森男の活動報告綴

身辺雑記です。ご意見ご感想はmorinomorio1945(アットマーク)gmail.comまで。

お釈迦様の手の上でダンスを踊る件

2015年05月24日 | AFVの模型
このところ更新が滞っていて失礼しています。この銃のイラストのところからでしたね。着剣装置の付いたベルグマンは、第一次上海事変では使われてなかったようです。なので、セーラー服に合わせるのはおかしいのですが、まあいいじゃないですか。

というわけで本題です。先週の静岡ホビーショーから帰ってきて、やっと疲れが取れてきました(遅い!)

会場ではいろいろな方とお会いし、お話できてほんとよかったです。逆に、お世話になっているのに挨拶すら出来なかった方もあり、本当に失礼いたしました。またお会いした際には何卒よろしくお願いいたします。

今週は後始末もあってちょっとバタバタしていたのですが、公私ともどもなんとか一段落(でもないけど)して、次のステップに移れそうな感じです。今後も自分なりに頑張っていきたいと思ってます。

で、そのイラストですが、全体はこんな感じだったのですね。白いレギンスがアレですねー(笑)。海軍陸戦隊はやっぱいいなあ素敵だなあ、、、。
中身はこんな感じ。フォトショップでひとりでぐりぐり作りました。フォトショップは、やっと使い方がわかってきて、いろいろいじるのが楽しいです。


この「中四国AFVの会ニュース」は、その年のAFVの会の様子を広報するために去年から製作がスタートしました。A4二つ折りの簡単なものですが、できるだけ丁寧に作ることを心がけています。おかげさまで会場でそれなりにはけたようで、ほっとしました。余った分は、今後協賛クラブさんの展示会などで頒布するとのことなので、目にされることがあれば、ぜひ手にとってみて下さい。

さて、今回の静岡行きには、ホビーショーのほかに大きな目的がありました。それは会場近くの静岡ホビースクエアで開かれている「金子辰也ジオラマ展」(5月31日まで開催)に行くことでした。ご存じない方のために紹介させていただくと、金子氏はこの世界の第一人者として、もう30年以上も第一線で活躍されているプロモデラーです。グラフィックデザイナーでもあり、有名なお仕事としては山下達郎氏のレコードのジャケットデザイン(「クリスマス・イブ」など)をされています(会場入り口に山下氏からのお花がありました)。

会場には、金子氏の作品がこれでもか!というくらい並んでおり(ほぼ全て?)、圧倒されました。いくつかの作品は静岡で拝見したことがあるのですが、時系列に展示された作品をまとめて見ると、個別に見るだけではわかりにくいであろう、金子氏の創作姿勢のようなものがうかがえた気がします。これはこの作品展の独自の醍醐味といえるでしょう。本当に勉強になりました。

ありがたいことに会場は写真撮影可でした。ここでは個人的に思い入れのある作品をいくつか紹介します。

まずは「DRAWBRIDGE」
この作品は、7歳くらいの時に本で見て、大衝撃を受けたジオラマでして、これが生で見られると知り「ホビーショーなんて行かなくてもいいから(コラコラ)、こっちにはぜひとも行かねば!!」と思っていたのです。で、恥ずかしながら現物を見て泣きそうになってしまいました、、、。作品の凄さ、というのはもちろんあるのですが、数十年もずうーっと「いつか見たいなあ!」と思ってたものを目の当たりにするというのは感激しますよね、やっぱり。

次は「PARADISE」
これは、10歳くらいの頃、初めて買ったタミヤカタログ(1980年版)で見て、これまた衝撃を受けた作品です。このサビサビのチハを見て「なんじゃこりゃー!!めっちゃいい感じやん!!」とびっくりした記憶があります。
このチハはACの軍艦島のCMと並んで、自分の廃墟・残骸好きを決定した重要な作品だったんだな、と再確認した次第です。で、偶然ながらこの2作品が並んで展示されているのは私にとっては感無量でした。今見ても、このチハはほんと素晴らしい出来栄え&佇まいです!!

そして「BERLIN 1945 APR.30」

この作品は中学生の頃「タミヤ情景ガイドブック」で見て、ためつすがめつした作品です。この本にも載っているシェパード・ペイン氏の88ミリ砲の情景(これもジオラマ史に残る傑作ですね!!)とあわせて、壊れた建物の内部を正面に持ってくるという構図・技術の凄さに感嘆したものです。よくよく考えると、先日アーマーモデリングに掲載してもらった拙作「Sweet Home」もこれらの作品の延長線上にあるわけです。製作時、真似をしようとかは考えていなかったのですが、あとで「あ!」と思ったという、、、、(ほんとですよー)。瓦礫で足の踏み場がなかったり、2、3階に家具が残ってたりするのは完全に影響を受けてますね。今改めてみると、よくわかります。ペイン氏の情景ではガラスが割れてる印象とか、梁が折れて割れ目がむき出しになってたり、砲が建物の中から外を向いてたりとか、ほんとよく似てるなあと、、。結局、強烈な印象を受けたものは頭にそれが刷り込まれていて、製作時にそれらが出てくるということなんだと思います。なので「ものを作るということは先達あってこそ」「基本的にオリジナルというものはない」んだなあと、、。

「SHEPERD」も、この本で知った作品です。
羊と軍用車がからむというシチュエーションのインパクトだけでなく、脇でひとりのアメリカ軍兵士がドイツ軍兵士の墓をしんみりと見ているという様子が、「戦争」の一面をさりげなくかつ的確に表現しているような気がして、感嘆したものです。ここですね。

こちらは、これらが掲載されていた本です。もちろん、他の雑誌などでも紹介されているはずですが、私が始めて拝見したのがこれらの本でした。
タミヤカタログと「プラモデル入門大百科」はボロボロになるまで読み込んだので一度捨ててしまい、あとで買いなおしました。タミヤ情景ガイドブックは、金子氏の作品だけでなく、カンプグルッペジーベンや無限軌道の会、ペイン氏、バーリンデン氏の作品がこれでもかという感じで紹介されていて、今でもほんとにためになる本です。「大百科」もほんと素晴らしい本なので、また改めて紹介したいと思います。

そしてこれが「大百科」の「DRAWBRIDGE」のページ。
これを近所の今はなき書店で見て「うわ!プラモデルってこんなことが出来るんだ!!凄いなあ!!」という衝撃を受けたときの感じは、昨日のことのように覚えています。ほんとに昨日のことだったらいいのになあ(笑)。まあそれが実際には何十年前だったのかはおいといて(笑)、とにかく私はここから「始まった」わけです、、、。

というわけで、これからも頑張らなければ!と気持ちを新たにした次第です。こういう機会を提供してくださった金子氏には感謝の言葉もありません。31日まで開催されていますので、興味のある方はぜひ!


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ロワイヤル・チーズ

2015年05月03日 | 模型の話題
今書店にて発売中の、月刊ホビージャパン6月号に模型のお仕事が載っています。お題はドラゴンのブラックラベル「M65 アトミックキャノン」です。※これは私の撮影したセルフ写真です。誌面には載っていません。

72は35と力の入れどころが違う感じがして、作っていて楽しいですね。トラクターの形も個性的で、原子砲のどことなく「恐い」感じもよくでてて、とてもいいキットでした。それにしても原子砲って、考えれば考えるほど、ほんと恐い大砲ですねえ、、。射程距離30キロだそうです。イヤイヤイヤ、、、。風向きによってはこちらに来るですよ。さらに、前線まで30キロということは、十分敵機の攻撃に遭う可能性があるわけで、弾薬車がやられたらどうするつもりだったんでしょうね、、、。でも、幸い使用されることなく退役し、今こうやってプラモで手元に置けるのは人類にとってとてもいいことだと思います。誌面の紹介は1ページです。興味のある方はぜひご覧下さい。

こちらが表紙です。

で、今は中四国AFVの会が終わってやれやれという間もなく、5月16、17日に開かれる、静岡ホビーショーでの同会出展ブースの宣伝材料の製作のお手伝いをしています。久しぶりにイラストを描きました。模型と同じく、絵を描くのも楽しいです。

イラストはこんな感じです。ここではチラッとだけでお許しを。水彩画です。このイラストは、中四国AFVの会のブースで配布される、「中四国AFVの会ニュース」に使用するためのものです。「ニュース」は同会の様子をA4二つ折り4ページに簡単にまとめたものです。昨年はじめて発行し、ホビーショーの会場で配布しました。今年も配布する予定ですので、興味のある方はぜひ当ブースにおいで下さい。

こちらは去年のニュースの表紙に使ったイラストです。今年のパンフの表紙にも使いました。基本的にもう御役御免ですのでアップします。
会場で目を引いて、かつ手にとってもらわないといけないので、あれこれ考えてこういう風になりました。フトモモとかがアレですが、まあいいじゃないですか。ほんとはもっと硬派に決めたいんですけどね、、、(ウソつけ!)

試製二型機関短銃の車載型は、ほんとはスリングスイベルは付いてないです。でも試作だから付いてないだけなんじゃないかなーと思うのと、絵的に付いたほうがおさまりがいいので付けました。車載重機のように、銃眼から射撃するための銃なのでスリングはなくてもいいのかもしれませんが、車外での警備や、車両を放棄した後の乗員の武装用としても使用することを考えると、採用された場合はスリングは付けられたんじゃないかと思います。側面の鉄の板は、薬莢受けを付けるための金具だそうです。この銃についてはちょっと興味深い点があるので、そのうちまた書くつもりです。あー、ほんとこの銃、モデルガンで出んじゃろか。無理か、、、。

こうやって、イラストで銃をちまちま描くのはほんと楽しいです。こちらは今回のイラストのアストラM1000。
この拳銃は前後より天地の方が長い変な形をしています。これは弾数を多くする(12連発)にするために、単純にグリップを長くしたという、考えなしのデザインです。でも、とても好きですねー。これ。
こちらは中田商店が販売していた文鎮モデル。もちろん合法品です、、、と断るのもどうかと思う、一体ムクのものです。左がアストラ、右がイギリスのウェブリー。十数年前、たまたま入った中古モデルガン店でこの二つだけが安価で売ってたので買いました。キャストで一体で抜いたものに黒のペンキを吹いただけの参考用程度のものですが、原型が六人部氏らしくてとてもいいフォルムです。これも、モデルガンもしくはガスブロで出ないかなあ、、。無理か、、、。ウェブリーもほんといい形してます。江戸川乱歩の小説の登場人物が使ってそうな感じですね。

スペインの拳銃は、ドイツやアメリカのものより安価だったため日本軍でもよく使用されたそうです。他の種類ですが、ドイツ軍も使っています(アストラ400など)。ただ、やっぱり質や性能的にはちょっと劣ってたみたいです。でも、モーゼルのコピー、アストラM902とかなんかとても素敵なアレンジの仕方をしてて、ほんと好きなんですけどね。で、スペイン製の拳銃というと、いまでも格下扱いっぽいのですが、世界中で使われているスペインの工業製品が他に何があるのかと考えるとよくやってる方なんじゃないかと思います(上から目線)。

例えば、ガバメントをコピーしたスターPS45という拳銃は、空砲の作動がガバメントよりもよいのでハリウッドで良く使われたそうです。今はどうなんでしょうね。「パルプフィクション」のラストで、サミュエル・L・ジャクソンがティム・ロスに突きつけてたのがそれですね。

閑話休題。アストラ拳銃は、日本海軍が日中戦争のころにまとめて購入して、搭乗員の護身用(自決用ともいうのかな?)として支給してました。なので「報国」の刻印が入ったものがあります。上の文鎮モデルがそれです。資料を調べてて、我慢できなくて一気に描いたのがこれ。
この絵は有名な写真をもとにしたもので、ご存知の方も多いのでは。「完璧な写真」というものがたまにありますが、これもその一枚かと。なんというか、もう全てを表している気が、、、。神風の頃かな?と思いがちですが、重慶爆撃の援護の零戦隊の二空曹の写真だそうです。拳銃がアストラなので、そうでしょうね(搭乗員用の輸入拳銃が大戦後半まで残ってたとは思えない)。いつか、バストトップのフィギュアにしたいなあと思ってます。

というわけで、原子砲でスタートして、結局拳銃の話題でした(笑)で、核兵器と比較すると、拳銃なんてなんてかわいらしい武器なんだ!と思っちゃいますね、、、、、。松本零士の漫画に「人間は銃剣でわたりあうくらいのところで止めとけばよかった」(成層圏気流)というセリフがありましたが、ほんとそう思います。もちろん戦争自体ないのがいいんでしょうけど、まあ、周りを見渡すとそこまでたどり着くのはまだまだ先のようですね、、、、。

というわけでまた。





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