森男の活動報告綴

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パナール178 AMD-35装甲車 (Panhard 178 AMD-35) 1/35 ICM

2017年01月28日 | AFVの模型
今回はICM製のパナール装甲車の完成品を紹介します。

この作品は月刊ホビージャパン2015年11月号に作例として掲載されたものです。今回は外で撮影してみました。自然光はとてもいいですね。

パナール装甲車は、割と知っているようで詳しいことは全然知らなくて、でも昔からずっとなんか気にはなってて、かといってこちらからアクションを起して詳しく知ろうとかとは思わなくて、でも好きは好きなんだよなあ、という、あだち充の漫画になりそうな、私にとってはなんか変な位置にある不思議な車両です。なので(という接続詞が適当かどうかわかりませんが)、こうやって作例のお仕事がいただけて嬉しかったです。でなければ、パナールときちんと対峙することが今後もなかったような気が、、。で、こうして改めて見ると、やっぱりおフランスならではのセンスの良いスタイルで、なんとなく上品な佇まいなのが、好感を持っている大きな理由のような気がしますね。

このキットはパーツが少ないながらもインテリアが丁寧に再現されていて、各ハッチも開閉が選択できるので、ほぼ全てを開けてみました。それなら遺棄された状態がいいかな、と思ったので映画「ダンケルク」のイメージを拝借することにしました。



製作に当たって、「ダンケルク」をかなり久しぶりに観ました。海岸の砂の色とか、うち捨てられた装備の印象など、とても参考になりました。海岸ではいつも風が吹いているというイメージがあるので、ハッチに引っ掛かった布切れや、枯れた草でその辺を表現してみたつもりです。

フィギュアはタミヤ「フランス歩兵セット」の一体を改造。映画の主役ジャン=ポール・ベルモンドに似せてみようとしてみましたが、どんなもんでしょう。セットのどのフィギュアか忘れましたけど、なんとなくベルモンドに似てる一体があったので、目元と唇を少しいじっただけなんですけどね(笑)


散らばった装備も同セットから。このセットのMASライフルや、Mle1924軽機関銃はとてもよく出来てますね。銃や水筒のストラップは板鉛で作ってます。それぞれにストラップをつけるのはなかなかメンドクサイのですが、やらないと不自然ですし、遺棄されたという感じも出ないのでやってます。

砂浜なので、木の切り粉を砂に見立ててタイヤなどに付けてます。タイヤ(ゴム製)のトレッドはとてもいい感じで掘りも深いので砂が詰まっているようにしやすかったです。あと、キットではステアリングを切った状態にできないので、ちょっといじってます。といっても、車軸の根元を切って、斜めに瞬着で止めてるだけです。今回のようにベースに固定するのならそういう簡易な方法でもOKかと思います。ただ、位置が狂わないように気をつける必要がありますけど、、。

キットはとてもいい出来なのですが、唯一操縦席ハッチの左右のリベットのモールドが甘かったのでリベットを再現しました。

リベットは釣り用の板鉛を、ビーディングツールで打ち抜いたものを使ってます。プラ板よりも抜きやすく、バリも出ませんし、デザインナイフの先でつついて持ち上げやすいです。プラよりも柔らかいので多分ツールにもやさしいんじゃないかなあと。などなどの理由で、私は板鉛ばっかり使ってます。ただ、柔らかすぎて爪でもつぶれるほどなのですが、まあその辺に気をつけていればとてもいい材料だと思います。つぶれても付け直したらいいや、くらいのつもりでやってます(笑)

前述の通り、車内はほどほどの部品数ながら丁寧に再現されています。

きっちり作りこみたい人は手を加えるベースとしては十分そうですし、逆にハッチを全部閉めちゃう人には未練が残らない(笑)くらいの、ほんと丁度いい按配です。ハッチの裏側のスリットも丁寧にモールドされていて、好感度高し、ですね。

風になびく布はタミヤのエポパテ(速硬化型)で表現しました。混ぜた後、2-3時間くらい経ってある程度固まりだしたら、薄ーく伸ばして置いときます。そして、それからさらに1-2時間後くらいになってから皺や破れなどの形を付けていきます。文章でちょっと説明しずらいのですが、まあそんな感じです(コラコラ)。時間は人によってやりやすさが違うかと思いますので、その辺もご了承ください。

エポパテはやり方によっては、とても薄くできるのがいいですね。破れた感じにもしやすいように思います。ハッチの角などの錆やこすれの表現は油絵の具(バーントアンバーとブラックを混ぜたもの)をドライブラシしてます。うまいことやったらチッピングっぽくなりますし、しかもチッピングよりも速く出来るので、いまはもうこればっかりですね。失敗したら何度でもやりなおせるのもいいですね。

ホビージャパンの記事にも書きましたが、パーツが少なくとても作りやすく、でもきちんとパナールしてて、インテリアもちゃんとしてて塗装のし甲斐もあって、完成したらジオラマにしたくなるような、、、要するに、とてもいいキットでした。

取り組んだのはもう1年半くらい前なんですけど、作っていて何故かほっこりした気分になったのを今でも覚えてます。それは「昔ながらの楽しいプラモ」を思い出させてくれたからかもなあ、と。ICMのキット、また作ってみたいですね。


というわけで、どれも似たような写真ばかりですいませんでした。ブログを書きながら写真をずっと見てたら「ベルモンド君、そろそろ立ち上がって次の行動を起こしたら?」って思っちゃいました(笑)

それでは。

※ホビージャパン掲載時のお知らせエントリーはこちらです。映画「ダンケルク」の感想みたいなのも書いてますのでよろしければどうぞ。 
http://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/b0c0a5abeb59896fb407a5cc61d08715
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