森男の活動報告綴

身辺雑記です。ご意見ご感想はmorinomorio1945(アットマーク)gmail.comまで。

月刊ホビージャパン誌にテンポトラックの作例が掲載されました&その他の話題

2022年07月31日 | 模型の話題
今発売中の月刊ホビージャパン2022年9月号に、模型のお仕事が載ってます。今回のお題はミニアート1/35テンポA400です。とてもいいキットでした。キットのよさをできるだけ生かせるよう、頑張ってジオラマにしたのでよろしければぜひご覧下さい。
キットはドイツの公的機関(銀行や郵便局など)のデカールが入っているのですが、今回は戦後民間でお店の配達車として使われてる感じにしてみました。とても愛らしい車両なので、戦後の平和な風景が似合うなあと思ったのです。

こちらが表紙です。よろぴく!

カラー3Pで紹介してくれてます。上の完成写真はもちろん私が自宅で撮ったもの。誌面の1P目の写真は、ほんと夏らしく綺麗に撮ってくれてます。

製作法など、収まる範囲でできるだけ書いてますので、ぜひ。

あと、コメント欄でも書きましたけどこの作例の製作中に映画「ひまわり」を初めて観ました。いまさら!で恥ずかしいんですけどまあいいじゃないですか(笑)。

観ているとほんといろいろと考えさせられる深いテーマで、映像も綺麗(ウクライナロケだそうです)、役者さんもみんな素敵。「ああ、ほんとに名画だなあ、、、」としみじみ、、。テーマ曲もいい、、。曲は知ってて、あ、これが「ひまわり」の曲だったんだ、と。ついこないだ観た私がいうのもなんですけど、お勧めですよ。

「戦争って人が死んだり傷ついたりするからダメ!」とされてますけど、もちろんそれはそうですその通りです。しかし私は「戦争は人の人生を簡単に狂わせちゃうからダメ」とも思ってます。

自身が死んだり傷つかなくても、家族や友人がそうなると自分の以後の生活に影響が来ます(当然ですが)。さらにこの映画のように、夫が死んでなくても人生が狂うわけです。また兵士が無事故郷に帰れたとしても、PTSDなどで人が変わってしまい、家庭がボロボロになるという例もあります。ベトナムから帰還した兵士が元の生活に戻れず、家庭崩壊の原因となる。崩壊することで兵士の家族全員の人生が狂う。その影響は何百、何千万人にも及ぶし、何年も続いた(ないし続いている)、というような記述を読んだことがありますけど、確かに、、、と思いました。「ランボー」1作目はまさにそういう深いテーマが底にありましたよね。あれ、アクション映画じゃないんですよね実は、、、。

かといって、戦争は絶対にダメ!しちゃダメ!というかというとそうとは言い切れないから難しい、、、。向うからこっちの人生を狂わせようとやってきたら、どうするのか、、。彼の国が今必死で抵抗しているのは、戦争を止めて降伏したら「もっと、さらに自分たちの生活や人生が狂ってしまう」ことを重々承知しているからでしょう。ほんとうに難しいですよね、、、。

おっと、すいません。話がずれちゃいましたね。でも、映画でも小説でもいい作品って、こういう風に観た人それぞれがあれこれと物事を考えるきっかけになってくれるんですよね。50年も前の映画なのに、、、。だから名作といわれてるんでしょうね。ほんとお勧めですよ。

さて、作例はバン型のA400です。このテンポはあれこれ派生型がありまして、ミニアートではトラック型のE400もリリースしてます。これまた素敵。
下のは果物セット。記事では牛乳瓶セットとかを使いました。ミニアートはこういう小物もちょこちょこ出してくれるので有難いですね。自作するのほんと大変ですからねえ、、。

トラックバージョンは民間仕様がメインになってます。

うーん、これもほんと作りたいなあ、、。作例用に届いたバンのキットを見て、速買いしたんですよ(笑)。

トラックは、フロントグリルの形状がバン型と違いますね。こういうちまちました違いをきちんとしてくれるのが嬉しい。バン型には入ってない、梯子とかのアクセサリーパーツ(上の左のランナー。多分ジオラマキットのもの)があるのもポイント高し!
記事にも書きましたけど、ミニアートキットとしてはかなり部品が少ない方なので入門編にピッタリです。「作りたいけど部品多いからなあ」と躊躇してる人はぜひ挑戦してみてください。って、こうやって見ると「ミニアートとしては少ない方」だけど他社と同じ位なんすよねえ(笑)でもそれがミニアート!最高です!

でも、どっちのキットも今はネット方面では売り切れが多いみたいですね。店頭在庫はまだあると思うのですが、、。作例で使ったジオラマベースのキットともども品切れ品が多いんですけど仕方ないですね、、、。どのキットも再生産されて入手しやすくなる日が来ることを心から願ってます。

で、こちらはミニチャンプスの1/18の「Tempo hanseat」のミニカー。
もう20年くらい前に買ったものです。東京にショッピング(1年かけて貯めた金を、数日かけて都内の模型店やモデルガンショップ、古本屋などを回りまくって溶かす、という狂気の単独ツアー。独身だからできたのだ、、)に行ったとき一目惚れして買ってしまったのです。

当時テンポトラックなんて全く知らず、ルックスに「ズキューン!!」となって衝動買い。
私はミニカーは趣味外でして、持ってるのはこれだけ。「Tempo hanseat」というのはバリエーションの一つらしいのですが、例によってよく分からないのでした。

今回久しぶりに手に取って埃を払ってあげました。とてもよく出来てますね。で、荷台内側と外の色が違うのは、幌で隠れてるところだけ日焼けしなかったということです。
買ったときは汚し塗装とかしてみようと思ってたんですけど、案の定買ったまま放置してました。フロントウィンドウも染みが付いてて残念、、、。また機会があれば綺麗に再仕上げしてあげたいですね。でもこのまままた放置かなあ、、。

それにしてもほんとよく出来てます。駆動部もこの通り。
ミニアートのキットもほぼこんな感じでした。エンジンとかマフラーがボンネット内部全て収まってるんですね。

裏側もきちんと再現されてます。ミニアートのキットを作ったあと見ると、どっちもちゃんとしてることがよくわかりますね。
で、今回調べてミニチャンプスというメーカーがあることすら初めて認識したというくらいの門外漢ぶりなのでした(笑)それにしても20年の時を経て、この車種でつながるというのはなにか感慨深いものがありますね、、、(いやそんな大したことではないぞ)

というわけで、ホビージャパンぜひご覧になってくださいね。

最後にお知らせです。

●京都の「ギャラリーソラト」さんで開かれる展示会「軍装遊戯」(8月2日ー7日)に参加します。

今回は軍事、ミリタリー全般がテーマということで、銃器の絵を出品します。興味のある方はぜひ。詳細はこちら↓
主宰の近藤宗臣さんのツイッターアカウントはこちら。開催中作品紹介などをして下さると思いますのでぜひチェックを↓

出品するのはこういう絵です。以前から描いてUPしてる銃の絵ですね。複製画です。会期中は通販も可能です。1枚500円!ネットにUPしてるのとは違って最高画質です!買って下さい!!(直球だな、、)

というわけでお知らせでした。

まだまだ、というかずーっと暑い日が続きますね。ほんとタマランです、、、。コロナも凄いことなっとるし、、、。皆さん何卒ご自愛くださいね。なんとかこの夏乗り切りましょう!!

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森男のそれがどないしてんニュース(2022年7月号)

2022年07月17日 | 日記
今回はそれがどないしてんニュースです。要は、私の日ごろのコネタ集です。で、いま「集」と打とうとしたら、ちと打ち間違えて「驟雨」が出てきたんですけど、「驟」ってとても覚えらんない漢字ですねえ、、。この単語でしか使ってるとこ見たことないし、どんな意味かもわかんないし、、ってそれがどないしてん!!というわけでスタート!

●アナログ万歳!

先日の携帯の通信障害は困りましたね。私は公私ともども、あまり携帯は使わないのでそれほどではなかったのですが、メチャ大変なことになった方はたくさんおられたのではないかと。災害もそうですけど、こういうときに「普通の状態」がいかに有難いかを痛感しますねえ、、。日々「私たちの普通の生活」を縁の下で支えてくれている方々に感謝の言葉もありません。

で、普段携帯を使わない私ですが、こういうときに限って必要になるというのが私。家族間で、メールでは伝えきれない電話で話さないといけないちと大事な用件が発生。向うは電話掛けれるけど私はまだ不通。

困ったニャー、となったのですが向こうからこっちの固定電話に掛けてもらうことに。我が家の固定電話はまったく使ってないのですが、生きてはいます使えます。

それがこちらです、、って、黒電話かーい!!(笑)
全く使わないので、半分ネタのつもりでこれに繋いでいるのでした。でももちろんきちんと使えます。家族とは無事情報を交換でき状況終了。あー、よかった。

高山の番号は、以前住んでた時に遊び心で書いたもの。市外局番を地名にするとそれっぽいでしょ(笑)

それにしても、今回はほんと助かった。アナログ万歳!(笑) こういうことは今後もありうるかもなので電話に限らずリスクヘッジはしておいた方がいいかもですね。要は一本化するとヤバイという。オール電化の家なら、カセットコンロを備えておくとか。そういえば公衆電話もいろいろと役に立ったそうですね。なんつーか、ペイしなくても残しといたほうがいいものって色々あるんでしょうねえ、、。

●まさかのお宝

嫁の森子(仮名)の知り合いAさんの知り合い(要は知らない人)が家を壊すことになって、家の不要物となったレコードをAさんがもらいました。で、そのうちの十数枚を嫁の森子(仮名)がもらうことに。Aさんは「まつもっちゃん(嫁の森子(仮名)のAさんの呼び名)が好きそうなやつまとめとくわ」と。

もらう前は「まー、不要物だしそれなりのものだろうねー」とか話してました。

で、もらってきたのの一部がこれ。
ギャー!!!マジッスカ!!わ、わいえむおおお、、、。

袋から出した時、ほんとに「ギャー!」って言ってしまった(笑)

ううむ、まさか今になってYMOのアナログ盤を手に入れてしまうとは、、、。
盤面もこんな感じで実にテクノ。君に胸キュン!って感じ。YMOは曲からなにから、先端いってたんだなあと。テクノなのにアナログ盤、っていうねじれ方がたまらんですね。
でも、これらのアナログ盤はメチャ貴重というわけでもないようです。実はAさんの家族が一度売りにいったそうですが、普通に「買い叩かれ値段」だったので止めたそうな。まあ、そうなんでしょうねえ、、。

あと、映画「オネアミスの翼」のサントラもありました。持ち主は坂本龍一さんのファンだったんでしょうね。
これも嬉しいなあ、、。テレビ放映を録画した映画、何度も何度も観ましたからねえ、、。時期的に、サントラはCDとアナログ版両方をリリースするくらいだったんですね。確かにそれくらいのタイミングだったかも。
映画自体はもちろん坂本さんの音楽もよかったですよね。OP・EDの大西学長のイラストも素敵でした。そんなこんなで好きな映画なのでほんと嬉しい、、、。それぞれ大事にしたいと思います。Aさん、ありがとうございました。ごっつあんです!

●さりげない主張(自己満ともいう)

ずっと使ってた1眼レフカメラが壊れてしまいまして、家族から使ってないコンパクトカメラを借りてたんですけどそれも壊れてしまい、新たに1眼レフを買いました(当然中古の格安のん)。で、前の1眼レフのストラップを付けました。
ニコン純正ので気に入ってたのです。でもカメラは新旧どっちもキヤノン(笑)とはいえもう10年以上使ってるので、あちこち補修してます。

ドイツ軍用の認識票と、Uボートのマスコットを縫い付けてます。認識票の数字は携帯の番号。もし落としたときに拾った人が電話くれるかなあ、という安易な発想(笑)

どっちもサムズミリタリヤさん製。米軍の認識票は昔も今もどこでも打刻してくれるお店がありますけど、ドイツ軍のは当時(20年位前)はこのお店しかなかった(今もかな?同店ではまだやってるようですが、今は品切れで休止中のようです)見る人が見たら「おおっ!」ってなってくれるかなあ、という自己満ストラップです(笑)でもこういうところで遊ぶのってたのしいですよね。

で、家族に借りてて壊したカメラは「弁償しますぅ」と言ったらありがたいことに許してくれました。その代わり「甥っ子姪っ子のお年玉をUPしてやー」とのこと。「お、おう、、」

●案外いけることもあれば案外アカンこともある

ツイッターとかで、ちらほら「カップラーメンや袋ラーメンは水でも作れるし、案外おいしい」というのが流れてきてたので、実際にやってみました。夏だし暑いし、けどカップ麺は好きなのでほんとならいいなあ、と。

実験体は、ザ・カップ麺オブカップ麺の「日清カップヌードル」。まずはこやつがどうなるかを知らなければ話にならない。
ジャー、と水を惜しみなく注入。
もちろん水なので食べられるレベルまで麺が戻るには時間がかかります。慌てず騒がず「ダバダー」と本などを読んで時間を潰します。

7-8分すぎたころからしなっとなって来ました。ちょこちょこ「まだかいな」とぐるぐるかき混ぜます。このくらいの時点でも麺状には戻ってますけどまだ食べるには早そうな感じ。で、15分くらいで食べられそうな柔らかさに。
「でもおいしいかどうかはわかんないなー」と恐る恐る口に運びます(こんなことでビビんなよ、、)。で、結論からいうと、普通に食べれました。っていうか、おいしかったです。

多分、そもそもスープの味がきちんとしてるので、冷めててもいけるんだろうなあ、と。カレーとか味の主張の強いタイプだとどうなのかな?とは思いましたけど。

これ、結構なライフハックかもです。お湯がいらない、というのはかなりでかい。災害時とかはもちろん、例えば旅先でもカップ麺と割り箸を持ってたらどこでも1食になる。お湯と違って水は自販機でもお店や公衆トイレでもどこでもありますからね(黒電話の話と繋がりますけど、安全な真水がタダで手に入る日本って、よくよく考えるとかなり凄いんじゃないかと、、)。

ただ、こういう「おいしい」「案外いける」ってほんと個人差があると思うので参考程度にしてくださいね。拙ブログの熱心な読者(いるのか?)ならお分かりとは思いますが、私は美食家ではありませんので。どっちかというと、人が「マズー!!」っていうものを「美味い!」とガツガツ食べてるタイプです(笑)

そういえば、小学校の給食でイワシかなんかの南蛮漬けが出て「これ美味いなあ!!美味いなあ!!」と食べてたら、先生が「あー、これお前ら無理に食わんでええぞ。残していいわ。マズすぎるわ」と言ったことがありました。いい先生で私含めみんなの人気者でしたけど締める時は締めるタイプで、給食を残すことは基本許さないのでその点においては恐れられていたのでした。その先生がそう言うので、かなりのものだったのでしょう。

で、先生の「お触れ」を聞いたとき私は「えええっ!俺の舌って何!?」とショックだったのでした、、、。でもほんと美味かったんだけどな、、。食べ物とか味とかって、奥が深いですねえ、、。

さて、カップ麺が案外いけたので、じゃあカップ焼きそばならどーなのか?と研究を進めることにしました。実験体は、なんだかんだで一番好きな一平ちゃん。これ美味いですよねえ。
でも水で戻すと、どーなるのか、、。

意外だったのが、カップヌードルに比べると麺の戻りがかなり遅い。この写真は水の投入直後です。その後、結構待ちましたけど全然戻らない。
結局、食べれそうになったのは30分後くらいでした(酔っ払ってたので正確な時間ではないです。多分それくらいです。っていうか、実験中に飲むな!)。

で、結論からいうと、、、、こちらは、、、ビミョー、、、、と、いわざるを、、得ない、、、、。
ホット時には最強最大の援軍となる、親衛からしマヨネーズ旅団や装甲ふりかけ擲弾兵連隊もクール時には持ち前の威力を発揮できていないような、、、。お互いの味がお互いの足を引っ張り合ってるような、、、。「なんでこんな場違いな戦線に俺たちを投入したんだ!」という怨嗟の声が参謀本部にちくちくと届いているような感じでした、、。スマヌ、、、。

それにしても、ううむ、、、これほどまでに違うのか、、、。ただ、食べれないことはなかったです。いざという時にはこういうのもアリかな?と。でもカップ麺ほど今後能動的にコトを起こす気にはならないというのが正直なところ、、、。

「熱砂焼そば戦線」は残念ながらトブルク陥落で敗退しましたけど、この実験、夏の間にいろいろやってみたいですね。どん兵衛とかのうどんやそば系とかはどーなるんだろうなあ、、、。でもこの辺でもう止めといた方がいいのかもなあ、、、嫁の森子(仮名)にも「ええかげんにせえよ!」って怒られそうだしなあ、、と松本・ストレンジラブ・森男博士は川原で水面に石を投げながら夕日を見つめるのでした。

というわけでお終いです。あー、ほんと「それがどないしてん」でしたねえ、、、。でもまあ、それがこのニュースの特徴なのでご容赦下さい。

最初のこの写真ですが、絵を描く机の周辺です。好きな絵とか写真とか、自分の描いた絵とかをベタベタ貼ってます。
上を見上げると、こんな感じなんですね。先週の金曜の夜、絵を描いててぼーっとこれらを見てました。

悲しいことっていつもいつも「もうええわ!頼んでへんねん!!」ってくらい次々とやってきますけど、とにかく負けたらアカン!なあ、と、、、。隙あらば「彼ら」はちくちくと私たちの足元をさらおうとしてきますから、、、。

好きなことを好きにやって、言いたいことを自由に言う。そういう「当たり前」のことをやっても、誰からも邪魔されない世の中が一番です。そうじゃなきゃいけない、、、。次元から「どっちにつく?」と聞かれたら私は「当たり前の方!」と即答します。「当たり前」をほんと大事にしましょうね皆さん。ちょっと油断したら、すぐその「当たり前」は流されてどっかいっちゃいますからね、、。

おっと、なんのこっちゃですね。すいません、、、。

それにしても今年の夏は変ですね。急に暑くなって梅雨が最速で終わったと思いきや、また梅雨って、、、。なんやねんほんま、、、。皆様何卒ご自愛のほどを、、、。

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M3リー ミニアート 1/35(M3 Lee Mini Art )(その2 完)

2022年07月03日 | 模型の話題
というわけで2回目です。今回は車内の様子や製作法などを紹介します。

このキットはフルインテリアキット、つまり車内も完全に再現されています。ミニアートの必殺技ですね。めちゃくちゃよく出来てます。パーツはほぼプラです。エッチングはごく一部。
必殺技、というのは製作者もその必殺の対象となってます。要するに製作中に「殺す気か!!」と何度も感じさせくれるキット(笑)

でも、完成したときの達成感はまあ半端ないですね。難しそうですけど、単純にメンドクサイだけです。「難しい」と「メンドクサイ」は違いますからね。「難しい」というのは例えばイチローさんに絶対ヒットを打たれない、ということです。これができる人はもの凄く限られている。世界に何人もいない(と思う)。しかし「メンドクサイ」は誰にでも達成可能です。例えば、自分の持ってる本をアイウエオ順に本棚に収める、とか。簡単です。ただただひたすらメンドクサイというだけです(でもこれ実際にするとしたらマジでメンドクサイよな、、)。なので、このキットもコツコツ淡々と粛々と進めていけば誰でもきちんと完成させることができるのです。回りくどかったですが、そういうことです(でもほんとに回りくどいな。すいません)。
閑話休題。で、こういうキットのいいところは、戦車の構造を立体的に理解できる点です。図面とか写真で見てもピンと来ないんですよね。でも、模型だと順を追って作っていくこともあって、各部の関係性とかが結構すんなり頭に入るのです。「あ、砲と砲弾はこういう配置なのか」とか「エンジンの動力はこういう風にトランスミッションに伝達されるのか」などなど。立体の教材ですね。

このキットに限らず、ミニアートのキットは精度がしっかりしてるのでその気になれば車体外側を完全接着しなくても、完成後も内部をみれるようにできます。

精度がいいので、一見接着しているようにみえます(よね?)。

でも、こういう風にパカッと外せるわけです。以前SU85でもそうしたのですが、こうすると頑張って中を塗るぞ!という気にさせてくれるのでいいですね。接着しなきゃならない場合はやっぱテキトーにやっちゃいますからね。

戦車でも飛行機でも軍艦でも、中に人が乗って操作操縦する兵器です。戦車は特に中に人がいることをついつい忘れがちです。でもこうやって中身を見ると、狭い内部で人が必死に戦ってるんだなあということがよく分かります。戦車とかって来られる方からすると恐怖の塊、みたいなんでしょうけど、中の人もかなり大変で怖いだろうなあ、と。

M3は比較的大きい車両で、車内も多少は余裕があるように見えなくもないのですが乗員は7名。かなり狭かったろうなあと思います。
主砲、機銃、弾薬、もろもろの機材にはさまれて身動きは取れない。中は当然暗い。外の様子もまあ見れない。不整地を走るので揺れまくる車内、呼吸を妨げる銃砲弾の硝煙(有毒ガスです)、いつ飛び込んでくるか分からない対戦車砲弾、、。戦車に来られるほうも怖かったでしょうけど、それと同じくらい戦車に乗って戦うのはほんとたまらんかったろうなあと。

37ミリ砲塔はバスケット式で、これまた狭そう。ここに3人入ってたって、ほんとかなあ、、。

出入り口も限定されてて、砲塔内と車内は遮断されてるような印象。こういうのも立体でないと分かりにくいところですね。

さて、製作法としてはさっきも書いたようにただただメンドクサイだけなので特に書くことはありません。コツとしては、ゲートはともかくパーティングラインの処理はある程度ユニットになってからしたほうがいいです。最終的に完全に死角になるところもあるので、無駄な手間になってしまいますから。

あとお勧めなのは製作前に各ランナーに目印を付けておくということ。このキット、ランナーが計61枚(!)もあるので「ランナー探し」(よかった探しとはちと違う)が作業の中で結構な比重を占めます(いやほんと)。なのでこれをしていないと「A8と9がいるのか。えーと、Aのランナーはどこだ、、。これはB、あ、これはF、、。Aはどこじゃぁい!!」と製作中発狂し続けることになります。これは精神衛生上非常によろしくない。それを防ぐための措置なんですね。
この名札付け、意外とかなり効果的ですよ。ちとメンドクサイのですが、やるとやらんは大違いです。製作中にいちいちランナーを探す時間のトータルと比べるとかなりの時間短縮になるはずです。騙されたと思ってやってみて下さい。

同じように、塗料の番号も一覧にしておくと便利ですよ。

これも「えーと、ここは塗料は1の指定か。えーと、1って何色だったっけ」とその都度インストをばさばさめくる手間が省けます。これもほんと後々楽です。

車内の塗装は、大体これくらいまで組み立ててからやってます。
これくらいより前だと大変ですし、これ以後組み立ててからでも大変、というレベルがこれくらい。これこればかりですいませんけど(笑)まあそんな感じです。でも、こういうのは人によって違うと思うので参考程度でお願いします。

エンジンもスゲーよくできてます。ご覧の通り飛行機用の空冷エンジンです。M3・M4系列の戦車の特長ですね。
こういう星型エンジンを使うことになった理由ははっきりわからないんですけど(すいません)、このせいでM3・M4ともども背が高くなっちゃったとのこと。

完成するとこういう感じ。ちょっと色を塗り分けて、ちょいちょいと汚すだけでイキフンチリバツ!塗装はラッカー基本に、油彩でウェザリングしてます。

さっきも書きましたけど、星型エンジンを戦車に積んだら、まあこれくらいの車高になっちゃうんだな、という点もすんなり理解できました。

ヒマワリは、前回書いたように紙創り製です。このシリーズはほんと素晴らしいですね。安価でかつリアルな植物が作れます。昔はこういうのなかったので大変だったろうなあ、と。
この写真はほぼ完成したフィギュアと記念撮影したもの。塗装はラッカーです。黄緑はクレオスの「ルマングリーン」を少し調色したもの。この色はほんと発色がよくて植物にぴったりです。

完成形がこちら。油彩のバーントアンバーを中心とした色でスミ入れなどをしてやると、ルマングリーンやイエローが落ち着きます。
その他の草や花は「いつもの」です(笑)草は麻紐、花はドライフラワーにスポンジ。ワンパターンなんで恐縮なんですけど、これらはほんと簡単な割りに効果的でついやっちゃうんですよねえ、、。

これはフィギュアのヘッド修正中のもの。前回も書きましたけどあーでもないこーでもないとグリグリやってるところです。

こういうのって「答えがあるようでないし、でも答えはあるみたいだし、どないやねん!」と自分の脳内でボケツッコミを無限に交錯させながらの作業となります。なので頭がおかしくなる前に「もう今回はこれでいい!」と一旦〆るのが大事かなあ、と思ってます。

で、その葛藤の果てに基本塗装が終わったところ。
基本塗装の肌色はとにかくエアブラシじゃないとダメですね。メンドクサがって、筆で済まそうとしても、いくら塗ってもムラになって以後の仕上げに影響してきますね。誤魔化しがきかないんですよねえ、、。そんなこんなでフィギュアってほんと難しいです。

で、なんとかできたのがこれ。なんやかんや偉そうに書いててこの仕上がりかよ!かもですが、ほんともうこれで勘弁して下さいなのです。
で、次はもっと納得できるの作るど!と奮起するわけです。「経て経てぇー、経まっくてぇえ、、」ですねえ、、。

で、これが村娘の視線の先にある砲塔上の鳥です。エポパテ製です。特に種類とかを考えず、それっぽさ優先で作りました。
もちろん、ロシアにいる鳥とかを調べてみたんですけど、結局「それっぽい鳥」がいなくて創作しました。ジオラマの中である程度存在感があって、思ってるような色の鳥ってやっぱいないんですよね。当たり前ですが。

なので、私はこういう風にすぐウソをつきます。スケールモデルは「実在の兵器や兵士、建物風景を忠実に再現したもの」という原則はあるのですが、それはあくまで「ひとつの枠組み」でしかない、と思ってます。だって、自分の作ってるのって、自分の作品ですからね。「事実」と「自分の作りたいもの」を天秤にかけたら後者を優先してしまいます。

なので、ジオラマ的にイイ感じになるのなら、まあ事実じゃなくてもいいか、と「やってまう」ことも多々あるのです。こういうのほんと難しいですね。スケールモデル、キャラクターモデル関係なく、模型って作者の裁量に委ねられたフィクショナルなものであって、自由に作っていいんじゃないかな、と考えていますがもちろんこれはあくまで個人の意見です。そういう場合は「これのここはウソついてます」と断わってないとアカンとは思ってはいるのですけど。でもその事前の断りを全部いちいち書けないし、書いてたとしても誰もが読むわけではないわけで。難しいですねえ、、。

閑話休題。作例なのでほぼ完全形で完成させたのですが、例えば一番上の機銃塔の機銃には銃弾が装填された様子で再現されてます。放置車両としてはかなり不自然なので、今回の再仕上げにあたりエポパテで布が被ったようにしました。
でもまあ、車内のトンプソンとか弾倉とかそのままなんですけどね(笑)それにしても、こういう戦場の遺棄車両の兵装とか銃砲弾の扱いはどうなってたのかはよく分かりませんね。軍の担当部局があちこち回って回収してたのか、基本ほったらかしで地元の人が勝手に持ち出し放題だったのか。

独ソ戦でいうと例えば森の中で全滅した独軍の歩兵部隊の装備や銃器とかそのままになってたと思うんですけど、いちいちソ連軍は回収してないですよね多分。してたとしても完全にはむりでしょう。地元の人が飯盒とかスコップとか日常ですぐ使えるのは再利用して、銃器は猟銃として使えそうなライフルはとっといて機関銃やMPはくず鉄として売るとか、そんな感じだったのかなあ、と。今でもそういう放棄された兵器を発掘する人たちがいて、掘り出されたサビサビの銃や装備の画像が出回ってますね。

閑話休題。とまあ、こういう作例でもあれこれ思うところ考えるところは多々あるんですよ、という話でした(笑)

なんであれ、このミニアートのM3はほんとにいいキットです。ほんとお薦めです。
この作例の掲載誌(月刊ホビージャパン2020年2月号)では、このブログよりも丁寧に製作法などを解説しています(当然ですが)。よかったらチェックしてみてくださいね。

というわけでお終いです。いやー、それにしてもM3リーはええですよねえ、、。

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