くのがベターのような。置いてみたらピッタリでした(当然か)。
こういうちまちましたパーツ、子供の頃はきちんと仕上げるのメチャ苦手だったんですけど大人になったのでグッとこらえて作れるようになりました。で、砲弾とか特にそうですけど、ちまちまとパーティングラインを消したり色をちゃんと塗ったりするだけで存在感のあるアイキャッチになってくれます。それにしても、MMはアクセサリーが豪華なのでいいですよね。

というわけでお終いです。いつものことですが着手から完成まで1年ちょっととえらい時間がかかってしまいましたが、できてよかった。っていうか作っててほんと楽しかったです。プラモってこうじゃきゃなあ!って感じ。お勧めです。
初期タミヤMMはまだまだ作りたいの作りなおしたいのお手つきのと多々ありますので、これからも楽しんでいきたいですね。

最後にお知らせです。

私の所属する徳島モデラーズ倶楽部の展示会が9月7・8日に開催されます。会場は徳島市シビックセンター ギャラリーA・B(徳島駅のすぐ近く)です。ぜひおいで下さい。私ももちろん参加出品します。

詳しい案内(会の公式HP)はこちら↓

今年は通年どおりの作品展示以外に、会員の江口健司氏(2019年逝去)の追悼展示も行います。江口氏は1/700の艦船模型を主に製作しており、精密緻密な驚異的な作風で知られていました。これは「揚陸指揮艦 ブルーリッジ」(ピットロード 1/700)撮影・横山謙氏

これ、1/700なんですよ、、、。

氏の作品はどれも素晴らしく、目を見張るものばかりでした。個人的に氏の作品から得られるものは多々無数にあり、新作をいつも楽しみにしていました。逝去されたのは本当に残念です。展示は作品のごく一部となりますが、一見の価値は十分にあると思います。

また、当会で氏の追悼作品集も製作しました。展示する一部の作品を掲載しています。

先の横山氏の撮影した写真を使用したもので、B4二つ折りの小冊子です。1部50円で頒布します。追悼展も作品集の頒布も今年のみとなりますので、興味のある方はぜひおいで下さい。



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G7107 4×4 1・5tカーゴトラック ミニアート 1/35(その2 完) G7107 4×4 1・5t Cargo Truck Mini Art 1/35

2024年02月10日 | AFVの模型
今回はミニアートの「G7107 4×4 1・5tカーゴトラック」の紹介(その2)です。(その1)から間が開いてしまいましたね。すいません。(その2)では、制作中の様子や組み立てのポイントなどを紹介します。

ミニアートのキットはとにかく再現度が凄いです。でもそのためパーツが多いです。エンジンやシャーシなどもこんな感じ。
パーツになってないパーツはあるのかしら、、というレベル。まあ、あるんでしょうけど(どないやねん)。とはいえ、私はこういうのほんとうわっつらの知識しかないのでアレなんですけど、ほぼほぼ再現されてるんじゃないかと思うんですがどんなもんなんでしょうね。ないのはプラグコードとかそういうのくらいじゃないかなあ、と。

塗ったのがこれ。油彩のスミ入れが終わったくらい。
もちろん何にも手を加えてません。スゲーっすよね。まあ、ミニアートに限らず最近のキットってこういうのフツーではあるのですが、、。組み立ては難しそうにみえるかもですが、難しいというか「とにかくメンドクサイ」という感じです。なので、粛々とやってたら必ずできます。ただただ、とにかく、メンドクサイだけです(ひつこいな)。とはいえ、ミニアートのキットとしては比較的楽なほうです。戦車とかはもっとメンドクサイですから。入門キットとしてはぴったりかもです。

でも、ミニアートのキットって、癖になるんですよね。前も書いたかもですけど、メンドクサイけど作ってて楽しいんですよ。なんなんでしょうね、こういう感覚。こういうのって、メーカーによって違いますよね。プラモの不思議かつ魅力的なところだと思います。

閑話休題。裏からみたところ。バンパーはダメージ表現をしてます。先の平たいペンチ(普通のだと凸凹の跡がつく)などで挟んでグネグネ曲げてます。ミニアートキットはプラが柔らかいのでやりやすいです。
エンジンは雰囲気優先でガンメタにしてます。でもエンジンって案外色が塗られてるんですけどね。デフケースや燃料タンクも黒かもしれないです。適当ですいません。

完成後の裏側。
色のことはおいといて、組み立てながらこういうトラックの大体の構造が理解できるのがイイですね。エンジンの動力がどういう風にタイヤに伝達されていくのかがなんとなくながら分かります。「そんなの知ってて当たり前じゃん」っていう人もいるかもですが、それはそういうのになじんでるからでして、知らない人は知らないですよね。プラモって知育玩具でもあるのですね。

さっき「組み立ては難しくはない」と書きましたけど、唯一難しいのがこのフロントグリルとライトガードのエッチングの組み立て。
記事や前回も書きましたけど、プラパーツもほしかったなあ、と。コツとしては、外周の形を決めてから内側の網部分を少しづつ付けていくという感じだと上手くいくと思います。

難しいのですが、出来上がるとビシッと決まります。この車両の顔ですからね。
もちろん作者の手際が悪いのでちょっと歪んでるんですけど、これもまあダメージ表現の一環ということで言い逃れするためにも、バンパーフェンダー等のダメージ表現は必須といえるでしょう(?)

キャビンは一体パーツです。なので、内部を先に塗装しないといけません。これはちょっとメンドクサイ。なので私は一旦キャビンの天井部を切り離しました。
こうすると塗装は一回で済みます。その代わり後で継ぎ目の処理をしないといけませんが、どっちがメンドクサイかを天秤に掛けてみたところ、こっちが楽かなあ、と。

塗装したらこんな感じ。基本塗装が終わったくらいですね。
内部(コクピット)を先に仕上げるというのは飛行機・カーモデルでは当然の工程なのですが、AFVモデラーはこういうのがほんと苦手なんですね。「内部の組立・塗装・ウェザリングをしてやれやれ、、で、外側の組み立てがスタート」という2ラウンド制に拒絶反応を示してしまうわけです(笑)でもまあ、AFVモデルでもオープントップ車両とかではそういう工程になるんですけど、やっぱり、ね、という(笑)

完成した状態がこちら。継ぎ目、黙ってたらほぼわからないでしょう?
継ぎ目部分はタミヤのエポパテ速硬化型を使ってます。こういう風に自分で工程をあれこれ考えるのも楽しいものです。この手は、案外応用が利くんじゃないかと思います。

座席がちょっと寂しいので、アクセントに荷物をちょっと載せました。水筒とか雑嚢に加えてヤンキーらしくバットとボール、グローブも追加。バットは爪楊枝を削ったもの、グローブはエポパテです。
当時のグローブってどんなんだったのかざっと調べましたが、ほんと素朴な形で意外でした。手袋の大きいやつ、ってな感じです。こういうものも当然ながら徐々に進化してるんですねえ。調べるまで知りませんでした。で、まあ、これがさっきの「そんなの誰でも知ってる」ってことなんでしょうね。

フィギュアもよくできてます。ミニアートのフィギュアはなんか人の佇まいがきちんと表現されてて、とても好きですね。
しかしながら、車体とのフィッティングはいまいち。腕の角度を変えてフィットするようにしてます。

どうも、ミニアートは車両とのフィッティングのつめが甘いみたいです。これまでバンタムやブルドッグのトラクターを作りましたが、どれも調整が必要でした。他のキットではどうなのかわからないのですが、あんまりこだわってないんですかね。フィギュア自体の出来がいいのに不思議です。こういうのは国民性、っていうかメーカー性、なんですかねえ、、。

フィギュアはキャラを立てるためにサングラスを付けてます。つるは、モーターとかのリード線。レンズは透明プラ板です。別にキャラを立てる必要もないんですけど、単品ですし、ただの兄ちゃんよりはいいかなあ、と。ついでにもみ上げもサービス(笑)
服の合わせやバックルなどモールドはデザインナイフで削りこんでます。こうすると、油彩のスミがきちんと流れて服やベルトの境界のメリハリをつけてくれます。これもメンドクサイですけど、大事な工程ですね。

バックミラーには、ハセガワのミラーフィニッシュを貼ってます。
ほんと少ない面積なんですが、一箇所だけでも「キラッ」っとするものがあるだけで、印象が変わってきます。また、車のミラーって私たちにとって身近なものなのでこういうのがミラーミラーしてるだけでも見た人がリアルに感じる、んじゃ、、ないか、、と、思います(歯切れ悪いな)

というわけでお終いです。
久しぶりに眺めてて、単品ではもったいないなあと思いました。簡単なものでもいいから、ジオラマのベースを作って乗せてみたいですねえ。

この作品は、月刊ホビージャパン2022年6月号に作例として掲載されたものです。ホビージャパンさんのサイトでも記事として紹介されてますのでご覧になって見てください↓
前回・今回のブログは、記事で紹介しきれなかったところとかを補完するようなつもりで書いてます。興味のある方はぜひ。

というわけでまた。




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G7107 4×4 1・5tカーゴトラック ミニアート 1/35(その1) G7107 4×4 1・5t Cargo Truck Mini Art 1/35

2023年11月05日 | AFVの模型
今回はミニアートの「G7107 4×4 1・5tカーゴトラック」を紹介します。要は米軍のトラックですね。シボレー製の、米軍の標準的なトラックです。
月刊ホビージャパン2022年6月号に作例として掲載されたものです。

ご覧の通り、オイルやガソリンのドラム缶輸送車として使われている状態のキットです。
ドラム缶はもちろんキット同梱。フィギュアも同様です。

いかにもアメリカのトラック、という感じがいいですねえ、、。
で、ボンネットトラックってやっぱいいですね。私の子供の頃(40年くらい前)はまだギリギリ走ってました。でも、当時でもすでにもう珍しい部類に入ってたような。なので、たまに出会うと喰いつくように見てましたねえ、、。

記事にも描きましたけど、キットの難関はこのフロントグリル。エッチングパーツです。
冶具が付いてるんですけど、ご覧の通り「簡単に出来ます」とはちょっといえない感じ。予備として2組付いてるので、まあ安心なんですけど、出来ればインジェクションパーツも付けてほしかったなあ、というのが正直なところ。

後ろはこんな感じ。バンパー(というかガード、というか)もエッチングでした。
ゲートの鎖も同梱されてるんですけど、ちょっと太いと思ったので市販のもう少し小さいものに置き換えてます。

ドラム缶は、色々なメーカーのロゴが天板に入れられてて、デカールともどもバリエーションがあります。
こういうの、単調になりがちなので有難い配慮です。今回はオミットしてますけど、手動式ポンプも付いてます。今見ると荷台の空間がちょっと寂しいですね。使ったらよかった、、。
なんであれミニアートは、こういう小道具への配慮が行き届いているところが好きですね。モデラーの気持ちを分かってくれてる気がします。まあ、メーカーさんってどこもそうなんでしょうけど。でもそういう「かゆいとこに手が届くポイント」ってメーカーさんごとに違いますよね。そういうのをそれぞれ感じられるのもプラモのいいとこです。

エンジン部分も精密に再現されてます。これまたミニアートの真骨頂。
ボンネットは合いがいいので接着せず後で開けられるようにしてます。ただ、パイピングなどはしてません。

フィギュアはなかなかポーズが決まってます。単品なので、キャラを立てるためにサングラスを付けてみました。簡単にキャラが引き立つのでいいですし、何より目を塗らなくていいのがよいです(笑)
ドアの窓は、開閉選択できます。ちょっとあけた状態にして変化を付けてみました。開閉どちらかよりも、こっちで好きな位置を決められるのでこういうのもミニアートのいいところですね。

ODの塗装は退色表現やチッピングなどの剥がれなどが難しいですね。油彩で薄く錆びたような感じにしました。また、前線にいるわけではないので泥汚れなどもひかえてます。
ドアのマークは「US ARMY SERVICE FORCES」のもの。恥ずかしながら知らなかったのですが、当時は補給専門の独立した軍があったんですね。そのマークです。独立してるから星マークじゃないんですね。で、この軍は日本語でどう訳されてるのかよくわかんないです。すいません、

というわけでお終いです。(その2)では製作のポイントなどを紹介したいと思います。

ちなみに、ホビージャパンさんのサイトで、このキットの私の製作記事が掲載されてます。詳しい内容を知りたい方はこちらをご覧になるか、もしよろしければ掲載誌を購入して下さると嬉しいです。

それでは。


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イギリス・25ポンド砲とクォード・ガントラクター タミヤ 1/35(BRITISH 25PDR.FIERD GUN & QUAD GUN TRACTOR TAMIYA 1/35)(その1)

2023年07月16日 | AFVの模型
今回は久しぶりにプラモの製作記です。以前ちらと紹介したタミヤのクォードガントラクターと25ポンド砲のセットのキットです。

これですね。知らない人はいませんわね。
タミヤのこのセットのキット(なんて呼ぶんだろ、、)はなんかほんとテンション上がりますね。いっこいっこ買ったときとは違う。なんなんでしょうねこの感じ、、。

これは今回初めて買いました。クォードは以前買ったことあるんですけど作らないまま人にあげてしまいました。なので全てにおいて初体験であります。最近再生産されたようで、新品が買えました。1900円でした。びっくりです。今どきフィギュアセットでも2000円は軽く越えますよ。安すぎですねえ、、。

で、初めて買って気付いたんですけどこれキット名称は「25ポンド砲とクォード・ガントラクター」なんですね。砲が先だったんか、、。類似のキットのホルヒと20ミリ機関砲セットは「ホルヒ1aと20ミリ対空機関砲」です。うーん、砲と機関砲で主従が変わるのでしょうか。例えば88と8トンハーフがセットになったらやっぱ「88ミリ砲と8トンハーフトラック」になるんでしょうかね、、。

って、脇にそれましたすいません。ちなみにクォード単体がMM45番、このセットが44番、25ポンド砲が46番です。でも発売時期はクォードが74年9月、セットが10月、砲が11月です。セットを先に買っちゃった人は、砲単体キットのフィギュアを見て悔しかったんじゃなかろうか、とかいらん心配をしてしまいますね(笑) そういえば、25ポンド砲のフィギュアは単体キットになってませんね。88のは砲兵セットになってるのに。その他、8トンハーフの高射砲兵セットやM3ハーフトラックのコンバットクルーセットとかもあるのに、、。そういう意味では不運なフィギュアたちです。

あ、また話がそれました。すいません。で、クォードも25ポンド砲も、MM初期の傑作のひとつと言われてますね。まあ、初期MMはどれも傑作なんでしょうけど。今回久しぶりに初期MMを組み立てましたが実に楽しい。サクサクッと形になっていくのはちょっと他にない快感です。
少ないパーツでも精密感のある仕上がりになっていきます。これはたまらん。
シャーシやデフ、エンジンなどイキフンチリバツ!!
タイヤも、きちんと数字とかが入ってるのがエライです。タミヤのタイヤというと「田宮模型の仕事」でのホンダF1のゴムタイヤ開発の下りはよかったですねえ、、。

キットのフィギュアはドライバーのみ。砲兵フィギュアはオミットされてます。発売時価格はクォードと25ポンド砲単体がそれぞれ500円で、セットが900円です。差額の100円が砲兵フィギュア分、ってことですね。
さて、このキットは凄い!の続きですが、フィギュアの手がきちんとハンドルを握ってるのも凄い。もちろんハンドルはハンドル軸とピッタリ合います。これ、こういうフィギュアを自作するとよくわかるんですけど、この3点を合わせるのってほんと難しいんですよね。

というわけで、本体はするする組みあがってすぐ完成。
ボンネット式のクラシカルなスタイルがいいですねえ、、。
後部の天井が斜めになってるのは、モントゴメリー将軍が(イギリス軍の偉い人)、軍用車に荷物を載せまくった様子がだらしないというので大嫌いで、それを止めさせるためにそう設計させたそうです。イジワルですねえ、、。でもそのおかげで個性的なスタイルになってるという。でもこの逸話、うろ覚えなので話半分でお願いします。モントゴメリー将軍じゃなかったかもですし、そもそもそういう理由だったかもあやふやです(笑)。出典はなんだったっけなあ、、。

さて、このキットは発売からほぼ50年という超ベテランです。なので現行のプラモと違ってさすがにあれこれとシーキビ(厳しい)なところがあります。

例えば、車体上部とフロントフェンダー部にはこれくらいの隙間が。
まあ、開発年を考えると仕方ないですね。今だとCAMで設計して金型もコンピューター制御で彫ってしまうのでまあ有り得ない(と思う)隙間ですが、当時はなにからなにまでアナログです。それを考えるとここまでできてたというのはスゲーと思います。

こういうのは車体上下を接着してからパテで埋めれば一発で処理できるのですが、私は内装を塗装してから接着して、外部を塗る、というのがイヤなので(メンドクサイから)あとから脱着できるようにしました。

まずタミヤエポパテ(速硬化型)を接合部に薄く盛り付けます。
フェンダー部にはメンソレータムを塗って、上下を押し付けるようにします。メンソレータムを塗るのは、パテがフェンダー側に固着しないようにするためです。
パテが硬化したら、上下を外します。メンタムのおかげでパカッと外れます。
はみ出たパテを削ってやると、こんな感じで接着せずとも隙間がなくなります。ボンネット部も隙間ができるので同様にしてやります。

このやり方は、接着してからパテで埋めるよりも成型は楽かもしれません。パカッと外れて、また載せてみたときに隙間ができないのをみるのはなかなか楽しいものです。興味のある方はぜひ一度お試しを。ただ、使うパテは硬化後に固くなる速硬化型でないとアカンですよ。水色の通常型は硬化後も軟質なのでこういう作業には向いてないです。

タミヤのキットは、パーツが少ない分あれこれと省略がされてます。座席上のハッチのこの凸モールドはなんじゃろか?と思って箱絵を見ると、取っ手でした。まあこのままでもいいような気もしましたが、別に無改造で済ませることを目指しては無いのでディテールアップすることに。
フツーなら、真鍮線などで置き換えるところですが、折角なのでキットを生かしてみます。

ピンバイスで穴を開けて、デザインナイフで穴をつなげてくり抜きます。
失敗しそうな感じですけど、まあ失敗したら真鍮線で置き換えればいいので気楽なもんです(笑)
でも、失敗せず完了。やれやれ。なんか無用な手間をかけてる気がしないこともないですが、こういうのが楽しいですよね。

先にも書きましたが、やはり超ベテランキットなので各部の処理はきちんとしてあげます。とはいえ平面のヒケなどは板に張ったペーパーだけで処理できるレベルです。この砲尾とかも、あとちょっと削ったら平面になりますね。
まあ別に平面なんて出さなくてもいーじゃん!と言われればそれまでの話(笑)結局南極、自分がどれくらいの感じにしたいのか、というイメージの話ですね。

全ての仕上がりを現行キット並みにしたかったらそりゃ頑張らんとアカンでしょう。でも逆に完全無改造でいききってしまってもOKなわけです。決まりなんてないのです。要は自分がどうしたいか、というだけの話です。

そして「どうしたいのか」なんて人によって違います。先に上げた私のアレコレも、私がしたかったからしただけで、したくなかったらしなかったらいいのです。プラモ製作において「ここはあーしないと絶対ダメ」なんて決まりはありません。そういうのは、作る人それぞれが自由に決めていいことです。プラモはフリーダムだからいいのです。

あ、なんか急にマジメなことを書いてしまいました。すいません。こういう技法とか処理を解説してると「ここはこーしなきゃダメ」というニュアンスで書いてるように受け止められちゃうかもなー、といつも思っちゃうんですよね。でもそういうことじゃないんです、と分かってもらえるとうれしいです。

で、とかとかやってるうちに25ポンド砲もほぼ完成しました。
6ポンド砲もそうですけど、イギリスの大砲ってなんかどれも佇まいがどっか似てますね。ドイツの砲もそうですし、日本のもソ連のもそうです。こういうのほんと面白いですね。

閉鎖器とかタイヤの感じとか、口径や大きさが変わっても全体的な雰囲気が似てますよね。
こういうのを感じられるのもプラモのいいとこだと思います。写真を見てるだけじゃわかんないんですよね。立体を何度も見てると気付く、と言いますか、、。

というわけで組み立ては終了。
で、これで1900円ですよ。ゴージャス過ぎてびっくりしますねえ、、。

そして完成させた人のみの特権として、こういう風に連結させてニコニコすることができます(笑)
いやー、ほんと楽しい、、、。トラクターも砲も弾薬車もひとつひとつは小さい模型ですけど、つなげるとかなりボリュームと迫力のある感じになりますね。

カーブを曲がった感じにしたりして(笑) うーん、ほんとたまらん、、。

というわけでお終いです。クォードは車両としてはかなりでかいですね。ティーガーと並べるとこんな感じ。でかいでしょう。
こういうことができるのもプラモの楽しいところですね。

そういえば、このティーガーも再塗装をしかけてずっとそのままです。アカンですね。っていうか、当ブログは製作途中で未完成のままのキットが多々あります。すいませんほんと。

でも、このキット含め、これまでのどれもいつか必ず完成させるつもりなんですよ。いや、マジで。とはいえそれがいつ完成するのかは星に聞いてほしいのですが。あはは。(「あはは」、じゃねーよ!!)

このキットも果たして完成するのかどうか?乞うご期待!!

というわけでまた。

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「義烈空挺隊員」 1/12 フルスクラッチ (その4)

2023年02月26日 | AFVの模型
ずっと中断していた義烈空挺隊員フィギュアの製作を再開しました。どれくらい中断していたのかというと、いつ中断したのかすら覚えてない、というレベル。調べると前回のブログが2018年10月、さらに第1回目が2016年1月でした。

中断して4年半、着手して丸7年も経ってるわけです。うーん、恐ろしい、、。なので「どこまで進めてたのかなあ、、」というところからのスタートとなりました。やる気がなくなって放置してたというわけじゃなくて、先にやることがあれこれ出てきて、それが終わると次のやることが出来てきて、これはまあ後回しにしてもいい方のものなので、まあそのうち、、、とかなんとかそんなかんじでなんだかんだでそのままになってたというかんじですね。いや、やる気はあったんですよずっと。でも(略)。

さて前回の製作記を読むと、製作中に新しい資料が手に入り(「その4」参照・アドレスは最後にリンクしてます)、そこを修正しようとするところでストップしてたのですね。あと、各装備の縫い目が気になって、やり直そうとしてるところでもありました。

とりあえずその辺から着手しました。各装備の本体は大体できてるので、縫い目だけやり直します。縫い目部分をデザインナイフや彫刻刀でV字状に彫り込んで、そこにエポパテを埋め、半硬化状態のときに縫い目をつけます。工具はデザインナイフの先を縫い目のモールドに成型したもの。
しかしそもそも何で縫い目をやり直そうとしてたのかがよくわからない。「その4」の写真を見る限り、そんなに変じゃないしやり直したものと比べてもさほど結果が変わらないように見えます。謎ですね。

でもまあ、途中でやりかけてたのでやり直すしかなかったのですが。それにしても自分でやっておきながら思い出せないってのは困ったものですね(他人事)。

破甲爆雷のケースは形とか縫い目とかがちょこちょこ間違ってたので、これは修正する意味があります。
並べると下部の形がそれぞれちょっと違うので、これはさらに修正が必要ですね。

先の装備含め縫い目は実物よりもかなり大きいのですが、スケール的にこれくらいでもいいかなあ、と。もちろんこれ以上細かくできないという技術的な理由もあります。

さらにいうと縫い目はなくてもいいくらいなんでしょうけどね。現物をここまで縮小したらほぼ見えなくなるレベルでしょう。

さらにそもそも縫い目なので凹モールドなのは変なのです。ほんとは凸モールドじゃないといけません。しかしそんな造型は非常に難しい(不可能?)です。なのでもうこの辺はあくまで模型的・雰囲気重視の処理ということになります。

35ならともかく、12くらいの大スケールになるとこういうところの判断が難しいですね。35だと最初からあきらめられるディテールでもスケールが大きくなるほど再現できるようになるのですが、それでも無理なものは無理なわけで。難しいところです。

デジタルの3Dモデリングなら造型できるのかもしれませんね。こういう手作りとは精度の桁が違うようなので。ただどこまでも再現できてしまうと逆の意味で「どこで止めるか」が難しくなってくるだろうな、とも。結局は作者の判断・センスというソフト的な問題になるのでしょうね。

閑話休題。背中のP37バックパックも新資料でディテールがわかったのでやり直し。
P37というのは英軍の装備です。鹵獲したものを使ってたわけですね。止め具のベロの金属板の形状がちと違うのでこれまた要修正です。金具も真鍮線で作り直そうかなと思ってます。雑嚢の縫い目や布地の表現もやり直しました。

縫い目のやり直しは大体目処が付いたので、さらに進めます。九四式拳銃弾帯の拳銃嚢からチラッと見える九四式拳銃を再現しました。まあグリップ底面部だけですが。
これも以前ほぼできてたんですけど、やり直しました。

この弾帯の拳銃嚢は、通常型と形状が違います。これは通常型のレプリカ。蓋、止め具などなど全て別物です。
拳銃弾帯のは、どうも蓋の後ろから拳銃のグリップがチラッと見えるようにも思うのでそうしたわけです(実際はどうなのかは不明。現存品ってあるのかな、、)

とはいえ、腕を付けるとほぼ隠れて見えなくなってしまうのでした。
けどまあ、こういう作業は楽しいですし、まあいいか、と。

銃剣差もディテールをやり直しました。
銃剣本体は一〇〇式に着剣した状態にするので後は鞘を付けるだけです。

しかしこちらも腕でほとんど見えなくなります。
さらにここ(バックパックと腕の間)には吸着爆雷を付けるつもりなので恐らくほぼ見えなくなるでしょう。でもまあいいか、という(こればっか)

一〇〇式の弾倉嚢のサスペンダーと金具は再開前に追加してました。金具は二式弾帯のを参考に真鍮線で製作。真ん中の雑嚢のベルトや先の銃剣差の金具も同様。

こういうところで異素材の金属を使うとアクセントになってくれますね。リアルにも見えます(と思う)。で、P37の金具だけエポパテになっちゃうので、作りなおそうと思ってるわけです。さらにそうすると装備のスナップボタンも金属にしたいなあ、、とか思い出すわけです。ボタンは、うーんどうしよう、、。さらに完成が遠のくしなあ、、。

というわけで、進んだような進んでないような感じです。ほんともうちょっとで塗装に入れるところだと思うのですが、それは4年前も思ってたしなあ、、。今年中には完成させたい、、、と書こうとしたら4年前も同じようなこと書いてました。わはは。しかもまだ2月だし、、。

しかし今度こそマジで今年中には完成させたいですね。さすがにもうこれ以上放置するのは偲びないですからね。

で、偶然というかなんといいますか、再開した頃に義烈空挺隊のノンフィクション「帰らぬ空挺部隊」(田中賢一著・原書房)をやっと入手することができました。

義烈空挺隊について知るには最適な一冊です。しかしこの本、なかなか出てこないんですよ。そして絶版でかつ人気があるのか出てもすぐ売れてしまいますし、基本的にちと高値です。なので入手が難しかったのです。

今回、この本を探すつもりじゃなくて別のことでネットをうろうろしてたらほんとたまたま売りに出てるのを知って、値がはりましたけど躊躇せず買いました。いやー、よかった、、。

義烈空挺隊についてはもっともっと知られて欲しいのですが、いかんせんまとまった資料がほぼないのです。「丸」などで単発的に紹介されることはありますが、同隊のみを1冊にまとめた商業ベースの本はこれしかないはず(「その4」で紹介した「義烈空挺隊の晴姿」は自費出版)。そして内容的には最高のものです(そもそも著者の田中氏は陸軍挺進連隊(空挺隊)の将校で、戦後は陸自空挺団の創設に係わったプロ中のプロ。最高にならないはずがない)。部隊の創設の経緯から過酷な訓練の様子、そして出撃・散華までを活写しています。渦中にいた田中氏でなければ表現できないであろう、熱くそして隊員への温かい眼差しが溢れる文章でまとめられた、素晴らしい戦記本のひとつです。

しかし、残念ながらこの本は絶版です。彼らの軌跡をより広く知られるためにも新装版なり文庫化なりされてほしいなあと切に思います。そもそも今までずっと絶版のままなのかが不思議です、、。

興味のある方は機会があればぜひお読み下さい。入手難ですが、各図書館に収蔵されているはずなので読むことはできると思います。私も地元の図書館にはなかったのですが燐県に収蔵されてて、取り寄せてもらって読みましたから。

というわけでお終いです。この本を再読しながら少しずつでも進めていきたいと思ってます。「その6」はいつになるか分かりませんが、可能な限り中断させず続けたいですね。

それでは。

過去のエントリーはこちらからどうぞ。
第1回↓
第2回↓
第3回↓
第4回↓

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ドイツ・ケッテンクラート タミヤ 1/35 MM29(KETTENJRAFTRAD TAMIYA 1/35)(その1)

2022年10月23日 | AFVの模型
今回はタミヤのケッテンクラートを紹介します。ご覧の通り初代のです。20年くらい前に「できる限りディティールアップしちゃろう」と取り組んでそれっきりになってるやつです。先日写真フォルダを漁ってて(整理が雑なのでいつもやってるのだ)製作中の写真を見つけまして、紹介してみようと思ったわけです。
ご存知の通り、タミヤ初代のケッテン(以後そう表記します)は、極初期のMMですね。当時のMMあるあるですがアウトラインとか全体の雰囲気とかはバッチリなのですが、ディテールはそれなりの出来です。なので、その辺を詰めてみようと取り組んだような記憶があります。

ちとピンボケで申し訳ないのですが、キャタピラ部はプラの一体型。そしてエンジン点検用ハッチが可動するというゲーコマなつくり。キャタピラがプラ一体というのは当時MMの中で唯一だったのでは。
子供の頃、私はこのキット買ったことがないんです。友達の磯田君(仮名)が買って、組立前のを見せてもらった時に「キャタピラが一体型だ!」と驚いた記憶があります。

当時の戦車でも装甲車でも、キャタピラ式のプラモって、キャタピラはまあほぼゴムや軟質プラ樹脂製でしたからね。なんといいますか、カルチャーショックでした。「こういう表現もアリなんだ!」と。キャタピラの垂れ下がりの感じは実にリアルです。ただそのせいで連結部のディテールが削がれてしまうのですが。しかし、これくらい小さいものになると、樹脂製キャタピラだとどうしても跳ね上がったりしていまいちになってしまいますからトータルではオケ!ではないかと。

でもエンジン点検ハッチのメッシュ部はプラモールドという。なので、穴を開けて銅のメッシュを張りました。
そういえば、こういうちまちました作業、最近はしなくてよくなりましたね。キット自体にエッチングパーツが普通についてますから。

ヘッドライト上部のカバーは「パックス石鹸歯磨き」の金属チューブを使ってます。パックス石鹸歯磨きは当時でも珍しく金属チューブ製で重宝しました。素材としてのケッテンとしては(シャレ)、ちゃんと歯を磨いて使い切らないとダメという点(笑)。でもほんと柔らかくてなじみもよくていい素材でした。実はまだちょっと当時の在庫があります(笑)。
前輪タイヤ部とフェンダーは、キットでは一体で繋がっていますが、根性で分離しました。フェンダーステーも伸ばしランナーで再現。空気入れ用のバルブも伸ばしランナー。そういえば、伸ばしランナーって言葉や技法、最近あまり見掛けないような気が、、。こういうのがそれほど必要じゃないくらいキットの精密度が上がってるってことなんでしょうね。

シートは、ティッシュを張って、溶きパテを塗ってしわを再現しようとしたのですが、ちょっとヨレヨレすぎですね。これはやり直したほうがいいかな、と思いきや、今となってはこれで仕上げてもいいかもですね。というくらい最近私は悟りの境地に達しております(ウソです)
シート足元のダクトのカバーも、パックス歯磨きのんです。ヨレヨレですけど、まあこんなもんでしょう(何が?)。

このキットはエンジンも再現されてます。初版はこのエンジンがダイキャスト製だったことは有名ですね。
パイピングなどはほんと適当にやってます。で、この辺をきちんと詰めないと本体が組めなくて、そこでとまっちゃってるというわけです。

というわけでお終いです。

(その1)としてますけど、完成するかというとそれはもう分からない、、っていうかそもそも今これがどこにあるのかもわからない(笑)。でも多分押し入れのどこかにはあるはず。ここまでくればもうちょっとなので、ちゃんと発掘してちゃんと完成させたいですねえ、、。

というわけでまた。

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